![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60275981/rectangle_large_type_2_11d604d3c537c8cdf68c0eae43b471ed.png?width=1200)
18. 砂漠に咲く花
王子さまは砂漠を横切ったものの、出会ったのは一輪の花だけだった。花びらが三枚の、なんの変哲もない花…
「こんにちは」王子さまは言った。
「こんにちは」花は言った。
「人間はどこにいますか?」
王子さまは恭しく尋ねた。
花はいつだったか、キャラバンが通るのを見たことがあった。
「人間?六、七人はいるんじゃないかしら。何年も前に見かけたことがあるわ。でもどこで会えるかはひとつも知らない。風がさらって行ってしまうの。根っこがないんだから、さぞ大変でしょうね」
「さようなら」王子さまは言った。
「さようなら」花は言った。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60276586/picture_pc_ae4e8cb9ddbb912d644f2813712c61f4.png?width=1200)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?