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「ポルプリ」を観てポールダンスに興味をもったあなたのためのポールダンスはじめてガイド

『ポールプリンセス!!』を観てその虜になったあなたは今、こう思っているはずだ。「ポールダンスをもっと見てみたい!」「自分でもやってみたい!」と。思ってるよね??
この記事はそんなあなたのための、ポールダンス入門ガイドです。

おことわり

入門ガイドと銘打ってはみたものの、私の実体験に基づくものなので、内容はかなり首都圏在住者向けに寄ってしまっています。南関東以外に住んだことがないおたくなんだ…他地方では事情が変わってくると思います。すみません。

ポールダンスを見よう

動画を観よう

YouTubeやTikTokで探せば、ポールダンスの動画は山ほどある。せっかくなのでここでは、我々(我々)と文化的に距離近めなダンサーさんとその演技をいくつかご紹介したい。というわけで、すべてコスプレ・アニソンでの演技です。(コスプレポールというジャンルがあるのだ!)

KAMIさん
X / Instagram

SNを見てのとおり結構なおたくであらせられ、コスプレのクオリティがシンプルに高い。ショーでの選曲や衣装で毎度ニヤニヤしてしまう。直近でショーを観たときはチェンソーマンEDのCHAINSAW BLOODで踊ってらっしゃいました。

ALKさん
X / Instagram / YouTube

シルクドゥソレイユ出演経験もある、まさしくプロ中のプロ。
ポールだけでなく、エアリアルフープ(天井から吊るされた輪を使って行うパフォーマンス)も行うインストラクター・パフォーマーである。私はこの方を妖精か何かだと思っているところがあります。

REIKOさん
X / Instagram / YouTube
mayumiさん
X  / Instagram / YouTube

ほら~~~~!ダブルスだよ~~~~~~~!!
千駄ヶ谷にあったスタジオ・LUXURICAの代表をつとめており、現在は別スタジオをプレオープン中のREIKOさんと、インストラクターのmayumiさんのお二方。なんかもうひたすら尊い。

紹介したようにダンサーさんの多くはSNSアカウントを持っている。出演情報を発信していることもあるので、ぜひ「推しダンサー」を見つけて情報をフォローしてみてほしい。

発表会を見よう

ポールダンススタジオの多くは、年に一回程度生徒さんたちが成果を見せる機会として発表会を開催している。ここ数年は新型コロナの影響で中止していたスタジオが多かったが、徐々に復活してきている様子だ。
会場はライブハウスだったりクラブを貸し切ったりとさまざまだが、基本的には関係者でなくとも入場料を支払えば入ることができる。舞台に立つのは生徒さんたちだから、当然レベルは色々だけれど、さまざまな年代の人々がポールダンスを楽しんでいる様子が垣間見られるはずだ。もちろん、インストラクターの先生方の演技も見られる。ポールダンスを習いたいと思っているなら、お目当てのスタジオの偵察を兼ねて行ってみるのもあり。各スタジオのサイトやSNSで情報発信されているので、チェックしてみよう。

お店に行ってみよう

先のnoteで述べた通り、ポールダンスは(今のところ)基本的に「夜」の文化だ。大きめの繁華街にならポールダンスが見られるお店は数あるが、それはクラブだったりバーだったり、あるいはキャバクラやショーパブだったり、ショーとお酒の比重もさまざまで、特に女性のおひとり様なんかには少し敷居が高い。なので、比較的気軽にポールダンスが楽しめるスポットをいくつか紹介したい。

バーレスク東京(六本木)

ポールダンスに限らず、絢爛でセクシーなダンスショーを見せることに特化したお店。客席からショーを見るだけでとくに飲食しないなら、入場料5,500円のみで楽しめる(web事前予約料金)。とはいえ最近行ってないので、ポールダンスが今どんな感じになってるかちょっとわからないんですが…

Cabaret Café うっふ(横浜)

すみません、まだ行けてません(行きたい!)。日替わりで、大道芸、ライブ、エアリアルフープ、エアリアルシルクなどのショーをしているお店。月に数度ポールダンスの日がある。公演予定はサイトやXで公開されている。

そしてもう一カ所だけ、ガールズバーという建て付けで、もろに「夜のお店」なのだが紹介させてほしい。

YAH☆TOKYO(銀座)

銀座っていうかほぼ新橋。ガールズバーではあるが、ポールダンスのショーを売りにしているお店。カウンター席なら、目の前で大迫力のショーを見ることができる。日替わりのダンサーのレベルは粒揃いで、いつ行っても楽しめる。特筆すべきは、不定期かつレアではあるが男性ダンサーのパフォーマンスもあること。筋力と上背があるぶんダイナミックで魅力的なので、男性ダンサーのショーにもぜひ注目してほしい。先に紹介したKAMIさんもよくここで踊っている。女性料金の設定もあって、ショーを観たくてやってくる女性同士の二人連れなんかの来客もある。土曜は営業はしているものの、基本的にショーがないので要注意。
ショーの時間は客の入りなどによって多少前後するので、予約時にショーが見たいと申し添えておくのがおすすめ。自動延長のセット料金に注意しつつ、接客してくれた女の子のお酒のおねだりにはできるだけ応じてあげましょう。
…なんでこんなに詳しいかというと、ここでしばらく働いていたことがあるから(もちろんダンサーとしてではない)。毎晩のようにプロのポールダンスを間近で見ていたことが、ポールダンスにこうまでハマる後押しになったのは間違いない。
ということなので、もし行きたいという方がいたらどうぞ遠慮なくご連絡ください。予約・アテンドします。

ポールダンスをやってみよう

さて、ポールダンスを生で見たあなたは、もうポールを握って二度と離したくなくてたまらないはずだ。そうだよね??
ここからは、実際にポールダンスをやってみたいという方のための手引きだ。

ポールの種類

ダンス用ポールには大きく分けて二種類がある。「スタティック」と「スピニング」だ。読んで字のごとく、ポールが固定されているのがスタティック、ポール自体が自由に回転するのがスピニング。多くのポールはこの両者が切り替えられる仕組みになっている。
「ポルプリ」のポールはスピニングなので、彼女たちにあこがれて始めるならスピニングを教えているスタジオを探そう。スタジオによってはスタティックしか教えていなかったりする。
難易度はというと、自力で動き続けなければならないスタティック、遠心力に負けず体勢を維持する必要があるスピニング、どちらにも独自の難しさがあるのでどちらともいえないと思う。私は基本スタティックしかできない。
あと、スピニングはとにかく酔う。めっちゃ回るのでそれはそう。ダンサーさんたちも最初のうちは酔い止めを飲んでいるんだとか。

ポールダンスに必要なもの

個人的に思う、ポールダンスを始めるにあたって必要なものは三つ。
最初に言っておくと、それは筋力や体幹や体力や柔軟性ではない。もちろんあるに越したことはないけれど、ポールダンスを続けるうちに必要十分なものが自ずと身についてくるので、「ポルプリ」のように大会の高みを目指したりするのではない限り、特別にこれらを鍛える必要はない(私は90度くらいしか脚開けない、マジで)。

では何が必要なのか。

一つ目、根性。
「ポルプリ」のキャラクターたちやプロのダンサーさんたちはこともなげにやっているトリックだけれど、やってみると全身に意識と力を張り巡らせなければならない、大変に体力と気力の要るものだ。決して楽なものではないことを覚悟し、継続するだけの根性が要る。

二つ目、恐怖心と戦う力。
怖いです。足の力だけでポールにつかまって逆さになったりするのだから、当然最初はとても怖い。けれどそれを乗り越えたところにトリックの完成があるので、怖さと戦う力が必要。

そして、三つ目。個人的にはこれが一番重要だ。
それは、「痛みへの耐性」。脅すわけではないけれど、ポールダンスは基本的に痛い。考えてみれば当たり前、金属製の棒に体を押し付けているのだから、はじめのうちは痛いわ内腿や脛にあざはできまくるわである。想像してみてほしい、素肌の脇でポールを挟んで、その一点に全身の体重を預けるときの摩擦を。痛そうでしょ?実際痛い(「テディ」というトリックです)。その上、日常生活で使わない筋肉や関節を使うからレッスンの後には体がバキバキになる。
ちなみに、繰り返していくうちにあざはできなくなるし、痛みも感じなくなる。体バキバキもいつのまにかなくなる。人体の神秘ですね。

なんだかめちゃくちゃ昭和のスポ根みたいになってしまった…が、精神論を振りかざしたいわけではない。ポールダンスは「さまざまな一般的物理法則を、筋力でサポートする」ことで成立する実はめちゃくちゃ知性派なアクティビティだけれど、それを意識的に続けるためには気持ちも大事、ということです。

(補足:最近は着衣でも気軽にできるシリコンポールというものもあるようなのですが、未経験なので各自お調べください…!すみません!)

体験レッスンに行こう

あなたが東京23区内に在住、もしくは通勤・通学しているならとてもラッキー。よりどりみどり…とまではいかないけれど、都内にはポールダンススタジオが沢山ある。もちろん、「ポルプリ」監修のKAORI先生のTRANSFORM(渋谷)に行くことだってできる。ギャラクシープリンセスのみんなが通うスタジオの外観のモデルであろう、ガラス張りのスタイリッシュなスタジオだ。
ほとんどのポールダンススタジオでは、通常のレッスンより廉価な「体験レッスン」を設けている。まずは行ける範囲のポールダンススタジオをいくつかピックアップして、体験レッスンに行ってみよう。ポールを掴んで横に立つ基本姿勢から丁寧に教えてくれる。
スケジュール、料金体系、大人数クラスかマンツーマンか、クラスの構成などはスタジオごとにさまざま。ポールダンスに近道はなく、とにかく継続と反復だから、いろいろな条件で比較して通いやすいところを選ぼう。

スタジオにはさまざまな事情で男性の生徒を受け入れていないところも結構あるので諸兄は要注意。

と、いうのが東京のお話。非常に残念なことだが、現在私が住んでいるお隣神奈川県ですら選択肢ががくっと減ってしまう。ポールダンサーは全国津々浦々にいるので、もっとスタジオが増えたらいいですね…

ポールを家に立てちゃおう

もしあなたが、鉄筋コンクリ造りの丈夫な床と天井があり、かつ天井高が2m程度あるところに住んでいるなら、自宅に突っ張り式のポールを立ててしまうのもありだ。うちにはある。これ。

生活感とねこのちらかし

楽天などで二万円程度で購入でき、ちょっと大変だがひとりで設置もできる。下の階に響くとか、落下が心配ということがあれば、ドーナツ状のポール用マットも市販されている。

ちなみに、最近はYouTubeなどでのチュートリアル動画やオンラインレッスンもあるけれど、最初から独学するのはおすすめできない。習熟のスピードがどうとかいうより、単純にポールダンスは危険なものだからだ。少し力の入れ加減を間違えると頭から墜落、よくて打撲、運が悪ければ脊椎損傷、最悪の場合命にかかわる、大げさでなく死と隣り合わせのものだということを忘れてはいけない。自分でこの程度のトリックならできそう、という見極めができるまでは、インストラクターに直接監督・指導してもらうのを強くおすすめする。

蛇足

すごくすごいプロのダンサーさんたちの動画なんか貼ったあとでめちゃくちゃ僭越かつ恐縮なんですが、私が踊ったやつもちょこっとお見せしておきます。言っておくけどうまくは…ないぞ…!!

めちゃくちゃ申し遅れているのだが、私は歴10年超のゴリゴリのコスプレイヤーなので、絶対の絶対にポルプリのコスプレでポールダンスをするぞ!!!と息巻いている。そんな私のコスプレXアカウントはこちら
通っているスタジオ主催のイベントや発表会の告知も時々しているので、よろしかったら覗いてやってください。

ポールダンスは楽しいよ!!!!!!!ウェルカムトゥザ沼!!!!!!!!!!

おしまい。

お小遣いください。アイス買います。