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【話術 徳川夢声】

ほしい物リストから贈っていただいた本を読了。

印象に残ったところベスト10を紹介し、シェアしようと思う。

【話術 徳川夢声】

【だれでもできるから研究しない】

だれでも泳げるものではないから、

俺は一つ泳ぐ稽古をして、

感服させてやろう、

という人なら世の中にたくさんあるでしょう。

【話術 第1章 話の本体】より

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この本の初版は1947年だからこう書かれてるけど、

70年経った今は随分と当たり前のことについて研究して本が出版されることが増えた。

歩き方、呼吸法、睡眠、話し方、聞き方、読書法など、

当たり前のことを研究して発表する本は本当に増えた。
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心の良い人は、良い話ができます。

たとえば幼児の語る話がそうです。

ロクに舌も廻らず、知っている言葉の数も至ってわずかであるにもかかわらず、思わず大人が聞き耳をたてて、なんともいえなき好い心持ちになるだけの、ある話術を有しています。

つまり、幼児の心は神に近いからです。

幼児の心は神に近い。

幼児の心で語れば良い話になる。

心が良いなら話も良い。

シンプルだけど激しく同意だ。
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芸術と名がつくものには、音楽はもとより、美術、彫刻、文学、演劇、みな「マ」が重要な位置を占めています。

ハナシの場合でも、この「マ」が正確であるとき、聴衆は快感を味わい、陶酔の境地にまで入るのであります。

「話術とは「マ術」なり。
「マ」とは動きて破れざるバランスなり。

延々としゃべりっぱなしはね、話し方としてはうまくないね。

単調になるし、聞き手を惹きつけられない。

僕はよくしゃべりっぱなしになるから、間の取り方をもっと意識して話さないとなぁ。

(´・ω・`)
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世の中にはいわゆる毒舌家という人物があって、

言葉に毒を含み、周囲をクサらせる名人があります。

当人は得意になって毒舌を振るうのですが、毒の及ぶところ、被害甚大です。

そして知らず知らずの間に、造らなくてよき敵を作ります。

【話術 座談十五戒 第七戒 毒舌家たるなかれ】より。

昔の僕がまさにこれ。(´+ω+`)

得意げに批判や否定を語り散らして周りを腐らせる。

耳が痛すぎて逃げ出したくなるね。

今も波動が低い時はやりがちになる。

要するに、意識がどこに向いているか。

なるべく毒ではなく薬を含んで語りたいものだ。
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総じてモノゴトには、二つの見方も三つの見方もあるものです。

だから、あらゆる場合に反対論は成立するものです。

反対論というものは、確かに人知の発達、文化の向上に、是非とも必要なものであります。

しかし、反対のための反対はいけません。

【座談十五戒 第十一戒 反対居士たるなかれ】

どんな物事も、どんな風にでも観れる。

それが人間の能力だ。

本当に反対しているのか、単に反対するのが目的で反対意見を語っているのか、

見極め重要である。

人には決めた結論に向けて思考を帰結させられる能力がある。

どんな結論にするかを先に決めてから考えている。
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販売上の妨害となるのは、主として次の六つの理由による。

1.それを欲しない
2.それは必要でない
3.価格が高すぎる
4.買うことができない
5.今少し待とう
6.現在持っているもので満足だ

これを話に置き換えると・・・
1.その話は聞きたくない
2.そんな話はどうでもいい
3.少し話が難しすぎる
4.とても自分にはわからない話だ
5.今聞かなくても後でよかろう
6.そんな話は自分も心得てる

ざっとこんな風に置き換えているのであります。

ここがこの本を読んで一番これから役に立ちそうだと思った。

買い物で商品を買わない選択をする時があるが、話を聞きたくない時にも同じ思考をしていたとは…。

相手が聞きたいこと、知りたいことを、わかりやすく、理解できるように話す。

相手が知らない、今聞きたいと思うことを話そう。
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細かい数字を必要とする演説は、その数字だけ小さな紙片に書いておいて、堂々とこれを読むという方法は有効です。

読むという動作が、聴衆に正確という観念を与えます。

あんまりスラスラと大きな数字など言いますと、でたらめを言っているのかな?という疑いをもたれることがあります。

ドラマの裁判のシーンとかで、弁護士や検事が紙を見ながら話してると、

確かにその内容は正確なんだろうなという印象を受けたわ。

これ、話術テクニックだったんだな。

買い物とかテレビとか、気づかないうちに相手にいろんなテクニックを使われてるんだろうなぁ。

( ¯ω¯ )
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コトバだけで説得できるなら、自分が出張しなくても、蓄音機で、同様の効果が上がるはずです。

ところが、たとえば選挙の応援で蓄音機のレコードとかテープの録音が来たらどうですか?

まるで効果が違ってきます。

【話術 第二章 演壇話】

いや全くその通り。

話術とは言葉だけじゃない。

見られてる。
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一時間位の長さの演説会なら、即座に登壇してやれる。

20分ほどのものだったら2時間ほど用意がいる。

もし5分間演説だったら一日一晩の支度がないとできない。

5分間演説は持ち駒の限られた詰め将棋みたいなもの。

一手だって遊びは許されない。

短いスピーチってめっちゃ難しいよなぁ。

  ∧,,∧
 ( ー̀дー́ ) むぅ
 /  ∽ |
しー-J
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次で10個目。長いので要約すると、

戦国時代の武将・黒田孝高(如水)が病に臥した時、死ぬ30日ほど前から家臣たちをボロクソに罵ったらしい。

息子の長政が「父上も乱心なさったか」と思って家臣に謝った。

孝高は後で長政に「これはお前のためだぞ。乱心してないぞ」と小声で言ったそうな。

家来どもを交々枕元に呼んで、セガレのことは何分頼むと千言万語を費やすよりは、

片端から怒鳴りつけ、叱り飛ばし、毒舌のあらん限りをつくして、

「早くこんなオヤジくたばればいい。一日も早く息子の代になってもらいたい。」

と思わせた方がはるかに効果的である。

【話術 徳川夢声】より

(`・д́・;)これ、すげーな。

後から解説されればわかるけど、

もし自分が家臣の立場だったら、

絶対黒田孝高の真意を見抜けなかっただろう。

いやはや、頭のキレる人の戦略は効果抜群だな。
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以上、この本を読んでシェアしたいと思ったネタ10個紹介でした。

本は1冊読んで1つでも人生に好影響な知見が得られれば、元は取れている。

この本は十分すぎるほどこれからの人生に役立つだろう。

贈って下さった方、本当にありがとうございます。

とても良い学びを得られました。

感謝!

いつもありがとうございます。 あなた様のあらゆる苦厄が取り除かれますように。 薬師如来真言唱えさせていただきます。 おんころころせんだりまとうぎそわか