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広告は欲しくない。でも、広告効果は欲しい。

ここで言う広告とは、いわゆるメディアを使った広告と定義します。
時代の流れでしょうか。いまは、本当に広告が敬遠されているように感じます。でも、オウンドメディア(HP)のコンテンツだって、SNSでの発信だって。自己満足のためにやっているわけではないですよね。自社のこと、自社の商品のこと、自社のサービスのことを少しでも知って欲しくてやっているんじゃないでしょうか。それって、広告ですよ。「広く告げる」と書いて、広告です。広告は企業(商品やサービス)と生活者とのコミュニケーションです。そこを勘違いしていませんか。
ブランドだのブランディングだのとわかったようなことを言う前に、ちゃんとコミュニケーションできているかどうかを考えましょう。

そして、もう一つ。
広告がやっていることって、なんでしょう?
「安い」「速い」「美味い」とベネフィットを訴求すれば売れる、知られる、他社と差別化できると思っていませんか?広告がやっていることは、ただ一つ。「わたしはあなたと違います。」と言う差異化なんです。「安い」も「速い」も「美味い」も、単なるスペック競争の土俵でやるのではなく、他社との異化作業をしながら訴求できていますか?異化作業によって「差異化」できるわけです。ひとは「差異」を情報として受け取ることで動きます。「差異」が積み重なっていくことでブランドイメージができていき、ひとのココロの中(アタマの中)にイメージの総体ができあがっていきます。それが、ブランドイメージということです。

想いを届けたい。知名度を上げたい。もっと売りたい。
ブランドイメージをつくりたい。ホームページのアクセスを増やしたい。
いいね!をたくさん欲しい。社内を活性化したい。

それらの「00したい」はみんな、コミュニケーション活動がかかえる課題です。
ターゲットと円滑にコミュニケーションすることができれば解決します。
コミュニケーションとは、広告がやっていることそのものです。
コミュニケーションは、インフォメーションと対局のところに位置します。   コミュニケーション不全を引き起こす要因は、“広告的な発想をしていない”広告が広告たる所以である “キャンペーンというものを理解していない”ことにあります。
それは、“広告脳を使っていない”状態だと言い換えることができるでしょう。

いま、ひとは広告を嫌っている。そのくせ、みんな広告的な効果を期待していると、言っても過言ではないでしょう。でも、そういうひとは、じつは広告を知らない。広告の本質をわかってないのではありませんか。
広告の基本は、リーチとフリークエンシーにあると言えます。

「リーチ(距離)×フリークエンシー(頻度)=コミュニケーション効果」

インターネットの登場でメディアの選び方やメディアの組み合わせ方、メディアを相互に機能させる方法は、大きく変わりました。               旧来は投下する媒体量(料)と効果は比例するという考えでした。
効果が量(料)に比例するなら、広告弱者(広告貧者)は、諦めるしかないのか。いや、そうではありません。
ワタシが いま、おもに広告予算を潤沢に使えない中小のクライアントとやっている方法論はメディアの量に頼らず、コミュニケーション効率を上げることです。それは、netの時代に広告キャンペーンの考え方を取り入れることとも言えます。つまり“コンタクトポイント”のデザイン(リンク)と言う考え方です。広告貧者(広告弱者)でも効果を上げることができる方法です。

キャンペーンのように“コンタクトポイントをデザインする”

カンタンに言えば、コンタクトポイントを核になる着想(コアアイデア)でリンクしていくことで、キャンペーン的な展開を可能にすることです。

※コンタクトポイントとはブランドイメージに影響を与える消費者接点のことです。広告目的で用いられるメディア広告(新聞、TV、屋外広告)や販促ツール(カタログ、チラシ、DM)以外にも、広報ツール(会社案内、ニュースレター、情報誌)・アプリケーションツール(名刺、封筒、レターヘッド)・社屋・看板・社有車・制服・ノベルティ・フラッグ・web(hp、SNS)・包装資材(パッケージ、包装紙、シール、ペーパーバッグ)・店舗・商品・講演会など広告効果が期待できるものが、どの会社にも多々あるはずです。広告メディア以外のものもメディア化(情報を乗せるビークルにする)が可能という視点を持つことです。

※メディア=情報を乗せているビークル(乗り物)のこと。

コンタクトポイントをメディアとして活用できていますか。
コンタクトポイントをコアアイデア(核となる着想)でうまくリンクすることができれば、キャンペーン効果を創出することができます→コミュニケーション効率が上がります→効率の良いコミュニケーションになります→リーチが広がりフリークエンシーがアップします。

コンタクトポイントをリンクさせると言う考え方を理解できているクリエイター選びができているかどうかは、とても大切なポイントです。ここは、企業内で内製化するのは難しいでしょう。
広告を知っているクリエイターとタッグを組めば、コミュニケーション効率が上がり、ひいては予算の効率化にもなっていきます。

そしてクリエイティブディレクションがちゃんとできていますか?
クリエイティブディレクションの必要性と重要性にも気づいてください。どうしても案件ごとに、デザインだのコーディングだのライティングだのと、直際的な発注相手に頼んでしまいがちですよね。クリエイティブディレクション とは、常にそのブランド(企業/商品/サービス)をトータルに考え、現在地を的確に把握しながら次の手を用意する行為です。毎回毎回単発で考えずに、すべての発信をブランド広告と考えることでもあります。その機能を持った職種をクリエイティブディレクターと言います。

さて、あなたに広告脳は足りていますか?





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