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#毎日新米人事日記 13日目:想いを伝えること、受け取ること

#毎日新米人事日記 とは?
 スタートアップの新米人事として奮闘する23才女子が、毎日の学び、考えたこと、反省、会社への愛、たまに家族や恋人や友達への感謝、読んだ本の感想などを1日の終わりにうだうだ書く連載。新米人事の成長と学びを優しい読者の皆様に見守ってもらうことが目的です。

 極端なことを言えば、社長の仕事って、「社員に想いを伝えること」に尽きると思うんです。思想があって、その思想に人が集まってきて、会社ができて、サービスができる。ふんぞりかえって「察してくれ」な社長になんて誰もついてこなくて、社員が3人でも、10人でも、100人でも、1万人でも、社長が伝えることを怠ってはいけない、と思います。

 手始めに弊社自慢。

 弊社代表の大上さんは、本当に伝えるのが上手い人です。自分が読んだ本で大切だと思ったこと、思想、まっすぐ伝えることを諦めないし怠りません。

 そして、会社のメンバーは1人に至るまで大上さんの言葉をまっすぐ受け取ります。私は、それを見ていてとても気持ちいいし安心します。ひねくれた目線を持たず、意見として受け止め、自分で消化できるようにゆっくり咀嚼する。その時間を持つことのできる人ばかりです。

 だからこそ、会社のコミュニケーションは安心できます。そして人事として、「こんな風にまっすぐなコミュニケーションを保ったまま、会社を大きくしていきたいなあ」と願ってやみません。

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 世の中のほとんどの人は伝えるのが苦手です。私も含め。私は確かに広報として伝えることを生業にしていますが、それでも時々、伝え方を誤ります。

 しょーもない喧嘩なのですが、同棲している恋人とこの前言い争いになった時に、私はなんて想いを伝えるのが下手くそなのかと絶望しました。

 私は彼に「フライパンに料理が入っている時に換気扇の下でタバコを吸うのはやめてくれ。料理に煙の匂いが移る」と言いました。彼は「いや、彩名も吸ってたじゃん」と一言。なぜかその瞬間ぷちーんとキレてしまったのです。ほぼ逆ギレ、だって私も吸っていたんですもの(まあ言い訳として、換気扇は最強にした上でフライパンに蓋はしていましたが)。キレてしまった私は「はいはい、そうですね、私も吸ってました。すみませんでした、私の人間的欠陥です全部忘れてくだーい」と言い放ち、彼と全面戦争に。

 5分くらいして、私は素直に頭を下げました。「ごめんなさい、”本質とは違うところで起こってしまった”」。私は本質的には、料理に煙の匂いが移るのが嫌だったわけではなく、「私が作った料理があるのにそこでタバコを吸われること、料理に対する尊重とか感謝が感じられないこと」が嫌だったのです。論点をずらしわかりやすいところから彼を責め、納得してもらえなかったらキレる。これのどこが伝え上手でしょうか。下手くそにもほどがある。反省。

 こういうことって案外多いんじゃないかな、と思います。本心をそのまま伝えたり、まっすぐなコミュニケーションをとるのはとても難しく恐ろしいです。こちらの心のやわらかい部分をむき出しにして相手に向かっていけば、当たり前ですが刃物を向けられた時の傷が深くなります。強く強く武装しておけばいざという時傷つきません。

 でも、一対一のコミュニケーションですら難しいのだから、利害が絡み人が絡む複数の会社のコミュニケーションだったら、もっともっと難しいはずなのです。コミュニケーションをオープンにとか、いろいろな方法が言われますが、私は結局「発信する人の誠意」にコミュニケーションの質はかかっているのではないかと思います。

 会社であれば、やはり社長のことば。伝えることを怠らないこと、受け取ることを諦めないこと。もし社長が伝えるのが下手くそな人なら、広報や人事が入っていくべきだと私は思っています。

 コミュニケーションは優しいだけが全て、ではもちろんありません。でも正しく伝えることを諦めたくないなあ、と、思いながら今日は終了。お疲れ様でした。

スタートアップでがんばっております。ぜひ翼をさずけてください。