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アメリカの性教育の状況

SIECUS という団体がアメリカにはあります。
Sexuality Information and Education Council of the United States : SIECUS

『性教育は社会変革のための強力な手段である』
『セクシュアリティは人間であることの基本的な部分であり、尊厳と尊敬に値するとみなしている。正確な情報、包括的セクシュアリティ教育、および性と生殖に関する健康サービスの全範囲に対するすべての人々の権利を擁護する』
というミッションを掲げています。
(訳は私の直訳にて)

SIECUSのホームページには、アメリカ全土の性教育等の状態についての地図、および各州のリポートがあります。プロファイル:Profile、です。

https://siecus.org/state-profiles-2019/

このページの地図に、カーソルでクリックすると、その州の性教育のリポートを読むことができます。

アメリカ50州において、
29州とコロンビア特別区は性教育を義務付けている、
35の州では、性教育またはHIV / STI教育が提供される場合、学校は禁欲を強調する必要がある、
16州では性教育や性感染症予防の指導の際に、コンドームや避妊に関する指導を要請している、
11州では、LGBQの性的アイデンティティに関する性的指向についての指導を確認することやLGBQの若者の性的健康について話し合うことを含む方針がある、などなど。

アメリカは広大で、宗教や人種、歴史などが絡み合い、性に関する考え方も多様だと認識しています。一概に、「アメリカでは・・・」と括れないものがあります。
2020年11月2日現在、来るアメリカ大統領選挙においても、候補者の評価の内容に、毎回の如く、中絶への姿勢・立ち位置が含まれています。

性教育において、よく「進んでいる」「おくれている」という表現がされます。

けれども、各国や地域の歴史や文化などの変遷を経ての、”性”の捉え方があるので、単純に「進んでいる」「おくれている」とは言えないと私は考えています。

どのように生きていきたいのか、大枠での国の仕組みとして、何を大切にするのか、が根底でしょう。
人々が望むことが容認されていない場合もありますし、この「望むこと」が全国民に100%支持されるということも稀でしょうけれど、国として容認の方向で、どんなことを容認するのか、そして、容認する方向につなげるには、声を上げていく、ということが必要なのだと思います。

声をあげる対象は、同性婚の法的承認やDV被害者への支援、性的指向による不利益の消滅、社会の中での性差によるギャップの削減など、たくさんあります。アメリカの各地域のリポートを見ながら、思ったことです。

このりぽーとは、例えばGoogleの自動翻訳機能で、日本語で簡単に、かなりの内容をつかむことができます。

【参考】
SIECUSの性教育における州法および政策チャート
https://siecus.org/wp-content/uploads/2020/05/SIECUS-2020-Sex-Ed-State-Law-and-Policy-Chart_May-2020-3.pdf
項目ごとの各州比較表があります。


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