想い出の蓋を開けてみた

夫が亡くなってから1年が過ぎてしまった。

あまりにも多くの、そして初めてのことに追いかけれる1年で、今となってはあまり記憶がない。
しかも周りで同じような経験をした人が皆無だったため、とにかく手探りだった。

疲れた、ほんとに疲れた。

「思ったより元気そうだね」
「1年経ってだいぶ落ち着いた?」

なんて、周りの人達は悪気のない優しい言葉をかけてくれる。

元気なわけないじゃん、
まだ1年しか経ってないんだよ、

そんなことは言う元気も勇気もなく。
ただただ笑って誤魔化す毎日。

ある日、ついに夫との思い出が沢山詰まった写真の箱を開けた。
涙が止まらなくて、すぐに閉めてしまった。

久しぶりに泣いた。

何が辛いって、

写真は夫目線の私の写真ばかりだったから。

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