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【#2 SpiderLabs 大月 聡子氏】 起業家による、市場規模解説

市場規模をどう捉えているか、どのように自社サービスを伸ばしていくのか。経営者の見解は、投資検討の際にとても気になる点です。この企画ではTAM、SAM、SOMを軸に解説していただきます。

Spider Labsは、インターネットを介して発生するアドフラウド(広告詐欺)といった不正に対抗するソリューションを提供しているリーディングカンパニーです。特にビッグデータ解析における異常値検出を得意としています。広告にまつわるユーザーデータを収集し、解析、スコアリングすることで、意図しない広告の表示や、広告費が盗まれ詐取されることを防ぎます。

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大月 聡子 株式会社SpiderLabs 代表取締役社長 
9年前に原子物理の修士を終了後に、当時の研究室や先輩、他大学の物理のメンバーと共にSpider Labsを創業。そして約3年半前にアドバンストアドフラウド対策ツール「Spider AF」をローンチ。サービスは順調に成長し、日本のアドテクマーケットを牽引する。プライベートでは12月に3人目の出産。3児のママとして奮闘中。
Spider Labs Webサイト:https://spider-labs.com/
Spider AF by Spider Labs Twitter:https://twitter.com/spider_af

大月さんが考える、サービス(Spider Labs)のTAM SAM SOM(以下:大月さんより)

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TAM:3,035億円(2020年) *国内セキュリティ市場
・3,798億円(2024年) 
・CAGR(年平均成長率):6%

ここで指すセキュリティ市場とは、ソフトウェアのみならず、ハードウェアに関するセキュリティも含まれます。Spider Labsに関わるセキュリティは、どちらかというとSAMやSOMになるので、そちらで詳しくお話しします。

*ソフトウェアセキュリティ:Webブラウザ、電子メールソフト、OS、Officeアプリケーション 等
*ハードウェアに関するセキュリティ:家庭用Wi-fiルータ、デスクトップPC、複合機 等

SAM:497億円(2020年) *SaaS型セキュリティ市場
・915億円(2024年)
・CAGR(年平均成長率):18.3%

ここで注目したいのが、CAGR18.3%という数字です。コロナで自宅やリモートで過ごす人が増えたことにより、必然的にデジタル化が早まりました。その動きに伴い、デジタルに関わるアドフラウド(広告詐欺)が増えて行き、SaaSセキュリティ市場の需要が高まってきています。実際に弊社も、コロナ禍で大企業のクライアント様が増えました。

これまで広告業界の動きは、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌という4マス広告でブランド・アウェアネスを行い、デジタルでコンバージョンするという流れが主流でした。ですが、顧客が実店舗に足を運ぶこと自体が減り、アウェアネスからコンバージョンまで一貫してデジタルで行う広告が増えてきました。アウェアネスがデジタルにシフトしたことで、オンラインでの売り上げが大幅に上がった企業も多くあります。
デジタル化の加速に伴い、そこにつけ入る詐欺も増加します。
デジタル広告の需要が増えることで、アドフラウドの需要も増え、単価が上がり、市場が広がっていきます。デジタル化の動きやニーズに対して解決できるセキュリティを展開していくことが、今後の成功に大きく関わると考えています。 

SOM:79.52億円(2020年) *SaaS型コンバージョン不正対策市場
・146.4億円(2024年)
・セグメントシェア率:16%

SpiderLabsのビジネスモデルは3万円〜70-80万円の月額サブスクリプションです。アプリ広告(アプリ内広告)、Web広告(ブラウザ広告)、ネットワーク事業者(プラットホーム 等)の3つの柱でサービスを展開しています。価格については、会社規模や予算、クライアントのニーズから中央値を出していき、決めていきました。

当社の事業計画書については、ビジネスモデルと潜在顧客数に加え、営業の人件費、マーケティング費用(顧客獲得にかかる費用)を考慮して計算しています。

海外の市場規模について
グローバルマーケットのうち、3割をアメリカ、1割を日本、残り6割を中国含む他の国が取り合っていると見ています。なので、アメリカと日本の動きを追っていたら、世界のマーケットを概ね網羅できると考えています。
日本とアメリカにおけるアドフラウドマーケットには、思考における違いがあると感じています。日本人はマニュアルサポート、運用を好む傾向にあり、それは代理店文化であったり俗人的な作業に価値を置くような思考が影響していると思っています。一方でアメリカ人は、オートメーション化を好む傾向あり、それは国の大きさ、民族の多さなどが影響しているからではと考えています。

〜失敗した時の経験と今のサービスにつながるまで〜
失敗したときって、自分たちの気持ちをすごく優先していたんです。競合を調べたり。だけど競合がいてもマーケットがなかったら、失敗する。やはりマーケットのニーズをよく聞くことが成功につながると思います。とにかく顧客とのコミュニケーションが大事なんです。
今の会社を作ったきっかけも顧客のアイディアでした。サービスを作っていくときも顧客になってくれた会社に足繁く通い、普段の作業をどうやったら自動化できるかなど実際に作業をやらせてもらって考えました。今も同様のスタイルで転売対策に関する作業を行っています。
お金を払ってサービスをご利用いただいている方のフィードバックを特に意識しており、その意見を取り入れつつ、優先度やバランスを整えてサービスの改善を行っています。

<参考>
*TAM 見解:国内セキュリティ市場
USD 167.1B(2020年)、USD 326.4B(2024年)
Cyber Security Market Size, Share & Trends Analysis Report By Component, By Security Type, By Solution, By Service, By Deployment, By Organization, By Application, By Region, And Segment Forecasts, 2020 - 2027
2020年上半期国内情報セキュリティ市場予測を発表

*SAM 見解:セキュリティソフトウェア市場
USD 50.13B(2020年)、USD 97.92B(2024年)
2020年上半期国内情報セキュリティ市場予測を発表

*SOM 見解:アドフラウド、会員登録不正
USD 0.8B(2020年)、USD 1.57B(2024年)

*TAM:CAGR 6%、SAM:CAGR 18.3%
参考:国内情報セキュリティ市場予測アップデート、2020年~2024年:COVID-19で進展するSaaS型ソリューション

*SOM:セグメントシェア率16%
参考:PwC's Global Economic Crime and Fraud Survey 2020

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