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第56回全日本学生選手権レポート

2ヶ月半前の大会のレポートにして、1ヶ月以上前に書いた原稿に手直しをしたものです。

某所で依頼を受けて書いたものの、色々あって掲載されなかった原稿の供養です。
と言いつつ、こちらは字数制限がないのでちょっと手直ししてます。

有料としてはいますが、
無料でほとんど読める
&
有料ゾーンに大したことは書いていない

ので、投げ銭だと思っていただければ。


伝統ある全日本学生ボディビル選手権の第56回目の大会の様子をレポートする。

フィジークの部

3回目の開催となったフィジークの部では、川中選手、石山選手、川島選手が他と一線を画す存在感を見せた。

その中でも別格の存在感で優勝したのが川中選手であった。これで全日本学生フィジークでは初の2連覇達成である。余裕のある仕上がりに感じたが、それが張りと迫力につながったところもあるだろう。
東海大の仲間が決勝進出したのを自分のこと以上に喜んでいたのも印象的であった。

2位に入ったのは石山選手。付くべきところに筋肉が付き、過不足を感じない。一番減点の少ない身体をしていた気がする。

3位に入ったのは川島選手。トップ3で唯一の4年生。川中選手よりも絞れ、石山選手よりも満遍無く筋肉がついていたが、逆にこれが川中選手との大きさの違い、石山選手とのバランスの差を目立たせてしまったかもしれない。

ボディビルの部

ボディビルの部の優勝争いは、前回大会覇者の関西王者宇佐美選手と関東学生で圧巻の優勝を果たした刈川選手の一騎打ちに見えた。

これを制し、2連覇を達成したのは宇佐美選手であった。彼の身体は圧倒的な厚みと広がりを備えた背中が特徴的だが、他の部位も素晴らしい。下半身の充実度は刈川選手に譲ったものの、それがそこまで気にならなかったのはポーズの上手さか。広げるポーズで見せる身体の幅も、締めるポーズで見せる身体の厚みも圧倒的であった。

刈川選手は惜しくも2位となったが、総合的な仕上がりはおそらく全選手中トップである。全身に細かいディテールを刻み、下半身、特に大腿四頭筋の迫力は他の追随を許さなかった。背中の広がりとモストマスキュラーの迫力、ステージングの差で、少し宇佐美選手に譲る形となったか。

3位に入ったのは本多選手。昨年も丸みのある身体で目立っていたが、仕上がり・筋量ともに大きく成長した身体を見せてくれた。モストマスキュラーで特に目立っていたが、広げるポーズでもアウトラインの良さで4位以下を大きく引き離した。

4位に入った依知川選手は脚がとにかく良く、ハムや殿筋については全選手中トップであったかもしれない。脚の部分賞の比較では刈川選手との一騎打ちとなり、大いに盛り上がりを見せた。

5位には、諸伏選手が入った。13位に甘んじた前週の関東学生とは見違える仕上がりと鬼気迫るポージングで審査員の目を奪い、自分を負かしたライバルたちにリベンジを果たした。地方予選から全日本までの道筋が見えているからこそ、こういう選手が出てくる所もあると思う。これも学生大会の醍醐味の一つだろう。

最後に

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