Polaris
2月にあったDDフリラを見たあと、ふと「私はMeseMoa.にまたPolarisを歌えるようになって欲しいのかもしれない」と思った。
Polarisはコロナ禍にリリースされたアルバム『LOST NUMBER』に収録されている曲だ。
MeseMoa.と親交のあるバンド『grand stand』が制作した、とてもメッセージ性の強い曲。
MeseMoa.の幕張メッセ公演で初めて披露され、LOST NUMBERツアーやLOVE BLOODツアー、イルミラクルツアーでもセットリストに組み込まれ、メンバーにとってもファンにとっても、とても大きな意味を持つ曲になったと思う。
幕張で初めて聞いた時は、「別れ」に気持ちが向く曲だった。コロナ禍で去っていった人、それより前に去っていった人、違う道に進んだ仲間、友、もう会えない人。その人達への決意表明と希望への第1歩、そして少しの未練。そんな印象だった。
LOST NUMBER、LOVE BLOODと歌い重ねていく度、Polarisという曲は表情を変えていった。「別れ」に感じていたものはだんだんと「出会えたよろこび」になっていった。多くの人と出会い、別れ、忘れずここで生きている今の幸せ。決意は結果に、未練は感謝になっていた。
イルミラクルでは「約束」をしているみたいだった。別れの為の準備。会えなくなった未来でもちゃんと生きていく約束。結果は誇りに、感謝は愛になった。
わんにゃんのPolarisもそうだったのを思い出した。
生まれ変わり、多くの人やかつての名と別れた彼らの最初のツアー、愛に愛され逢いに行くでは、去っていった人の背中に「見ていてくれ」と必死で呼びかけ自らを奮い立たせているようだった。自然と涙が溢れていた。
秋に開催されたTHIS IS LIVEツアーでは、向けられていた背中が振り返り、彼らに微笑みかけているようだった。「さぁ見てくれ!」ととても誇らしげに歌うその姿に、自然と笑顔になった。
去年の彼らは別れゆく友に向けて歌っていたと思う。それは私の感情とリンクし、言葉にできない想いを乗せ未来へ放たれていた。
そんな2つのグループによるPolarisの、様々な表情を思い出して、MeseMoa.も、わんにゃんのTHIS IS LIVEツアーみたいなPolarisを歌えるようになったらいいな、と思ったのだ。
もしくは今までのどれとも違う新しいPolarisが聞けたらいいなと。
この春はどちらもライブセトリに入ってはいない。
次に聞くPolarisは誰のどんな曲になるのだろうか。
楽しみがひとつできた。