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涼を求めて

こんにちは🌞

今週から対面授業が始まりました。

約一か月半ぶりの早起き。

朝の電車に揺られながら、目を閉じる感覚が、なんだか懐かしく感じました。

ゆっくり、じっくりでもいいから、日常を取り戻せるといいですね。




今日のテーマ

大学の「○○な場所」を撮影して魅力的に紹介しよう🖼



ということで、学内を散策することに。

せっかくなので、一眼レフで写真を撮ろうということで、友だちとカメラを携え、平均的に見て、決して広くはない敷地内を練り歩く。

それにしても、暑い。

日差しは、うなじにくいこむように熱い。

私の中にある生存本能が、悲鳴をあげる。



たどり着いた先では、影が私たちを歓迎する。

さぁ、と風が吹き抜け、頬を掠めた。

先程の灼熱地獄から解放され、ほっと、息をつく。

人通りが多いようで、少ないこの場所。

建物がつくる陰影は、どこか優しく心が落ち着く。

この場所だけ、時間の流れがゆったりとしているように感じる。

そういう意味でも、ここはセーブポイントなのかもしれない。



また歩みを進めるが、やはり日差しが痛い。

すぐに参ってしまう。

6月ってこんなに暑かったっけ。

それでも、己の好奇心が掻き立つ方向へ、ずんずんと進んでいく。

その先には、ポツンと集会場

建物と建物の間。

涼やかな影と、木漏れ日の塩梅がよい。

まるでその場所だけが、どこかのおとぎ話の中から出てきたような。

いまにも動物たちが、お茶会を開きそう。



日陰にいても、限界を感じてきた頃。

小道の先になにがあるのか、想像するとわくわくする。


友だちはそう言って、カメラを構えた。

私も、彼女のとなりにしゃがみ、ファインダーを覗いてみる。

なるほど。

私は、この道の先がどこに繋がっているか、その答えを知っている。

なのに、写真にしてみると、なにが待ち受けているのか、知っているのに知りたい。

そう思う。

鮮やかな青の紫陽花が、目に涼しい。

こちらにおいでと、手招きしているようだ。


私と、友だちの散策は、この紫陽花が迎える小道で終わった。

写真を見返すと、影がある場所、風の吹く場所ばかり。

私たちは、無意識のうちに、涼を求めていたようだ。

学内にはまだまだ、私が知らない涼が潜んでいそうだと、夜の風が吹き込む涼しい部屋で、そう思うのであった。