今こそ伝えたい音声作品・ASMRの魅力

    音声作品、あるいはASMRと呼ばれる作品を知っているだろうか。YoutubeやTikTokなどの動画共有サイトで、誰かが載せているものを目にした事がきっとあるだろう。
    最近では、ASMR専用の動画投稿者や配信者などが出てきている程に人気なジャンルで、以下のような、特定のアニメやゲームのキャラクターにフィーチャーされた作品なども存在している。

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『アサルトリリィ Last Bullet』ASMR 二水さんと一緒 ~あなたに密着取材させてください~【CV:西本りみ】 電撃G's magazine

【ブルーアーカイブ】ユウカASMR~頑張るあなたのすぐそばに~ Yostar

    今回は、こういった音声作品、主にASMRについて語っていこうと思う。これはあくまで、私の個人的主張に過ぎない事を念頭に置いて欲しい。

そもそも、ASMRって?

    そもそも、ASMRという言葉は知っていても、具体的にはどのようなものなのか知らない人も多い事だろう。
    ASMRとは、
"Autonomous Sensory Meridian Response"
の略で、日本語では「自立感覚絶頂反応」と訳される。一般的にはこれを誘発させる動画、あるいは音声そのものを指す言葉だ。
    これらは主に、バイノーラル収録と呼ばれる手法で録音される。
バイノーラルとは、以下のように定義されている。

両方の耳で聞く広がりのある音場で、特にヘッドホンのように発音体を直接耳に当てて聞くこと。モノラルに対する言葉
コトバンク

    ダミーヘッドマイクという人間の頭部を模したマイクを用いる事で、立体的な音を収録することができるのである。両耳から別の音が聞こえる、あるいは両耳で音量が違うような聴こえ方がするのだ。
    ちなみに、貫通音と呼ばれる、右耳から左耳にかけて長いものを挿しこみ、あたかも脳を何かが貫通しているかのような感覚に陥る音もある。とにかく、ASMRは奥が深いのである。

    有名なものだと、「耳かき」や「咀嚼音」、「スライムをこねる音」などがこれに該当する。
気持ちが落ち着いたり、逆にゾクゾクしたり、要は気持ちいい音 であれば全てASMRだと言える。
上記の例は、ゾクゾクする音に代表されるが、心地よい音として、環境音が挙げられる。

    前述した通り、広義的にASMRとは、気持ちいい音に集約される。ASMRにおけるジャンルは、多岐に渡り混沌を極めているが、その中でも私がおすすめする音をいくつか紹介していく。

耳かき

    耳かきである。馴染みの無い人にとって、耳かきの音、というものは想像に難いことだろう。耳かきが気持ちいいのはわかるけど、耳かきって音だけ聴いて気持ちいいものなのか? 当然の疑問である。しかし、数あるASMRジャンルの中でも、これが一線を画し、メジャーなジャンルとして確立している以上、私はオススメせざるを得ないのだ。
    ひとえに、耳かきの音と言っても耳かきなら全て同じ音になるかと聞かれれば、もちろん答えはNOだ。耳かきにも、様々な音がある。例えば、竹の耳かき、ステンレスの耳かきと、素材が違うだけでも音は変わるし、綿棒や梵天(耳かきの後ろに付いてるふわふわのやつ)の音も全然違う音だ。力加減やスピードなど、とにかく色んな要素の組み合わせで耳かきの音は成り立っているのだ。皆様にも、好きな耳かきの音を是非とも探して貰いたい。


タッピング

    タッピングというのは、文字通り叩く音の事である。叩く音、というのはもちろん、バンバン叩く音では無い。トントンと、軽く叩く音のことだ。例えば、頭をタカタカ指で叩いたり、耳介(耳の見えている部分)をトントンしたり、あるいは紙コップやプラスチックの箱など、人体を直接ではなく小物を使ったタッピングも存在する。速く叩けば、軽く疾走感のある音、ゆっくり叩けば、ゆったりとしたリズムが流れる。お好みだが、筆者はゆっくりなタッピングや、耳珠と呼ばれる部分を叩くタッピングが好きだ。

https://youtu.be/4I-Okyyw69M

   

    上に記したものが、ASMRでメジャー且つ、私がおすすめする音達である。少ないと思われるかもしれないが、その中でもジャンルが細分化されていて、1に見えて全く1では無いのだ。


    さて、今度は眠れる音について語りたいと思う。ASMRには、快眠の効果もある。という事をまず知って欲しい。
    では、どのようなASMRが快眠を促すのかを、あくまで主観で語っていきたい。以下に記すものは、必ずしも科学的知見に基づく物では無いことに注意されたい。

    ところで、皆様は認知シャッフル睡眠法という言葉を聞いた事があるだろうか。認知シャッフル睡眠法というのは、睡眠法と言う名の通り、聴くものを眠りに落とすものである。では、少し話は逸れるが、認知シャッフル睡眠法について少し説明をしていこう。

認知シャッフル睡眠法って?

  1. まず、簡単な単語を思い浮かべる。なんでもいいが、ネガティブな単語は避けた方がよい

  2. 最初に思い浮かべた単語の1文字目から始まる別の単語を思い浮かべる。例えば、最初の単語が"まくら"なら、次は"ま"から始まる単語を思い浮かべればいい。この時、それぞれの単語に関連性がない事が好ましい

  3. 1文字目から始まる単語の連想が難しくなったら、2文字目の言葉から始まる単語を連想する

  4. すやぁ

    というふうに、気付いたらすやすやしているのだ。理論としては、論理的な事を考えている間は、脳が活性化し、起きなければならないという判断をし、なかなか寝付けなくなる、それを逆手にとって、関係の無い言葉同士を羅列し、論理を飛躍させ、非論理的な事を考え続ける事で、寝付けるようになる、という話らしい。意外と難しいが、慣れれば結構寝れる。

    で、それがASMRとなんの関係があるの?というお話だ。認知シャッフル睡眠法、万人にできるかと言われれば、残念ながらそうでは無い。特に、連想ゲームが上手い人は、最初の文字から始まる単語を考えつく前に、枝のように1つの事柄から関連する事柄が頭に浮かぶ。それでは、非論理どころか、逆に論理的な事を考える事になってしまう。
    つまりこれ、自分でやらずに誰かにやってもらえばいいのでは? と言うことだ。
    認知シャッフル睡眠法を用い、睡眠を促す為の音声作品、あるいは動画が世には存在する。私が言いたいのは、これも1種のASMRであるという事だ。

先生、 認知シャッフル睡眠法って知っていますか?

ちなみに、私の認知シャッフル睡眠法の知識はほとんど上記作品の受け売りである。この作品は、認知シャッフル睡眠法を用いてはいるが、シチュエーションボイスという側面もあるので、ストーリーパートはいらないから、認知シャッフルの部分だけ聴きたいという人は、YouTubeで認知シャッフル睡眠法と検索していただければ、きっとお気に召すものが見つかるだろう。

    さて話を戻そう。眠れる音、についてだが、これについては持論がある。人によって好きな音、落ち着く音は色々あると思う。タイピングの音や、環境音など、人によって眠れる音はきっと変わってくる。ここで私が提唱するのは、オノマトペってすごい寝れるよね?だ。

オノマトペってすごい寝れるよね

    非常に雑な見出しである。しかし、私の主張は理路整然としているはずだ。
    まず、オノマトペとは何か。オノマトペとは、日本語では、擬音語擬態語と呼ばれるもので、つまるところ、音や様子を文字に落とし込んだものである。例えば、トントンやキラキラと言った言葉だ。
    では、何故私がオノマトペは寝れるという主張をしているかという話なのだが、そもそも私は、人の声は落ち着くという前提に立っていることをここの共有しておきたい。でないと、以下の主張は全て代替可能であると総ツッコミを受けかねないからだ。
    先程、認知シャッフル睡眠法の話をしたと思う。その際に、非論理的な事を考えれば、脳の活性化を防ぎ、眠れるようになる、という理論に基づいたものが、認知シャッフル睡眠法であった。であれば、何も意味のある言葉を考える、あるいは聴けばいいのだと、私は考えた。先述した通り、オノマトペとは、音や様子を言葉にしたものである。結局のところ、オノマトペは意味を持たない、音以外の何者でもないのだ。意味の無い人の声。なんだか眠れる気がしないだろうか?実際、私はよくオノマトペの音声を聴いて寝ている。bやkなどの破裂音がこの上なく心地良い。


    という事で、ここまではASMRとはどのようなもので、どんな種類があるのかを語ってきたが、ここからは私が好きなASMRについて語っていく。
    人によって、ASMRを聴く理由は様々である。作業用BGM、眠る前のリラックスタイム、あるいは眠るために聴く人もいるだろう。
    しかし、ここで私が紹介したいのは、人の声によるASMR、一般に音声作品と呼ばれるものである。上記までに紹介してきたものでは、ほとんどがその類だったはずだ。では、何故私がこういった音声作品を好んで聴くのか。答えは簡単。

好きな声優の声を聴きたいから

これに尽きる。この文章をここまで読んで下さった皆様には、きっと推しの1人や2人、いらっしゃるだろうと。好きな声の人に耳許で喋って欲しい、囁いて欲しい。そう考えるのは、理の当然である。一番最初にも触れたが、最近ではアニメやゲームのキャラがASMR作品になる事もある。そんなん、聴かない訳にはいかない。
    私は、上田麗奈さんという声優が大好きなのだが、このお方、多数のASMRを出しているのである。好きな声優さんが、ASMR作品を出しているという事実に驚嘆し、沼にハマらざるを得なかったのだ。私が、ASMRというジャンル全体にハマったのも、声優さん演じる音声作品があってこそである。

今回は一旦ここで締めさせて頂くが、今後もASMRの魅力を伝えるべく筆を取りたいと思う。

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