ありがとうの鐵風

(其迄から是迄に、もろもろがあり、中略)

ここまで書いてきて不適当な表言がない部分がなかったので省略する。
言葉なんておぼえるんじゃなかった。

さかのぼること13日、家屋の周辺から路表にまで延びてきた観葉植物は半ば公共てきになり、園芸を通して人柄を推しはかる心に傾いたり、なぜこんなにも展開するのだろう、その経緯はといった勘案に没頭してしまう。開かれたものの開放さにまつわる思いを掬いあげ、眼にとって眺める。

17日、わたしは醜いなと思うことが多くなった。
こんなことをして何に為るんだろうと思うことも増えた。
喧しいことばかり目について、肝要なことを袖にしている。
寄る辺のなさを隠すように格好つけていることがとても見窄らしい。

丁度一年前ほど、わたしたちのためだけに歌ってくれた彼の唄がリリースされていたので拝聴した。みな咽び泣いて叫喚地獄となったキッチンは、季節がらしんとつめたく、傴僂のようにして、また、足を八の字にさせていましたね。心ががらんと呆然そのものになっていた、思い出して、風洞で過ごした昼間の風だとかをまた思い出しています。 敬具

19日、きっと人間に興味ないんだろうと思う、という話をした。
生んで壊してを元手に生きてきた人間にとって、ひとに興味をおこすことは難しい。一丁前に寂しくなったりするから莫迦みたいだと思う。

20日、カルストに行きたい。
岩だらけを征きゆきて、渺茫のなかを渡る風を眺めながらありがとうを伝えたい。

さらに遡ること3日、この日は「Music can be found these town」というプレイリストをつくり、人々に参加していただいた。
どこかから集まってきた音楽たちが、サムネイルに映る場所でめいめい鳴っている架空の小さな町、というコンセプトを設け、建物や家屋の写っているサムネイルであることを条件として募集した。今は80曲なので、80軒ほどが気ままに暮らす町となった。
人によって曲の選出が違ってくるので、とてもパーソナリティを感じる。いろんな人が別け隔てなくいられるような町を目指したら、ずいぶんと賑やかな町になりました。
このプレイリストは作業中に聴いている。共同編集者であるだれかが自らの手で追加した音楽、おすそ分けしていただいたものを聴いていると元気になる。29日になった今も聴いている。


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