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盗難を防止するNFT「ERC721AntiScam」。より安全なNFTの世界を目指して

NFTはとても楽しい世界ですが、残念ながら詐欺も多いです。
日々たくさんのNFTが盗まられており、なかには1000万円レベルの盗難も・・・

盗難防止・詐欺対策のため、様々なプロジェクトが啓発活動をしていますが、この世界は詐欺がとても多いです。なぜなら、盗む側は(逮捕リスクなど)が極めて少なく、そのため精巧なWebサイト・精巧なDMなど手口も多様化しているからです。

それでは、我々は盗難・詐欺に対して打つ手がないのでしょうか。いや、それは違います。この度、 NinjaDAO Web3サーバーのエンジニアと協力して、NFTの詐欺を防止するための仕組みをそもそもコントラクトに埋め込む独自規格「ERC721AntiScam」を開発しました。

ERC721AntiScamとは

そもそも、NFTとは技術的には「ERC721」と呼ばれる規格であり(厳密には違いもありますが)、そのERC721にスキャム防止機能を埋め込んだのがERC721AntiScamです。
つまり、我々はNFTの新たな仕組みを開発し、NFT自体に機能追加をしました。下記の特徴を持っています。

・安全なコントラクト(OpenSea等)以外からの転送をブロックし、詐欺サイト経由での転送を防止する
・管理者が安全なコントラクトを追加可能。これによって将来の安全サイト追加メンテナンスも可能
・ユーザーは一切の操作不要。通常通りミントや売買できる
・ユーザーが任意でアンロック可能。アンロックすることで新しいサービスも利用可能
・ユーザーが任意で完全ロック可能。完全ロックするとたとえ秘密鍵をとられても転送不可
・開発者は簡単にこの仕組みを導入可能

それぞれの特徴を説明します。

安全でないコントラクトの転送防止

現在、詐欺の90%以上は、Twitterなどで公式を騙ったDMやツイートをしてエアドロップを煽り、詐欺サイトにてNFTの転送許可をする形です。
この詐欺サイトでは、詐欺用のコントラクトから承認要求をします。

今回、このERC721AntiScam では、決められた安全なコントラクト以外の承認をブロックします。これによって現在の詐欺の主流の偽コントラクトを防止することが可能です。

管理者が安全なコントラクトを追加可能

昨今、OpenSea以外にもX2Y2 や、 Blur など、様々なNFTに関する新サービスが追加されており、今後のNFT界隈の進化にそって、利用可能なサービスを管理者側で設定できるようにしました。

NinjaDAO エンジニア部
NFTの発行元運営

この二者のどちらでも安全なコントラクトを追加可能です。これにより、例えばRentaFiやXinobiといった、今後出てくるであろう新サービスにいち早く対応することが可能です。

また、NinjaDAO エンジニア部はマルチシグにて認証を管理する予定です。これにより一人の管理者がハッキングされても、安全にコントラクト認証を管理することができます。

ユーザーは一切の操作不要

この便利な機能を使うのに、ユーザーは一切の操作が不要です。専用の知識も必要ありません。デフォルトでこの安全ロック機能が有効になっています。
これはとても大事で、うっかりミスで設定を忘れて詐欺にあうことを防ぐことが出来ます。NFTは初心者の方の参入も多いですが、その方たちの資産も守ることが出来るのは大きなメリットです。

ユーザー操作でアンロック可能

NFTは、特定のマーケットプレイスだけでなく、新しく出るプラットフォーム(RentaFiなど)で色々なことが出来るのは大きなメリットです。慣れているユーザーの中には、ただたんに買うだけでなく様々な活用をしたいと考えている人もいるでしょう。

今回のロック機能は、ユーザーが任意の操作でアンロックできる仕組みも導入します。ただし、この仕組みは悪用されると盗難のリスクがあがるため、タイムロック機能や運営の承認など、何かしらの安全装置が推奨されます。

完全ロック機能

安全でないコントラクトをブロックする機能で現在の詐欺の90%以上は防げますが、それでも完全ではありません。例えば、シードフレーズや秘密鍵を盗まれると、ユーザーの操作を完全に操ることができるため、盗まれてしまいます。

そのため、今回のERC721AntiScamでは、絶対に盗まれたくないユーザー向けに完全ロック機能を導入しています。この完全ロック機能を有効にすると、あらゆる転送が拒否されるようになります。たとえシードフレーズを盗まれても、それだけではスキャマーはこのNFTを盗むことが出来なくなります。

一足先に、Aopdanda Party ではこの仕組みが作られることがロードマップに含まれています。

この完全ロック機能を解除するためには、何かしらの特別な操作を必要とすることにより、NFTの安全性を高めます。

開発者は簡単に導入可能

今回の仕組みはオープンソースで無料で公開されています。プロジェクトの運営は、このコードを使うことにより、簡単にERC721AntiScam を導入することが可能です。また、既存のERC721Aの機能をすべて使えるうえ、ERC721A のガス代削減機能もそのまま利用可能です。

どんどん広がる導入プロジェクト

このERC721AntiScam は、日本のあらゆるプロジェクトで導入されることを目標としており、それにより日本全体のNFT界隈を飛躍的に安全にすることが可能です。すでにたくさんのプロジェクトが導入予定を表明しています。

初めて導入されるAopanda Partyの紹介

この先進的な仕組みは、Aopanda Party にて初めて導入される予定です。今後、このERC721AntiScam の始祖として、Aopanda Party は大きな地位を占めてくれるでしょう。今回の仕組みの開発にあたっても、 Aopanda Party は大きな支援をしていただいています。

10月30日のリリースを楽しみにしててください。ぜひ最新のNFTを皆様で体験しましょう。

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