はやおき

詩とフィルム/女性

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嘘を編む

天気はあんまり関係ない 会えない日々はあってないようなものだもの 君に恋したけどこれは 本能だ、そして煩悩だ 体も心もふたつあればいいのに 不誠実だ、どうせ遺伝だ ひとめでもいい、暗がりでもいい 動物だよね、だって本当に痛い しあわせなひとめぼれ さわやかな雨が降る 優しそうな君が泣くこともあること クールな君が恋に熱くなること ただそれがたまらないの 君に誕生日があるなら教えてほしい それを僕の宝物にしよう

    • えくぼ

      あばたもえくぼ、あばたもえくぼ 嫌いにさせないでほしい、 好きな人がいなくなるから 常にどんな夜においても 心のよりどころがほしい 私というより多分脳が 私が撮るのは私が忘れっぽいから どんなに最悪な最後になっても 幸せな二人の今日を残す あばたもえくぼ、あばたもえくぼ 機械にうつったそれに、 さわって確かめてみたくなったと 今日はそういう連絡でした 君がぼくよりも長く生きてきたことが すこし悲しいよ

      • めまい

        昼下がり、この不調に 心あたりがある 恋におちたときのめまい 満ちるまで消えない どこか見覚えのあるまなざし 出会って狂うとして 幸福かどうかはどうでもよい ただ、求めているものは たしかにぼくの欠如でしょう あまりにも遠く、似ていない君に ぼくの心は持っていかれてしまった 他にも体があって、危ない道も渡れたら 飛び込んでいけるのに 幸せになるために、嘘をついている 欲望の翼はしまいこんで 好きな歌は心の問題 多分悪いことに当たる 夜の平穏なアパートメント 睡眠に問題が

        • 他人の空似

          まるであの夏をなぞってるみたい こぼれる言葉までそっくり どこにでもある、ありふれた刹那 かけがえなくなったのはいつか 感情みたいなみえないもので憂鬱 世界の片隅でこんなに狂う 同じような人ばかり愛してしまうの 最後の香りに埋もれて眠る あの夏に戻ってしまったみたい 忘れた夢まであと少し 面影にふれたくて、重ねる罪 後戻りできなくなるいつも どうして夏の終りに生まれるひとは いつも終りがきれいなのでしょう かけらを拾って見惚れてみても 本当は分かってる他人の空似

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          八重歯

          歯並び直したんだね 好きだった君の八重歯 君は自由意志で それをこの世から無くしたんだ 大袈裟に言って悪かった 死ぬほど好きだとか 言ってたのも今になって恥ずかしい ずっと君に会いたかったけど できれば君にみせていた僕の顔は 全部忘れてほしかった

          私の愛

          手に入らないこと、別に燃えてない ただ嘆いて、空も渇いている 終わってる私を人は後ろ指 水色の部屋に恋を隠した 懐かしさに人は弱く 簡単に今日までを捨てる ある日の穏やかな幸福なんて 二度と訪れなくてもいい だからひどい言葉も残さないで 私の前から消えないで からかうのもためらうように やさしい顔を浮かべたから さよならの夏、私の愛 それはいつまでも同じ歌

          わるい虫

          からかうと赤くなる みつけたかわいい花と話したい 飽きっぽいひどいやつ いつか裏切るぼくから逃げて ひとりぼっちの君に思われたい ひとりぼっちの部屋で思われたい こんな夢中に駆られたくて 季節もとしもわからなくなる ちょっと古風で夏っぽい きみの名前にさわってみる ひとりぼっちの君を思ってる ひとりぼっちの部屋で思ってる

          夏の終り

          蝉のなき声に 浮かんでくるI was born 鏡の女は知らない顔 罪悪感がない、それが罪 欠けていれば埋めたくなる性 私は思うの 私の勝手だと 虫刺され、 治る頃にまたおいで。 あのひとの掠れた声 証は残らないように消して あおむけの蝉 刹那に溺れたらあとは死ぬだけ あなたの事情に知らない顔 どうか誰でもない男でいて やけた肌にあの日と同じ疼き 巡る夏にあの人の面影 傷あと、 可哀想な僕の君。 どこかで誰かが泣いていても 飛んで火に入る夏の虫 あなたにさわられたく

          夏休み

          べーして赤いかき氷食べて それでパパとママと本屋 本を買ってくれて怪談 ぼくは怖いのがなんか好きで べーして青いかき氷食べて それでチャリで公園 あの坂を漕ぐのがキツいけど あの子と遊ぶのは楽しいから べーして緑のかき氷食べて 特別なことがしたい夏休み どこか遠くとか夜遅くとか 先生にちょっとだけ会いたいね べーしてばっかりすこし退屈で 夏の暑さに氷も溶けた

          近影

          寝ても覚めても変わらない顔 きっと今日も静かに老いていく 悪意から身を守ろうとして悪意になってく きみはやさしい、と、 昔よく言ってくれた人のこと思う このまま、苦しみが、 過ぎ去るまで待てるか 青空がぼくを試している きみをお守りにして ぼくは生きてる 日の当たらない生活と 言っても過言はないけど ぼくには痛い場所なんてない ただ、行きたい場所がある パスポート用証明写真 5年10年と経ってしまえば 今なんて黒歴史とか笑い話とか そんなものになるだろう このまま、雨

          ひだまり

          ピアスのしてる耳に聞こえた海なり 音楽によって美化された街並み 笑っているあなたの横顔は 傷つけたくなるようなかわいさ とりのこされたい現代 社会とは、みえないぼくら あえて名前を知らないまま 愛してみるのもいいかもしれない 知らない雲、みない花 とらえどころのない風景にうつる ぼくのひだまりに焦点を当てて

          きらいな海

          心ここに在らずのまま 流れていく街 いつきても同じ… なんともない海 もっと君のこと知りたいと 好奇心が殺した猫 夏を困らせたくて 目を逸らした現実 空元気なぼくを海も憐んでいるね 手痛い今、失恋に似た痛み どうせなら二兎でも追おうか 埋めたい心、明日からの白紙 合わせる顔もないけど 偶然を装ってまた会いたいの 綺麗な海も嫌いになる 君が思い出に変わっていく

          きらいな海

          cure

          悪影響が明らかにされて 唱えられるこれから 手遅れのぼくらは今更で 萎縮したならどうすればいい 危うい心子どものままで ねえ俺今どこにいる アカルイミライにしていくために 希望をみつけたんだけど それはいけないことなのかな 溺れていると人は言う いつか幸せになりたい 具体的にはいえないけど せめて普通になりたい 砂のようにさらさらと 僕の手から落ちてゆく日々 美しい人 うまくいえないけど 君から生まれたかったよ

          プレヴェールの女

          あなたの車、あなたと似てるね ちょっと吊り目でどこにでもいる それでも尊いのはなんで あたまから離れないどうして あぁこどものわたしは 君の辛さを何もしれない 死んだ顔してたのこの間みかけたよ 癒したいけど、どうする あなたとわたし だなんてわたしだけが 夢の中にいるのかもね なついてること 不思議に思わないで 傷んでるってあわれまないで 無口なところも好きだから 言わなくても分かりたかった わたしは、個人的にはだけど、 辛い時にはおなかも減らない 脅しじゃないわ、だ

          プレヴェールの女

          春と忘却

          ほとんど無意識のうちに ゆるやかにぼくを忘れていくのだろう ねむりのたびに 忙しい日々と情報の渦の中で 新たな顔と名前はきみを どんなきもちにさせるだろう おはようおつかれ あいさつなんかでは 君の心をのぞくことできない 春だからお別れです 気づけば無意識のうちに 患っていたのでしょう 懐かしい何かに似て なぜか姿かたちが愛おしい 泣きたくなるような残像に 遠い日のわすれもの 安っぽい笑顔では 何の力にもなれないね こんな日々も強制終了 春だからお別れです 愛して

          ほとんど多分

          存在を尊ぶだけで十分 あいつかわいい顔してメカなんだ ぼくに言いたいことがあるんだけど 巻き戻らない日々の美化はもうやめにしないか 提案なんだけど これは絶対なんだ みんな思った以上に人間 ここには生まれてきて生きてきた人だけ ほとんどが決めつけや勘違い、 それから騙し合い なんていうかこう、なんていうかこう 書けないままで死ぬ漢字に似た なんていうかこう、なんていうかこう 心象風景と言っても過言ではない まだ好きとかではないけど それに似た感情

          ほとんど多分