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大の里が言った「優勝しても喜ぶなと親方に言われた」について

相撲の話題です。
今回書く件はnoter ワズコさんとコメント欄でしゃべったことです。
せっかくなら記事にしておこうかと思って文を起こしました。

まず下にリンクを貼りますのでご覧ください。NHKが元横綱 稀勢の里 の
特集を組んで放送し、それを文字に起こした記事です。
これを見ていただくだけで、もうわたしの下手な文は読む必要なくなっちゃう
のですが・・
ちなみにわたしは、この番組が放映されたのを見ました。

上のリンクをご覧いただくと、稀勢の里が白鵬の連勝を63で止めた有名な取組に
言及があり、それを回顧して次のように話しています。
「(白鵬戦の)あの朝も、いつものように親方から指導されたんですけど、最後に『勝ってもガッツポーズするなよ』って言われたんですよね。それで『自分勝てるのかな。勝つんだな、今日は』という気持ちになって。言葉のマジックじゃないですけど、いつも以上に気持ちよく相撲をとれたことは覚えています。」

ここで「親方」と呼ばれているのは当時の鳴戸親方で元横綱 隆の里(故人)です。
この親方の厳しい面はいくつか話に聞いていて「本場所で取り組む対戦相手に
情が湧くといけないから」との理由で、自分の弟子は出稽古(他の相撲部屋に
稽古に行くこと)を禁止していたり、「相撲で勝って喜ぶと相手力士に失礼だ」
と弟子に指導していたと聞いていました。
大の里の親方は元 稀勢の里(現 二所ノ関親方)です。
稀勢の里が当時の親方から「勝ってもガッツボーズするなよ」と言われた台詞は
稀勢の里が親方になって弟子である大の里に言った「優勝しても喜ぶな」と
同じですよね。

わたしは五月場所の千秋楽を国技館で観戦して、優勝力士インタビューで
大の里がこの話をした時に「二所ノ関親方(稀勢の里)は鳴戸親方から教えられた
礼節を大の里に教えたんだな」と思ったのが一つ、そしてもう一つ思ったのが
「『優勝前提』の話をして大の里に暗示をかけたんだな」と思いました。

回顧で稀勢の里自身が「(その白鵬戦は)いつも以上に気持ちよく相撲をとれた」と
言っていますし、大の里も同じような気持ちで千秋楽の相撲が取れたのでは
ないでしょうか。
もちろん千秋楽当日の朝稽古の様子を二所ノ関さんがご覧になって「大の里は
優勝できる」と思ったから言ったのだと思います。その言葉を言われた側の
大の里自身にも優勝に到達できる心と体の準備があったと思います。
以上簡単ですが、記事のご紹介でした。