アリス・ギア・アイギスCSをプレイした話
「アリスギア」という唯一無二のジャンル
もはや群雄割拠で明日を知れぬスマホゲーム界でシーラカンスのようにメインストリームから身を潜め、ニッチな方面へ向かうという生存戦略を図っていたゲーム、アリス・ギア・アイギス。
コンポーザーにZUNTATAを据えて、さらには頻繁にゲストコンポーザーとコラボしたり、サントラを年1で出していたり、コトブキヤと一緒にメガミデバイスをリリースしたり、なんだかよくわかんないイベントやらコラボやらをぶち上げてタイムラインの瞬間最大風速で話題をかっさらったりで、独自の立ち位置を確立していた。
そんなアリスギアちゃんもコンシューマ版である「Concerto of Simulatrix」がリリースされるくらいに大きくなりましたよ。
あと余談だけど、「メルティブラッドAC」やとか今作の「アリス・ギア・アイギスCS」とかの別機種に移植された際につく頭文字に「ActCadenza」とか「Concerto of Simulatrix」といった具合のサブタイトルが宛てがわれるの、かっこよくて大好き。
対戦アクション版アリスギア
ゲームとしては3Dの対戦アクションで射撃、格闘、ギアスキル、SPスキルの操作で3on3のチームでバトルを行っていく。
早い話がガンダムvsだ。
各キャラクターごとにSPスキルも異なれば、装備するギアによっても操作感が変わってくるので自分に合った組み合わせを探すのも楽しみのひとつだ。
また各キャラクターにはそのキャラしか装備できない専用ギアが存在しているのだけれど、どれもピーキーな性能なのでプレイヤーによっては汎用ギアのほうが扱いやすいというケースもあり得る。一概に専用ギア一択とは言えない。
バトルのルールは先鋒・中堅・大将の交替制の3on3だ。いつでも交代が可能で、コンボ中に交代したり、ガード中に交代してカウンターを叩き込むといったこともできる。
また控えに下がったキャラはダメージが回復していくのだけれど無視できないくらいの回復量で、瀕死の相手にトドメを刺し損ねたら半分くらいまで回復されていたということも結構ある。それとギアスキルの中でも回復できるものも多い。
それとSPゲージを消費して控えに回ったキャラがアシストで出てギアスキルを使用してくれる。
とにかく相手を一人でも多く生き残らせていると、それだけでこちら側がキツくなるので、いかに格闘戦に持ち込んでからの補正切りなどで一気に敵のライフをごっそり削っていけるかがバトルにおいて重要な立ち回りになってくる。もちろんそれに対する対策も用意されていて、相手の格闘をガードできれば交代カウンターで引き剥がすこともできるので、やられっぱなしになることもない。
調整不足と知名度不足
ここまで書いてはいるのだけれども、肝心のバトル面に明らかにテスト不足なところが見受けられた。
まずひとつはCPU戦で敵がダウンした時になかなか起き上がってこない。これでCPU戦のテンポが遅くなり、ひいてはパーツやコスチューム集めといった対戦のための準備は収集要素をサクサクと進められない。
ふたつ目は格闘武器のハンマーが高火力な上にスーパーアーマー持ちでもうこれだけで十分なくらい強い。まだ味方がいるならガードからの交代カウンターで追い払うことができるが、残りひとりになった時にはもう抜け出せない。このあたりの性能面の調整不足が目立ったのもかなり残念。
ただこれらの調整不足な点は2月のアップデートで全て修正されている。だけのこのゲーム発売されたの2022年の9月なので、修正が行われるまでもかなり間が空いてしまっている。
またこのアップデートが行われた際もアプリ版ではCS発売イベントが復刻されたけど、正直そんなことよりももうちょっと修正を早くしてほしかったとは思う。この点はアプリ版の運営スケジュールありきでCS版の調整を行っているようにも思えて、ちょっと心象は悪い。
それと対戦がメインのコンテンツなのに、肝心のオンラインマッチに人がいない。悲しいくらいにいない。
ニッチな独自路線を突き進んでるスマホゲームのコンシューマ版、というのはさすがにいまいち新規にはリーチし辛い。
その上、パブリッシャーもMAGESもあまり広報や宣伝に力入れていたとは見えなかった。
発売当初の調整不足でコケるのは対戦をメインにしたゲームでは致命的だし、それに加えてさすがに発売日がイカ3とがっつりぶつかったのもまずかった。
3/9追記
有志のプレイヤーがDiscordで対戦を募ったり、情報共有を行えるインスタンスを立ち上げてくれていた。ありがたい。
でも隊長なら損はさせないゲーム
とはいえ、コンシューマ版なだけあって前述したようにアプリ版をプレイしている隊長には損をさせないくらいのリッチなコンテンツはご用意されている。
セリフは全てフルボイスという豪華仕様。アリスギアらしいわちゃわちゃしたノリのやり取りがもっとかしましくなって、とても良き。
このフルボイス化で、隊長って普段からアクトレスたちの賑やかなやり取りをしている傍にいるのかと楽しめた。
今回はチームでのトーナメントというストーリーなので、アプリ版ではあまりなかったチーム同士でのやり取りも繰り広げられるのも見ることができて楽しい。
もちろん、グラフィックもスマホ版からはブラッシュアップされていて、コスチュームチェンジも完備だ。
個人的にはぼくは、にゃーさんの尻を眺めてるだけで、このゲームの元は取れたと思ってます。
今作の「コンチェルト・オブ・シミュラトリックス」はアクトレス同士の模擬戦闘シミュレーションシステム“CSシステム”実証実験に成子坂が参加協力するというストーリーだ。
CSシステムは競技化も視野に入れており、アクトレスたちはこのプレトーナメントに参加する。
もちろん優勝チームには報酬が出るし、試合も生中継されるので、アクトレスたちは皆やる気に満ちている。
あとアリスギアなので、裏で色々と利権と暗躍が蠢いているのもいつものこと。皆が優勝を目指してわちゃわちゃしているのをよそに、成子坂のチームのひとつである「バエル」が大会に参加しながら調査を行っていくという、割りときな臭いエピソードもある。
ちなみに今回のCSではバエルの一人である深沙希さんはおやすみ。その代わりに真里が代打で参加している。本業はジャーナリストだしね。
あと深沙希さんがCSに出られなかったの、多分CEROに怒られるからだったと思う。このおっぱいでコンシューマは無理でしょ。
それと個人的に好きなのが、盟華社長のエピソード。
社会人、それも社長という上の立場にある彼女の働く上での悩みとかが吐露されたり、イキった中学生をそれとなく咎めたりと、彼女の人柄や出来た人間性が窺えるのがとても味わい深い。
純粋な対戦アクションとしてはプレイヤー人口の少なさといった環境のせいもあって、単純なCPU戦の繰り返しで面白かったとはちょっと言いづらいが、アリスギアのコンテンツのひとつとしては結構楽しめました。
好きなスマホゲームのコンシューマ版なだけあって、もうちょっと頑張ってほしかったとは思う。特に対戦人口を増やすための販促とか。
でも、こういうことでは無いと思う。今ではもう手に入りづらいツインスティックに対応したからどうのと言われてもとしか。
できることなら今後もアップデートの継続とプレイヤー人口の増加を目指してほしいところです。
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