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果敢・判断・狂い・おまえ・しずけさ・・・などと考えていて 嫌、考えてはおらず 無心で 否、心ばかり 危言をこねまわしていたら、縦坑。そのナイフみたいな闇は触れた途端に音もなく、真下に、滑り落ちる、吸い込まれる、流される────無そして闇の河岸。ゆけば花も咲かぬ漆黒の鏡面に、きわめて落とし物らしい片方だけの靴、いっぱいに笑顔が詰め込まれていたから、惜しみなく投げた 話は聞かない 笑顔どもの話は聞かない つるつると滑らかな闇の手触り だけをたよりに 無効の呪(まじな)い ひとつを歌って 最弱ゆえに 手に手を取らず まずは眼前の 両腕をもぎとった すべりだいをする 誓ってまた上るからと すべりだいを、する

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