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バッグ試着と私らしさの旅


先日とても良い靴をお迎えできたので、次はバッグです。
バッグはすぐに買うつもりではなかったのだけど、厳選したお洋服にブーツを合わせると、手持ちのバッグはなんとも違和感があって、通販サイトを眺める日々が続いておりました。
自己紹介になるようなバッグってどんなんだろう? 私らしいバッグというより、バッグを置いておけば「ああ、今日ははづきさん来てるのね」と言われるような、存在感のあるバッグ。でも自転車の前カゴに入るサイズがいいのかな、それならナイロン製の頑丈なバッグがいいかな、使い減りしないし……とこれといった決め手もなく、高価なバッグをポンと買う資金もなく、といった感じでしたが、それは突然訪れます。

9月の終わり。
私は喘息を悪化させ、無呼吸もひどくなり、つまり昼も夜も呼吸がままならない状態となりました。
睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がない、とよくいわれますが、症状が進むと夜間息苦しさで何度も目が覚めます(呼吸止まっているからね)。
急ぎ検査の予約を入れましたが、逆にいえば本格的な治療は検査結果を待たないとなにもできない。
私はAmazonでとりあえず無呼吸に効くとされているいろいろを買い集めて、無呼吸とそこからくる寝不足をやりすごしていました。

夜になると眠るのが憂鬱で、
「こんな状態で生きていたくない」
と泣き、家族からは
「がんばらなくていいから生きてほしい」
と励まされ、気管支拡張テープを背中に貼ってもらっていました。
朝起きると疲れ切っていて、出勤しても仕事もまともにできない状態でした。

ある日仕事を早退した私は、その足で地元の古着屋へ向かっていました。
息苦しくて隣町の伊勢丹まで行ける状態ではないけど、私はバッグが欲しかった。だってこんなにも苦しい。素敵なバッグを買って慰められたい。
その古着屋がわりと程度の良いものを置いていることは知っていたので、もうそこしかありませんでした。
バッグを持っては鏡の前で合わせていきました。
柔らかいフォルムより、カチッとしたデカいバッグのほうが、今日の服には似合う気がする。

コーチも、バーバリーも、サマンサ・タバサもフルラも持ってみて、一番しっくりきたのはこれでした。


マイケル・コースのモノグラム。
正直、「え、これ?」ってなりました。いや知ってるブランドだけど、もっと甘い雰囲気のバッグがいいと思ってたから。

でも手に持ったとき、これが一番私らしく見える。
カジュアルすぎず、フォーマルになりすぎず、大きさもちょうど良くてこなれた感じがする。
しかもとても状態がいい。
しばらくキープ状態で他のバッグと何度も見比べているうちに、また咳が止まらなくなってきたので慌てて購入して退店。

それがこちら。


中古で19,650円でした。

なるほど、私は秋桜の可憐な部分は洋服で、強さは靴やバッグで表現してるみたいです。
なによりこのバッグなら、好きなものたくさん詰め込んで、どこにでも行けそう。
今までモノグラムってなんかダサいとか思っててごめんなさい。ダサくなんてない、かっこいい。
このバッグにブーツを合わせたら、どこにでも行けそう。

私の自問自答、もう少し続きます。
(喘息と無呼吸はひとまず小康状態です。)

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