菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)MiMiNOKOROCK FES JAPANレポ

MiMiNOKOROCK FES JAPANに9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎(Vo.)が出演するとのことで、観に行ってきました。9mmはもう10年以上追っているバンドなんですが一度もライブに行ったことなかったんですよね……。とても良かったので忘れないうちに書いておこうと思います。

はじめに

リハーサルの段階から入って待っていたのですが、すごく高い位置にマイクがあったんですよね。あれ?マイクこんなに高くて大丈夫?と思ってたら菅原さんご本人が登場して、そっか身長が高いのか〜と納得しました。確か180cm以上あるんですよね。メチャクチャ格好良かったです!あと動画等で見るのとやはりちょっと印象が違いますね。もともと細い方ですが更に細い!!!
場所は二、三列目くらいにいたのでかなり近くで観ることができました。菅原さんもちょっとだけ緊張してるように見えました。もしかしたら一人でこの距離感のお客さんを相手にすることは早々なかったのかもしれません。持っていたのはエレキギターではなくアコースティックギターで、弾き語りだけど踊ったり手拍子したり自由にやってね〜みたいなことを話していました。

以下セトリです。

1.白夜の日々

比較的最近の曲ですね。これやるんだ〜!とちょっと驚きました。私はこの曲好きなので嬉しいんですけど、トップバッターというイメージがあまりなかったので。でも「君に会えなくなって100年くらい経つけど」っていう歌詞、もしかして今のこの世界間の断絶みたいなのに被せたのかな?今更だったら申し訳ないですが。100年に感じるくらい長いのかな。長いですよね。この歌のこの歌詞を一番最初に持ってきた意味を考えると何となくしんみりしてしまいました。

2.ハートに火をつけて

これ9mmの代表曲って感じする。これかBlack Market Bluesのどっちか。そういえばリハーサルでワンフレーズだけBMBやってたの聴こえたんですがセトリには入ってなかったんですよね。サービスだったのかな?
アコースティックVer.なので出だしはだいぶ雰囲気が違ったんですが、終盤はいつものように激しく演奏していたのでこんなにギャンギャンアコギ弾く人初めて見たな〜と思いました。もともと激しい曲ですからね。(というか9mmの曲は9割激しい)あと途中で間違えてしまって、あ〜間違えた!もう一回やるね!と言ってみんな笑ってたのですが、そこから客席の緊張も解けて温まってきたような気がします。

3.てんぐです(キツネツキ)

キツネツキも一曲はやるだろうなと思ったらやりました。この曲、ラブソングだったんですね。普通に「怪異」の類だと思っていました。すみません。ちょっと教育テレビのみんなのうたっぽさもある。これはアコースティックギターがめちゃくちゃ合ってて、フォークっぽさも感じました。それにしてもラブソング枠でこれ持ってくるの面白すぎる。菅原さんなりの照れ隠しなのかもしれない。


4.One More Time

新曲!バンドって20年近くやってると初期の頃とはコンセプトが変わってくると思うんですが、9mmはいい意味で変わらないんですよね。メンバーも40前後になって結婚したり子供が生まれたりしてると思うんですが、根底にある「前に進む力」「揺るぎない闘争心」は絶えることはないんだろうなと思います。最高〜!ていうかアコギで演奏してること忘れそうになるんですが、これもメチャクチャ激しかったです。アコースティックVer.とは何だったのか?

5.淡雪

8月に出るアルバムの曲だそうです。初公開なのかな?実はOne More Timeのときも演奏をちょっと間違えてしまって、お詫びに……と言っていたのでもしかしたらやる予定は無かったのかも。どうなんでしょう。ミドルテンポの曲で、ここでやっとアコギの本領発揮という感じでした。笑
タイトルは淡雪ですが桜のことを歌っていたので冬から春に移り変わる季節の別れの歌なのかな?そろそろライブも終わりが近づいてきて、ちょっと寂しくなりました。

6.The Revolutionary

最後の曲です。まさかこの曲が来るとは思わなかった。この曲、本当に大好きで……。いや9mmの曲みんな好きで順位とかつけられないんですが、喉から心臓にかけて握り潰されるような感覚はこの曲でないと味わえない。

長い夜が明けた 革命の次の日
世界が変わっても
おれはおれのままさ
壊れた車のシートに
座って自由を手に取る
となりで死んだように眠る横顔を
朝日が染めたのさ 染めたのさ

9mm parabellum bullet「The Revolutionary」 


私は人生は一生戦いだと思っているんですが、どこかで私のように戦っている人がいるのだ、私だけではないのだ、そう思わせてくれる曲です。革命の次の日に隣にいてくれるのは誰なのか?人間死ぬときは一人ですが、最後にその人の顔を思い浮かべることができたなら、それはきっと幸せなことだと思います。

おわりに

私は菅原さんと同年代で、子供の頃から1999年にノストラダムスの大予言で世界が滅亡すると言われて育った世代です。勿論それを真剣に信じている人はほとんどいなかったと思いますが、それでもどこかで「1999年以降の未来は存在しないかもしれない、私たちは大人になれずに終わるのかもしれない」という虚無感、諦め的な空気は常に感じていました。まだSNSはおろかインターネット自体がそこまで普及しておらず、テレビと大人たちの言うことがすべてだった時代です。何事もなく2000年を迎えたとき、「乗り越えた」感があったのを覚えています。
菅原さんにもそういう感覚があったのでしょうかね?分かりませんが、菅原さんの書く歌詞からは、あの頃のどうしようもない行き止まり感と、それを突き破ろうとする力を勝手に感じています。乗り越えた先で菅原さんの歌を聴くことができて、本当に良かった。

レポートはここまでです。読んでいただきありがとうございました。

(了)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?