スカーレットのストーリー #1. 旅立ちの始まり
私は幼い頃、夜がとても怖かった。
限りなく暖かい太陽が姿を消し、夜空が大きい口で私を飲み込もうとしたら、私は一糸もまとわないかの様にびくびく身震いしてた。夜空は果てもなく暗かったし、私を守ってくれる人は誰一人いなかった。友達が家族と寝る時、私を手掛けたのは非常に冷たい風だけだった。
“スカーレット、そろそろ寝ないと。”
そんな私の子守歌になってくれたのは祖母だった。生まれる前に父を、生まれてからは母を失った私には祖母が唯一の安息所だった。
夜空を怖がる私に祖母が聞かせてく