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Base Ball Bear 全曲紹介・感想・解説 39曲目 GIRL OF ARMS

週末になりました。ケンイトウです。

今回は39曲目『GIRL OF ARMS』。

曲名は
「ARMS」=「武器、兵器」
「ARM(S)」=「腕」
のダブルミーニングかなぁと。

【曲・歌詞について】

幻想的で印象的なアルぺジオからバンドイン。
スローなテンポで心地いい曲です。バンドサウンドとボーカルディレクションが淡い世界観と水の中にいるような印象を与えます。

アルバム「C」では「YOU'RE MY SUNSHINEのすべて」で序盤から変わった雰囲気をそのまま引き継いで、更に潜っていくような感覚。
やはり勢い一辺倒じゃないのがバンドとしての強みですね。

それでは歌詞について。

幻を抱いて翔べ 着地点がまた幻でも
翡翠色のベースギターを弾いて 今夜を呼ぶ、君は嘘つき

愛してるの一言で 終われば、それがいい
渚ではしゃぐ夢 重ねて、撃ち合いたい

Aメロからサビ。
初っ端のフレーズから「」から「」へということで、嫌でも幻想的な気分になりますね。
重ねて、撃ち合いたい」というのも『ELECTRIC SUMMER』でも歌われているような「街と海の狭間で指で作った銃を誰かが撃つ」という恋愛を表現した詞世界感ですね。
こちらでは主観的ですが。

街と海と俺の三角関係 水槽の中で、君は睨む
琥珀色に変わった水面は 不幸せの予感を、甘そうに見せていた

愛してるの一言で 終われば、それがいい
渚ではしゃぐ夢 重ねて、撃ち合いたい
2つの選択肢は悪戯に響いている
水中都市の風 可哀想な絵空事

2番Aメロからサビ。
ここでもやはり「City」と「Sea」。
曲自体デビュー前に出来ているので、この言葉選びの構想は当時から既にできていたと。

そして「2つの選択肢」。
前曲『YOU'RE MY SUNSHINEのすべて』の「YES・NO そのふたつが忘れられたなら(YES・NO 今、ふたりが忘れられたなら) 」というフレーズとリンクしていて、アルバムとしての世界観が確立されているなぁと。

俺の描く結末 君の描く結末
知りながら 笑いながら
引き金に指をかける

…狂ってる?

…狂ってる?」という1フレーズがこの曲最大のキモだなぁと。
終わりを分かったうえで、それを笑いながら。「DEATH」と「LOVE」的な恋愛観を描いた上で、エモーショナルなギターソロ。
からの「…狂ってる?」という問いかけ。
この刹那的な、どこか狂気的な言葉選びはサウンドも相まってグッとくるポイント。

愛してるの一言で 終われば、それがいい
渚ではしゃぐ夢 重ねて、撃ち合いたい
愛してるの一言で 終われば、それがいい
渚ではしゃぐ夢 重ねて、撃ち合いたい

幻を抱いて翔べ 着地点がまた幻でも

ラスサビ。
フレーズは繰り返しですがメロを変えていてかなりエモーショナル。
最後に歌い出しのフレーズに戻るのが憎い曲です。

【まとめ】

個人的にもなかなか好きな曲でして、気合入りました。
なかなかライブで聴ける機会が無いのでぼちぼち期待したいなぁと思ってます。

ちなみにこの曲には「弾き語りver.」がありまして、デビュー時にプレリリースされた「バンドBについて」の「ライブ会場限定版」に収録されています。
こちらはボーナストラックということもあり、アルバムに本収録されたこのタイミングでの紹介になりました。

出自が特殊なのでサブスクにもありませんが、ちょっと調べれば聴けると思いますので気になる方はぜひ。

次回は40曲目『DEATH と LOVE』。
引き続き引き続き引き続き引き続きアルバム「C」の収録曲。

なんだかんだ次回で40曲目か~。
2023年3月現在で発表された曲は170曲程度と思いますので、
ざっくり1/4程度まで来たんですね。長かった・・・
まだまだ先は長いですが引き続きよろしく。何卒。何卒。


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