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現装FG LINK連載を終えて。


9月22日に最終話が無料枠に入り、皆さんが読めるようになりましたので、現装FG LINKの連載は正式に終了いたしました。

ここまで読んでくださった読者のみなさん、本当に応援ありがとうございました。

初連載ということもあり、バタバタした中で始まった作品でしたが、連載を終えてみて反省や学び、そして打ち切りという流れ上伝えきれなかったエピソードや制作秘話など、騙りたいことが山ほどありましたので、その辺を書いていこうと思います。多分、すごく長くなると思います。いくつかに分けてお届けするつもりですので、ぜひ暇な時間にでも気長に読んでください!


タイトル

【連載までの流れ】

過去に講談社イブニングの漫画賞で最終選考に残った漫画(旅行添乗員の話)がありました。それを妹が見たいというのでデータで送ったのですが、それが知らないうちに複数人の手を転々としていたらしく、当時PLUSの編集責任者をされていた方の知人の手に渡り、さらにその編集者から逆戻りする形で私のところへ連絡が届きました。もちろん僕は全く知りませんでした。(comicoというアプリすら知らない状態)

当時はcomicoから分離したcomico PLUSという、少し上の年齢層に向けたアプリを開発されていたタイミングで、丁度編集部が作家さんを大々的に募集していたそうです。つまり、運が良かったという話です。

編集さん曰く、デジタルでカラーの漫画が描けますか? とのことでしたが、当時の僕は旅行会社を退職し、いざ本格的に漫画描くぞー! って状態で、ケント紙にペンとインクの完全アナログ人間でした。当然デジタルなど使えるわけもなく、はて? でじたる? カラーとは? な状態でしたが、仕事は喉から手が出るほど欲しく、めったにないチャンスだったので、「勿論できます!」ってウソついちゃいました・・・。今思うと本当に恐ろしい。その後、急いで機材を買い集め、本やWebで描き方を勉強する日々が続きます。

後日、編集部のある本社へ出向き、かき集めてきたポートフォリオを見せながら後に担当になる編集さんと面談をしました。その時に見せた過去の投稿作品(サラリーマンが通勤電車の座席を巡って熾烈で醜い争いをする話)を気に入られて、会議に出してみようという話になり、初デジタル原稿に挑むわけです。

満員電車note用


そしてあえなく没になりました。多分この時に「こいつデジタルやったことないな」ってバレたと思います。見せていた過去のアナログ原稿からの落差が酷く、明らかに「あれ?」って反応をされたことを今でも覚えています(笑)。

その後、「仲間が増えていくバトルものの王道少年漫画」というお題を渡されたので、Wordに設定をまとめたプロットを2つ作って送りました。(浮遊大陸の世界を冒険する話)と(聖剣伝説LOMみたいな、元素と箱庭精製系のファンタジー)です。メールを送ってさあ寝ようという時に、もしゲームの能力が現実でも使えたら・・・みたいなことを考え始めて、そのままシナリオが組みあがったので、急遽追加で3つ目のプロットを送りました。その3つ目が気に入られて、現装FG LINKになったという流れです。

画像3

FGL 作品紹介用イラスト(ロゴなし)

この2枚のキービジュアルは、当時いろいろ注意受けてましたね。指が長いとか、首が長いとか、可愛くないとか、そもそも作品のイメージじゃないとか(笑)今見ても確かに変なんですけど、今では出せない勢いがあるなってちょっとビックリしてます。(太陽なんて結局出なかったスキル使ってますし・・・)


後日、作家説明会が催された際に他の作家さんと話す機会があったのですが、ほとんどの作家さんは登竜門サイトや、漫画賞で選ばれるか、同人でやっていた作品が評価されて、そのまま続きを描くという流れだったそうです。勿論、そんな方々は作風も出来上がっていますし、どこからどう見てもプロの漫画家なんですよ。そこへいくと僕は、どう見てもドシロートなわけで、不安しかありませんでした。そんな状況の中、48話という短い連載中にいらぬ試行錯誤でコロコロと絵柄が変わっていくわけです。本来は投稿活動中や連載準備中に徹底的に矯正されるステップを、連載本番中にやってたわけです。これはあまり好ましくないことで、とにかく読み辛かったと思います。それでも読んでくれたみなさん、本当にありがとうございます! もう感謝しかありません。

とはいえ、この連載のおかげで大きく成長できた事は間違いありません。そして、今後もできないことに挑戦していく姿勢は変わらないのだと思います。


今回はここまで。

次回は春や紅葉が生まれた経緯や、裏話などをお伝えできればと思います。



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