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野原工芸 ついに本店

5月某日、ついに本店に行ってきた。
ここでは、公式HPやYou Tube、ブログなどでは現れてこない、本店購入の実際を紹介しよう。


来店受付

予約時間の30分くらい前に着いてしまい、店舗前の駐車スペースに車を止めて待っていると、店員さんがやってきて、前の組はもう終わっているので、もう始められるとのことで、開始時刻が15分繰り上がった。しかし、1組の持ち時間2時間は変わらず、終了時刻を15分繰り上げるとのこと。

店舗に入ると、子どもたちは早速、陳列してあるペンを物色し始めるが、代表者は、まず、名前、電話番号を用紙に書かされる。
また、購入できるのは、1組10本まで、シャープペンは1人1本ずつ、2種類の限定金具は、1種1個ずつ最大2個までとの説明を受ける。
なお、対応してくれたのは女性店員1人だった。

店頭陳列品

野原工芸と言えば木軸ペンのメーカーというイメージであり、我々ももちろん木軸ペン目当てで来ているのであるが、木軸ペンは陳列台が1つ、店舗の一角に置かれているだけで、店舗スペース全体のなかで木軸ペンのスペースが占める割合は実は僅かだ。
木軸ペンは、トレイ4つに陳列されており(ブログ等の写真でよく見かけるやつ)、そのほか、侘寂・WABIRABIのペンと限定金具のペン5本くらいがガラスケースに収めて陳列されていた。
1つのトレイには24本ペンを並べることができ、4つのトレイは、それぞれシャープペン、ボールペンスタンダード、ボールペンロータリー、黒柿特価が集められ(ボールペンスリムのトレイはなかった)、黒柿特価のものを除いてほぼ埋められていた。
シャープペン、ボールペンのトレイには、並杢、上杢、特上杢のペンが混在して並べられており、各ペンには、表に樹種、裏に価格が記載されたタグが付けられている(1万9800円の特上黒柿が7700円の並杢と一緒に並べられている)。陳列されている樹種には、オンライン販売されていないものがある一方で、オンライン販売されている樹種のすべてが陳列されている訳ではなく(そもそもオンライン販売されている樹種は25種類以上ある)、同じ樹種のものが複数あるなど、在庫のあるものを並べているだけという感じだった。
黒柿特価のトレイには、特価の黒柿のシャープペン、ボールペンが集められており、7700円、11000円の値札が付けられていた。
客はこれらの商品を自由に手に取って選ぶことができるが、ボールペンスタンダードの試し書きは、ペン先にリフィルのキャップがついたままになっているため、試し書き用に用意されたものですることになっていた。
陳列されているペンは完成品で、金具は接着してあるため、金色のものから銀色のものに変更するようなことはできないということだった。ただし、ロータリータイプは、組み方が他と異なり、金具の交換は可能ということだった。

在庫品

客は、店頭陳列された完成品からだけではなく、組立前の木軸から選んで購入することもできる。また、店頭陳列されてない完成品もあるようだ(旧型シャープペンなど)。
組立前の木軸は、店頭陳列品にあるものでもないものでも、樹種を言えば見せてくれる。在庫があれば、同じ樹種の複数の中から気に入った杢目のものを選ぶようなこともできる。
父は、神代欅のボールペン スリムを見せて欲しいと言ったところ、神代欅3本、神代タモ2〜3本、神代栗2本など、神代系のものをたくさん出して見せてくれた(そんなに出したら、どれがどれか分からなくならないのかと心配になった。)。
息子に至っては、何にすればいいか決められないということで、いろいろな種類の木軸を出してもらっていた。
他には、特上花梨瘤、イチイ、桜、梅、シーオーク、スタビライズドウッドなどで、複数の木軸を見せてもらった。他方、シャープペン用のパープルハートは在庫がなかったため、旧型シャープペンを買うことになったり、ボールペンスタンダード用の槐も1本しかなかったなど、在庫にはばらつきがあり、行ったときの運次第のようだ。また、シャープペンとボールペンスリムの木軸は共通である一方、ボールペンスタンダードとは別になっているので、シャープペン用の在庫はあるが、ボールペンスタンダード用の在庫はないということ(その逆も)が起こり得る。

1樹種1本の制限について

公式HPでは、購入樹種について、「各樹種1点迄」と記載されている一方で、「希少樹種に関してはなるべく沢山の方にご覧いただくため…購入制限を設けております」という書き方がされており、1樹種1本なのは希少樹種に限られるようにも読める。
この点について、今回の購入の際には次のような対応だった。
母は、店頭陳列のパープルハートのボールペンを気に入って購入を決め、その続きでシャープペン用のパープルハートの軸を探してもらったがなかったため、パープルハートの旧型シャープペンを購入している。
父は、早々に神代欅の軸を選んだが、息子がなかなか決めてくれないため、息子と重ならないように購入決定できないでいたところ、店員からは、その樹種なら重なっても大丈夫だと言われた(結局、重ならなかったが)。
妹は、同色のスタビライズドウッドでシャープペンとボールペンを購入している。もっとも、これには、シャープペンのトレイに陳列されていたスタビのペンが目に留まって、在庫木軸も見せてもらった上で陳列品の方を買うことに決めたのに(ボールペンは別樹種を選んだ)、最後になって、陳列品がボールペンスリムだったということが発覚し、杢は陳列品の方が気に入ってしまっている一方、シャープペンはスタビにしたいという希望もあったことから、在庫木軸でシャープペンを作ることになったという経緯があった。
これらの対応からすると、1樹種1本というのは、希少樹種に限られる話のように思われる。ただ、スタビについては特殊な経緯があり一般化できないだろうし、対応した店員が権限ある人かどうかにもよるのかも知れない(今回、対応してくれたのは「嫁」?)。

購入手続

客が選んた木軸は、組み上げ用の部品、金具とセットにしてトレイに置かれていく(店頭陳列品も同様)。
購入品すべてが決まると、ペンの種類、金具の色等を確認されるほか、名入れするかを聞かれる(名入れはしなかった。)。
また、各ペンにつき、誰が所有者になるのかを聞かれ、氏名、住所、電話番号を書かされる。これに基づいて、保証書には、所有者(子どもの場合も)、電話番号が記載される。
転売対策ということだろう。

購入品がすべて決まると、ペンの組立作業のためか、もう一人女性店員が出てきて、カウンター内で作業を始めた。最初の店員が、商品に傷があったため値引をすることのお伺いを立てていたので、こちらの人の方が立場が上のようだ(「ボス(母)」か?)。この人は作業が終わると退出していき、その後の代金支払、商品引渡しなどの対応は、最初の店員さんが行っていた。

結局、ペン10本のほか、ペンケース、根付を購入し、店には1時間半程度滞在した。そのほか、おまけとして、なぎそねこ1着とミニエコバッグ2つ、百周年記念のツバメノートA5をもらった。

購入したペンについては、気が向いたら、紹介しようと思う。

追記
野原工芸のブログを見ていると、最初に対応してくれた店員が木まみれ女子、後で出てきた店員が嫁だったようだ。
















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