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【ペパー多投型】黒リザアルセ【自主大会通算7-2】

こんにちは、ハヤシンです。
今回は黒炎の支配者発売から話題を掻っ攫っているテラスタルリザードンのデッキレシピになります。
8月6日に新潟県で開催された256人規模の大型自主大会、トイニティチャンピオンシップで実際に使用しました。
結果は残念ながら予選突破も果たせなかった形にはなりますが、かなり手応えを感じたレシピに仕上がったので、今後の研究のためにもnoteにまとめておこうと思います。


◇トイニティチャンピオンシップについて

このトイニティチャンピオンシップ(通称トイニティCS)は、今回が初開催となる大型自主大会です。これまでも長岡近辺の大会には何度か参加してきましたが、200人を超える規模の自主大会は初になります。見知った顔のプレイヤーも多数参加していたので、本当に「ポケモンカードのお祭り」という感じでしたね。
物販で買ったBOXやオリパを友人と剥きながらワイワイやってる人たちがいたり、久しぶりに再会するプレイヤーもいたり、雰囲気だけで楽しかったので参加して良かったなと思います。

大会自体は予選がスイスドロー6回戦予選上位16名での決勝トーナメントを行い、優勝者を決めるという形でした。この規模になると予選が5勝1敗でもトナメに進出できるかはオポネント次第になるところもあり、かなりヒリついた勝負の連続でしたね。公式の大型大会のような緊張感は、なかなか味わえるものではないです。
ちなみに、予選終了後もサブイベントが用意されており、思う存分ポケカを楽しめる1日になりました。

今回のトイニティCSは第1回で、日程はまだわかりませんが、第2回も開催予定だそうです。今回は惜しくも予選敗退となったので、それまでに実力を磨いてリベンジしたいと思います。

◇デッキの初期構想

本題に入ります。今回のテラスタルリザードン(この記事では黒リザと呼称します)は発売前からかなり注目されており、エンテイ型やアルセウス型、ピジョットexや不思議な尻尾ミュウの採用の有無など、様々な形が考察されていました。パッと感じていたそれぞれの軸の印象としては

○エンテイV‥‥種ポケモンかつ森の封印石のおかげで安定しやすいが、若干火力不足になりがち。黒リザメタの草タイプに優位に立てる。
○アルセウス‥‥特性スターバースで安定して盤面を作れる反面、相手に頂への雪道を早めに展開されると苦しい。
○ピジョットex‥‥一度育ってしまえば最強で無敵な気分になる。しかし不思議なアメがケンカしそうで、上振れカードのような印象も拭えない。
○不思議な尻尾ミュウ‥‥雪道の影響を受けずにグッズをサーチできる点が優秀。使うならいれかえ手段を少し増やす必要がありそう。
○ビーダル‥‥手札干渉への対策にもなるドロソ。1進化で安定したドローができる反面、うっかりボスの指令で呼ばれて逃げられないと地獄。

こんな風に感じていた中、黒リザ自身がカウンター寄りの性能をしていたことから、ペパーを活かした後攻特化型の構築はどうだろう?という発想から私のデッキ構築はスタートしました。

ペパー→VIPパス→ヒスイバスラオと繋ぐ構築でした。
この時はカイでも良いかも?とか思ってます。

かなり安定して盤面は完成できるのですが、実際に試してみると、黒リザはただ盤面が完成するだけでは勝ちきれないという結論に至りました。リザードンの打点を意識して相手にとられるサイドの枚数を読んだり、終盤捲っていくために序盤のダメージ調整が重要だったりと、意外にも繊細な戦い方が必要になったからです。また、1人回しした際に手札でサポートがダブつきすぎて中盤うまく回らなかったという点も気になります。

改良に向けて意識した点
①相手のダメカンやサイドを上手に調整しながら戦える構築にする
②サポートに依存しすぎないで戦える構築にする
③なおかつ安定感を落とさない

この安定感を高めるだけでは勝てないというところが黒リザデッキの難しいところであり、面白いところでもあると感じています。

◇実際に大会で使用したデッキリスト

デッキコード:Fvkf1k-GK53RY-dfFFk1
大会成績:4勝2敗、総合28位で予選落ち
サブイベ(4人総当たり戦):3勝0敗

後攻特化構築ではなくなりましたが、ペパーの使い勝手自体は良かったため、そこを活かした形に。

最終的にデッキの中身はかなりシンプルになりました。大会上位入賞した方の黒リザもパーツ配分自体は似通ったところがあったので、全体的なバランス調整はうまくいっていたようです。ちなみに今回のデッキ使用率上位3つは①ロスギラ、②黒リザ、③パオジアンだと予想していました。
以下は当日のマッチアップになります。

予選
①黒リザ(エンテイ軸)先行○6-0
②ミュウvmax先行○2-0投了
③ロスギラ先行○6-5
④黒リザ(アルセウス軸)後攻○6-4
⑤パオジアン(アルセウス軸)先行×0-6
⑥白ルギア後攻×5-6

サブイベ
①ディアルガ先行○6-2
②サーナイト先行○6-4
③ロスギラ(再戦)先行○6-5

自分にしては珍しくジャンケンがかなり上振れした日になりました。かつてチーム戦で大将をやらせてもらった際、6戦全てジャンケン負けたトラウマは忘れもしません‥‥。

◇採用カードの配分について

ポケモン編

・テラスタルリザードンexライン3-4
メインアタッカー。黒リザのサーチをスターバースに頼りがちなので4枚欲しかったですが、枠が足りず3枚に。一応対戦中は2匹だけ育成する想定になっており、基本アタッカーはアルセウス→黒リザ→黒リザで繋げていきます。
また、ヒトカゲの採用候補は現状3種類になっています。

技の違いやHPラインで個性があります。かわいい。

今回、思い切って4枚とも③のヒトカゲを採用。このヒトカゲの最大の強みは「後攻1ターン目に30点を出せる」ことです。特にパオジアン対面になった際、バトル場のパオジアンに30点を置いておくと、返しのターンで黒リザでもアルセウスでも倒せるラインに入るのが魅力的でした。地味に相手のHP60ラインのポケモン(しっぽミュウ等)がバトル場にいる際、2パン圏内なのも嬉しい。
また、黒リザミラーになった際は、最終的にお互いサイド2-2になった後どうやってダメージ調整するか?が鍵になります。この場合でもヒトカゲで相手の黒リザを攻撃することで、ヒトカゲが倒されてもサイド1しか取られず、倒されなくても控えの黒リザと合わせて30+300の2パンで倒して勝ちになります。限られたデッキの枠を無駄なく使い切るには、このヒトカゲの重要性がかなり高いと感じました。
唯一の懸念点はロストマインで2枚取りが狙われるHP60である点ですが、相手のロストが10溜まる前に進化し終えてしまえば問題ない!ということにしました。(やまびこホーンが入っているデッキはもはや想定していません)

・アルセウスvstarライン2-2
このデッキの大黒柱。先行2ターン目にアルセウスvstarとヒトカゲがいるだけで、「スターバース使用→ペパーと黒リザサーチ→ペパーで飴とベルトサーチ→ベルト炎エネ3枚アルセウスが完成→230ダメージでポケモンVワンパン」という確定ルートがあることが最大の強みです。
基本は1匹だけ育てられれば良いですが、たまーに事故ってアルセウスを2匹以上使ってアルセウス単のような動きが必要になる時があります。2-2ライン+釣竿があればギリギリアルセウスだけで勝負することもできるので、覚えておくと良いです。ここのラインのサイド落ちは特に注意しましょう。

・ビーダルライン2-2
元々1-1でしたが、サポートの枚数を減らしたことと、ロスギラが積極的に雪道を展開してくることが予想されるため、2-2まで増やしました。ビッパがヒトカゲと同じくHP60ラインなので、ロスト対面では負け筋にならないか気をつけて育ててください。

・イキリンコex
サポートに依存しすぎず安定感を出すにはどうするか?という問題に対し、バトルVIPパスの枚数とイキリンコexを増やすという回答を出しました。元々ビーダルを使うために手札が枯渇しやすい構築であるため、1ターン目に強めのイキリテイクが決まりやすいです。たまに後手1ジャッジマン→イキリテイクというヤンキープレイができる時があります。楽しい。
ロスト対面では、イキリンコでおとぼけスピットを受けた後、崩れたスタジアムでダメカンを帳消しにする動きができると気持ち楽に立ち回れます。逆に消すことができなかった場合、イキリンコ+マナフィがロストマインで3枚取りされて負けます。諸刃の剣です。
このカードを入れたため、すごい釣り竿と友達手帳を1枚ずつ採用することになりました。

・マナフィ
念のため採用。パオジアンはどうせキャンコロ使ってくるし、ヒトカゲ3匹以上置ければ月光手裏剣うたれても問題ないかな?とか思いましたが、そこまで研究しきれなかったため入れておきました。マフォクシーが入ってる形の黒リザと対面した際に、ビーダルと合わせて3枚取りされる危険性をなくしておきたかったのもあります。

トレーナーズ編

・不思議なアメ3枚
黒リザの項目でも説明した通り、基本は2回しか使わないカードなので枚数を3枚に減らしています。地味にここの枠を減らせるのが、グッズを直接サーチできるペパー軸の強みでもあります。

・リベンジパンチ2枚
今回のデッキを調整するにあたり、かなり強さを実感した道具です。サーナイトex対面はこのカードのおかげで下手なワンパンは許さない盤面を作ることができます。サイド落ちケアで2枚採用。
ダメカン40というのが絶妙で、
①40+180=220
②40+180+30×2=280
③40+180+30×4=340
というように、うまく使えるとアルセウスやリザードンの打点と合わせて盤面を捲るのがとても楽になります。
ペパーでふしぎなアメのついでにサーチできる反面、誰につけておくかの判断が難しく、今回の大会でもリベンジパンチのつけ先を間違えなければ終盤有利になっていた場面が何度もありました。自分の練度の低さを痛感するカードにもなりましたね。

・崩れたスタジアム2枚
最終的な盤面からイキリンコexを消すために採用しました。相手の頂への雪道を割るためのカードでもありましたが、なんとなくイキリンコexの特性でトラッシュに送られてばっかりいる印象です。予選最終戦でイキリンコを消すことができずに負けてしまったので、頑張って3枚目を採用しても良いかも。

・頂への雪道1枚
保険として入れたカード。上振れすれば先行2ターン目にほぼ盤面完成させた上で盤面に蓋をできます。
黒リザミラーでピジョットが採用されている場合や、パオジアン対面で終盤に雪道ナンジャモするために1枚だけ採用しました。
デッキを改良している途中、アルセウスと雪道の枚数を増やした構築にも辿り着きましたが、どうしても自分の黒リザへの阻害感が肌に合わなかったため必要最低限で抑えることに。

サポートカード編

・ペパー3枚
このデッキのコンセプトカード。対戦中、どのタイミングでも最低限の動きができるのが利点です。序盤はVIPパスや不思議なアメをサーチし、中盤はすごい釣り竿や友達手帳でデッキの整理をし、終盤ビーダルをバトル場に縛られた時も穴抜けの紐をサーチして簡単に逃げられるようになります。ハイパーボールのコストにもしやすいので、手札にダブついて困るということも少ないです。

・ナンジャモ3枚、ジャッジマン1枚
基本的なドローソースはこことビーダルに依存しています。ジャッジマンは当初採用していませんでしたが、手札が良ければアルセウスのスターバースで持ってきて相手をバグらせにいけるのが良かったので1枚だけ採用することにしました。
序盤はイキリンコ、中盤はビーダルでドローを進め、終盤はボスの指令を使うという流れになりがちなので、この枚数でもなんとかなります。

・ボスの指令3枚
2枚は少なすぎ、4枚は事故るかも‥‥ということで3枚になりました。
黒リザデッキは終盤ボスの指令を連続で使用したくなることが多いため4枚採用は何度か視野に入れましたが、友達手帳を採用したので、擬似的に枚数が増えていることにしています。

エネルギー編

・基本炎エネルギー9枚
流行りの構築を見ると、アルセウス軸にしては多い方かもしれません。釣竿も入れているなら尚更減らして良いと感じる方もいるかもしれませんが、すごい釣り竿前提のエネルギー枚数で構築するのは危険性が高いというのが私の理論です。また、後攻1ターン目にヒトカゲが攻撃するためにも、手札に炎エネルギー1枚はないと困ります。素引き率を高めるためにも、ここが最低ラインだと判断しました。
理屈っぽく枚数を計算すれば、ヒトカゲ1枚+アルセウス3枚+リザ2枚+リザ2枚+逃げエネ1枚で合計9枚です。釣竿で回収できる分は予備になります。

・ダブルターボエネルギー1枚
保険で1枚だけ採用しています。序盤どうしてもヒトカゲが置けなかった時、アルセウスがスターバースで無理やり単体起動するために最低1枚は必須です。ポケモンいれかえも減らしているので、いざという時手張りで逃げることもあります。2枚あっても悪くないですが、炎エネルギーは前述のように枚数が減らせなかったためピン刺し止まり。
あくまで「保険」なので、サイド落ちまで考慮するほどのカードではないと自分に言い聞かせています。

◇採用を見送ったカード

・HP70のヒトカゲ
1枚か2枚別のヒトカゲに変えた方が強いかな?とは思いつつ、研究する時間がなかったため今回は採用しませんでした。配分が変わる可能性が1番高いポイントです。

・リザード
採用するならHP100の方。リザードンを育てやすくしたり、ロストマインへの耐性をあげたりできるんですが、このポケモンに進化させる暇がほとんどないです。基本的に素引きしないと強くないカードであり、上振れた時だけ強くなるという印象なので、他のカードを優先して採用しました。

・マフォクシーV
個人的には好きなカード。私をよく知る友人の中には、黒リザが収録される前からバトル場がネオラントVスタートでもマフォクシー警戒!って言いながら先行1ターン目にマナフィ置いてくる輩がいました。もちろん刺さりました。
決まると強いカードなんですが、元々グレンアルマだけでもマフォクシーへの警戒がそこそこ高かったところにダメ押しで黒リザがきたので、完全に環境で警戒されるようになりました。警戒されているマフォクシーほど弱いものはないです。

・輝くポケモン枠
今回輝くポケモンは何も採用しませんでした。ゲッコウガで隠し札を使うほどエネルギーに余裕がなく、リザードンも中盤に殴れるとサイド調整できて強いんですが、3エネつけて殴ってられるほど余裕はないです。個人的にエネ加速手段のある2進化デッキは輝くジラーチが強いと思っているのですが、無理に枠を作るほどでもないため見送り。
唯一悩んだのは輝くフーディン。色んな有名プレイヤーが採用していて動画で見ていても強そうに感じましたが、細かいダメカン調整が自分には異次元すぎて使いこなせませんでした。今後研究が進めば採用する価値は大いにあります。

・アクロマの実験
黒リザデッキによく採用されているサポートカード。縦引きで5枚見れるところは強いんですが、ロスト2枚のリスクが想像以上に大きいです。下手にエネルギーをロストに送ろうものならすぐに殴れなくなったりします。使わなくなったVIPパスをロストに送れる点は評価が高いのですが、それ以外はペパーの方が使い勝手が良いと感じています。

・食べ残し、きずぐすり
ふざけてないです。本気で採用を考えていました。黒リザのHPが330なんですが、ロストインパクトをもらうと残りHP50となり、HP70のマナフィとセットでロストマインで3枚取りされて負けることがあるので、そこの打点ずらし用です。前述したイキリンコのHP160とマナフィのHP70が合計230となり、ロストマイン2発で取られるところもケアできます。
食べ残しは実際に入れてみた時があったのですが、バトル場限定の回復効果だったためうまく使えませんでした。入れるならきずぐすりかなーと思いつつ、ペパーでアメと食べ残しを持ってくるのも綺麗な動きだったため、悩みどころです。
結局は崩れたスタジアムでイキリンコを消す動きが1番のロスト対策と考え、今回はこれ以上負け筋を消す動きに固執しないことにしました。ロスト使ってる人はナンジャモジャッジマン連打するのでバグってください。

・ボウルタウン
ヒトカゲやビッパの展開を補助してくれるスタジアム。雪道を割るためのカードとしても使えるので無難ですが、なんとなく相手に使われるのが嫌だったらり、そもそも雪道を割るなら中盤以降張り替えたときに意味のあるスタジアムの方が強いと感じたため、今回は採用しませんでした。

・マグマの滝壺
雪道を割るなら強そう寄りのスタジアム。ただ、ヒトカゲ以外に炎ポケモンがいないため、あまり活躍しませんでした。エンテイ軸なら入っていても良いかもです。

◇環境デッキに対する勝ちやすさ

まだはっきりと断言できるわけではありませんが、今回のデッキを使用して感じた有利不利の感覚です。人によって諸説あると思うので、参考程度にお願いします。

○有利
サーナイト、ミュウ、アルギラ

○対等
パオジアン、ルギア、ロスバレ

○不利
ロスギラ

今回のトイニティCSは優勝・準優勝がロスギラ、ベスト4がパオジアンと黒リザという結果になっていました。環境読みはそこまで間違っていませんでしたが、ロスギラにどこまで抗えるかが黒リザ使いのキーポイントになりそうです。

◇終わりに

今回は話題の黒リザデッキのレシピ紹介になりました。久しぶりに環境上位に食い込むレベルのポケモンが炎軸で収録されたので、頑張って研究していこうと思います。
正直なところ、今回のレシピもまだまだ改良の余地がありますし、アルセウス軸以外のデッキも触ってみたいと感じています。デッキ考察もしつつ、自分のプレイングも高めていきたいですね。
長文になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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