仕事の帰り道、女子高生の集団に紛れて。
彼女たちのようになんの不安もなく、あったとしても紛れもなく小さくてもどかしい位の悩みで全てに身を委ねて、そんなふうに私も。




綺麗とは言えないけれど、若くてあどけない女の子たちを目の前に、酒に飲まれる客

今日も会計を渋って帰る迷惑なおじさん

自分は店員に気にいられると思って長く居座るお兄さん

後輩をいびり偉そうな態度で鼻息を荒くする先輩


いつもと変わらない光景なのに全てが嫌でした。



行きたかったはずの学校は疎かになって、
目指してもなかったしょうもない都心から少しだけ離れた飲み屋で、今日も私は大して特別にもなれず、ただただ立ち続けて。


アルコールを感じられないお酒は。



高校生の頃、ママと2人でわざわざ車に乗って1時間もかかる歯医者へ行っていた頃を思い出しました。


放課後、空気が澄んだ秋の空で。


ママとコンビニに寄って、スピーカーでママのお気に入りの少し古い洋楽をかけながら、1週間あった出来事を話し合って、歯医者に向かうのです。


幼い頃の両親との思い出が少ない分、火曜日。両親が休みの火曜日だけは大きくなった私が小さかった頃の寂しさを埋められる唯一の時間で。


弟には申し訳ないと感じつつ、ママを独り占めできる火曜日がとっても大好きだった。



そんなことを、今朝の高校生達の可愛らしい背中を見て思い出したんです



彼女たちはきっと、これから面倒くさい朝のホームルームを。
興味のない授業を。チャイムがなれば他愛もない会話を。


きっと気づいたら、放課後で
ああ、行く前はだるいなんて言うけれど来てしまえばあっという間なんだよな。


私がそうあって欲しいという思いが強いかもしれないけれど、そういう一日なんだろうなと
まだ学校にも到着していない彼女達を見て思いました。



私にだってそんな時間が流れていたのにな



忘れた訳でもなく、同じように同じ時間が全ての人類平等に配られているはずなのに



嫉妬心なのか、不安からなのかまたこんな面白みのない文章を綴っている。



でも、今日会計を渋っていたおじさんにだって勘違いしているお兄さんにだって。嫌な先輩にだって


家族を思いやる心だとか、今朝の高校生のようなキラキラしていた時間だとか。みんな平等で、みんな均等で、少し形は違って歪かもしれないけれどほとんど同じなんだろうなと感じました。



だから、私は、私だけが辛い私だけが苦しい私だけって考えを消したいなって思った。




寝なきゃ、今日も明日もおしごと
おわればまたあの暖かな実家に帰ることができるから
がんばります

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