時代で変わった「エホバの証人」への評価

最近、「宗教二世」問題に絡んで「エホバの証人」がクローズアップされています。

聖書の字句を原理主義的にとらえ、武道の禁止、国旗、国歌の拒否、輸血の拒否などで司法でも大きく取り上げられました。また学校現場でもこうした問題とぶつかることでも知られていました。
日本では戦前「灯台社」(現在の日本の教団と連続性はない)として活動し、兵役拒否で弾圧された歴史もあります。

兵役を拒否し、国旗・国歌を否定することから、日本の左翼憲法学者からはむしろ「称賛」されてきた歴史があります。

私が小学校時代に図書館で読んだ、中高生ぐらい向けの憲法の本では、米国での「国旗への忠誠の拒否」が特に「称賛」され、また宗教上の理由から兵役を拒否できる「良心的兵役拒否」の制度を生んだことで、礼賛されていました。(本のタイトルはうる覚え。国会図書館で調べなおします。)

国会でもこうです。

第193回国会 衆議院 決算行政監視委員会第二分科会 第1号 平成29年4月10日

宮本徹「(略)さらに聞きたいと思いますが、資料の四、これは教育出版の二年生向けの教科書でございます。「国旗や国歌を大切にする気もちのあらわし方」、これは文章も写真も変えられました。驚いたのは、新しい文章では、「国歌がながれたら、みんなでいっしょに歌います。」と書かれています。そして写真も、みんなで歌っている写真にかわりました。在日コリアンの人だとか、あるいは宗教上の理由で歌いたくない人もいるわけですよね。(略)」

と共産党議員は事実上、国歌について、「エホバの証人」に配慮しろと国会で質問までしています。

最近はむちを使うこと、子供の輸血拒否が虐待とクローズアップされています。しかし、これらの議論は昔からありました。

これまで「称賛」していたサヨク憲法学者はどこへ行ったのか。
私は立憲・共産の議員の今回の問題への対応には「欺瞞」を感じます。

もっとも「エホバの証人」は「投票に行ってはいけない」という教え。だから関係ないということなのかも。
(しかし、数年前、首都圏の地方議員になぜか機関紙などDMが送られるということが。中には、教義で否定するLGBTの議員にまで。世の中よくわかりません。)

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