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18チームが覇を競う! 第17回 全農 日本ミックスダブルスカーリング選手権大会

スウェーデンのエステルスンドで4月20日(土)から27日(土)までの日程で開催される第17回世界ミックスダブルスカーリング選手権大会の出場権を懸けて、長野県・軽井沢アイスパークで2月26日(月)から3月3日(日)までの7日間にわたり、第17回 全農 日本ミックスダブルスカーリング選手権大会が行われる。
大会には18チームが出場する。前回大会までは21チームだったが、地域ブロックの第3位が出場権を失い、代わりに強化委員会推薦枠が4から6に増え、差し引き3チームが減ることとなった。

【出場チームの内訳】
 前回優勝:1
 前回準優勝:1
 強化委員会推薦枠:4 ⇒ 6
 北海道ブロック:3 ⇒ 2
 東北ブロック:3 ⇒ 2
 関東ブロック:3 ⇒ 2
 中部ブロック:3 ⇒ 2
 西日本ブロック:3 ⇒ 2

競技方法も、前回大会までと大きく変わった。以前は、予選の3つのグループの上位2チームと、予選3位のチームのなかでDSC最上位のチームの予選通過がまず決定。さらに予選3位のなかでDSC2位のチームと同3位のチームがプレーオフを戦い、勝者も予選通過となり、この8チームが決勝トーナメントに進出していた。今大会からは、先の日本選手権でも採用された2段階の予選を経て2次予選の上位3チームによる決勝トーナメントに競技方法が変更された。

【競技方法】
 1次予選:1グループ6チーム、計3グループによる総当たり戦
 2次予選:1次予選上位6チーム(各グループ上位2チームずつ)による総当たり戦
 ただし、1次予選との同一対戦相手については試合を行わず、1次予選での試合結果を持ち越す。
 プレーオフ:2次予選上位3チームによる決勝トーナメント
 ※予選及びプレーオフは8エンドで実施する。

【表 彰】
 優勝チームには優勝杯を授与し、第3位まで表彰する。
 日本代表選考規程に基づき、優勝チームを世界ミックスダブルスカーリング選手権大会2024(2024年4月、スウェーデン・エステルスンド)に日本代表として派遣する。
 また、第9回冬季アジア競技大会(2025年2月、中国・ハルビン)における日本代表候補として推薦する。

🥌全農からの副賞
 優勝チーム
 長野県産米「コシヒカリ」300kg
 信州プレミアム牛肉1kg
 準優勝チーム
 長野県産米「コシヒカリ」150kg
 第3位チーム
 長野県産米「コシヒカリ」50kg

大会期間中、選手控え室に「もぐもぐブース」を設置し、出場選手の皆さんの ハーフタイムや試合前後のエネルギー補給用の食材を提供。

日本ミックスダブルスカーリング選手権大会の歴史

日本ミックスダブルスカーリング選手権大会は、第1回大会が2007年に北見市常呂町カーリングホールで開催された。

第1回大会で優勝したのは、チーム岩手の苫米地賢司・平美智子ペア。前回大会にもチーム古米地として出場していた、結婚前の苫米地夫妻のチームだ。第4回、第5回、第8回の各大会でも夫妻で優勝していて、過去4回優勝は最多記録となっている。
第2回大会では、松田敦子選手と組んだ大野福公選手、第7回大会では佐藤みつき選手と組んだ持田靖夫選手と、最近はYouTubeや試合の配信の解説でも活躍されている方々もチャンピオンになっている。
第3回大会までは、12月に開催されていたが、第4回大会(2011年)から2・3月に時期がずれた。
第10回大会(2017年)から、各地区代表のほかに強化委員会推薦枠が設けられている。
第10回大会以降の第3位までを紹介しよう。
太字は強化委員会推薦枠のチーム

◎第10回(2017年)アドヴィックス常呂カーリングホール
🥇チーム阿部 阿部 晋也・小笠原 歩
🥈チーム青木 青木 豪・藤井 春香
🥉チーム松村 松村 雄太・吉村 紗也香

◎第11回(2018年)みちぎんドリームスタジアム
※この大会から21チームに
🥇藤澤 山口 藤澤 五月・山口 剛史
🥈チーム平田 北澤 育恵・平田 洸介
🥉吉田・清水 吉田 知那美・清水 徹郎

◎第12回(2019年)軽井沢アイスパーク
🥇藤澤 山口 藤澤 五月・山口 剛史
🥈鈴木・平田 鈴木 夕湖・平田 洸介
🥉札幌国際大学 吉村 紗也香・宿谷 涼太郎

◎第13回(2020年)どうぎんカーリングスタジアム
🥇松村・谷田 松村 千秋・谷田 康真
🥈藤澤 山口 藤澤 五月・山口 剛史
🥉吉田 清水 吉田 知那美・清水 徹郎

◎第14回(2021年)みちぎんドリームスタジアム
🥇吉田・松村 吉田 夕梨花・松村 雄太
🥈松村・谷田 松村 千秋・谷田 康真
🥉小穴・青木 小穴 桃里・青木 豪

◎第15回(2022年)コロナ感染の状況を鑑みて中止

◎第16回(2023年)稚内みどりスポーツパーク
🥇松村・谷田 松村 千秋・谷田 康真
🥈小穴・青木 小穴 桃里・青木 豪
🥉吉田・松村 吉田 夕梨花・松村 雄太

前回大会は第14回大会の1〜3位の順位が入れ替わった結果で、中止を挟みながらも大きく勢力が変わることはなかった。
ただ、今大会はフレッシュなチームが多く、どういう相乗効果があって躍進するか未知数。楽しみな大会となりそうだ。
それでは、出場する18チームを紹介しよう。

3度目Vを狙う松村・谷田、今年こそ優勝を小穴・青木

【前回優勝】
🥌松村・谷田(松村 千秋/谷田 康真)
第13回大会で優勝、第14回大会は準優勝、そして第16回大会で2度目の優勝。安定感随一の実力派ペアだ。昨年はラウンドロビンを6戦全勝、決勝トーナメントでは育英館大学、吉田・松村を下し、決勝では小穴・青木をエキストラエンドに持ち込んで8-7で破り2度目の優勝を完全優勝で飾った。目指すは当然、3度目の頂点のみ。
※世界ランキング4位
コーチ/清水 絵美

【前回準優勝】
🥌小穴・青木(小穴 桃里/青木 豪)
初出場だった第14回大会で第3位に入り、第16回大会は惜しくも準優勝。昨年はラウンドロビンを5勝1敗で通過し、決勝トーナメントでは敦賀・南、藤澤山口を倒しての決勝進出だった。昨年秋〜冬の海外遠征では、5大会に出場して4度優勝の快挙。その間32勝2敗! 青木選手の体調も問題なく、確実に頂上は近づいている。
※世界ランキング6位
コーチ/青木 美憲

‪強化委員会推薦はSC軽井沢クラブなど6チーム

【強化委員会推薦】
🥌‪SC軽井沢クラブ(上野 美優/山口 剛史)
‪22歳の上野選手と39歳の山口選手の17歳差ペア。上野選手は、先日の4人制女子の日本選手権でスーパーショットを連発して優勝に貢献、MVPを受賞したのは記憶に新しい。山口選手は4人制男子で10回優勝、ミックスダブルスでも藤澤五月選手と組んで過去2回優勝の実力者。魅惑のショットと筋肉スイープで旋風を巻き起こす。
コーチ/西室 雄二

🥌小野寺・前田(小野寺 佳歩/前田 拓海)
フォルティウスの小野寺選手とロコ・ドラーゴの前田選手のペア。小野寺選手は3度目の日本選手権となる。今大会はコーチとして帯同する父親の小野寺亮二選手と組んだ2007年の第1回大会で第3位。谷田康真選手と出場した2017年の第10回大会以来7年ぶり。前田選手は初出場。ロコ・ソラーレの弟分として成長するチームの大黒柱。
コーチ/小野寺 亮二

🥌中島・臼井(中島 未琴/臼井 槙吾)
北海道銀行リラーズの中島選手とKiT CURLING CLUBの臼井選手のペア。今年の4人制女子の日本選手権ではセカンドからリードにポジションを変えて準優勝に貢献。臼井選手は、2012年の第5回大会に吉田夕梨花選手と組んで常呂高等学校として出場したことがある。12年前は1勝足らず予選敗退だった臼井選手、リベンジなるか。
コーチ/小林 博文

🥌札幌国際大学(三浦 由唯菜/佐々木 彩斗)
19歳の三浦選手と23歳の佐々木選手のペア。三浦選手は、直前まで世界ジュニア選手権に出場。2022年は優勝チームのサード、昨年は準優勝チームのスキップ。大舞台でも冷静にショットを決める。佐々木選手も、ユニバーシアード日本代表、全日本大学対抗では2022年の第13回大会の優勝メンバーと実績十分の選手だ。
コーチ/土居 誉享

🥌仁平・清水(仁平 美来/清水 徹郎)
北海道銀行リラーズでサードスキップを務めている仁平選手と、コンサドーレでフォースでヴァイススキップの清水選手のペア。今季からスキップの仁平選手だが、適性の高さを見せて4人制女子日本選手権準優勝に大きく貢献した。清水選手は4人制男子日本選手権で今年優勝して最多優勝回数を12に更新。波に乗るペアに要注目。
コーチ/佐 藤 浩
コーチ/清水 芳郎

🥌田畑・阿部(田畑 百葉/阿部 晋也)
北海道銀行リラーズでフォースでヴァイススキップを務める田畑選手と、コンサドーレのサードでスキップの阿部選手が組む。田畑選手の安定感十分のショットは、何度もチームを救ってきた。直前の世界ジュニア選手権でも好ショットを連発。阿部選手は2017年の世界ミックスダブルス選手権に出場経験。22歳差ペアが大一番で魅せる。
コーチ/嶋村 久美子

ブロック代表は個性あふれる10チーム

🥌北海道ブロック 帯広畜産大学(川村 和香羽/川平 晴信)
14チームが参加した北海道ミックスダブルス選手権では「帯広畜産大学C」として出場。予選Aブロックを4勝2敗で2位通過すると、プレーオフ、準決勝をともにエキストラエンドに持ち込まれた戦いを制した。特に準決勝では強豪の竹田夫妻を破った。決勝で敦賀・南に8-4で勝って優勝。川平選手が1年先輩の勝負強い大学生ペア。
コーチ/川平 操子

🥌北海道ブロック 敦賀・南(敦賀 心羽子/南 郁 慧)
北海道ミックスダブルス選手権では、予選Aブロックを6戦全勝で1位通過。準決勝で安井・山本ペアを圧倒も、決勝では1エンドに3点スチールされたのが響き準優勝だった。昨年は準々決勝まで進んだが、今年はもっと勝ち進みたい。敦賀選手は4人制ではcrownのスキップ。南選手は北大などでプレー、試合の実況アナでもお馴染み。
コーチ/池崎 大志

🥌東北ブロック 相澤・阿部(相 澤 天/阿部 悠人)
東北ミックスダブルス選手権では「OVeR'S」として出場。予選はCブロックを2勝1敗で2位通過、決勝トーナメントを3連勝して見事に優勝した。相澤選手は、青森CAのセカンドとして昨年の第31回日本ジュニア選手権に出場し第3位。阿部選手は昨年の日本ジュニアではスキップ、今年の4人制日本選手権ではリードと経験が光る。
コーチ/船木 有沙

🥌東北ブロック チーム松原(松原 理桜/松原 永和)
東北ミックスダブルス選手権では「りおとわん」として出場した高1と中2の姉弟ペア。予選はBブロックを2勝1敗で2位通過。決勝トーナメントでは第1回王者のチーム苫米地を破るなどで準優勝。理桜選手は第1回全日本小学生選手権で準優勝、永和選手は第3回同選手権で優勝と、小さな頃から経験豊かで侮れない存在だ。

🥌関東ブロック Ozeki・Aoki(大 関 結/青 木 亮)
関東ミックスダブルス選手権は「大関・Aoki」として出場。予選を連勝して決勝トーナメントへ。3連勝して決勝でRobot Homeと対戦し、8-2で制して優勝した。大関選手は2021年の日本ジュニアで第3位、GRANDIRのスキップで先日の4人制日本選手権に出場。青木選手は昨年の日本ジュニアでスキップとして優勝。急成長の注目株。
コーチ/鈴木 陸

🥌関東ブロック 浦瀧・市坪(浦瀧 夏実/市 坪 駿)
関東ミックスダブルス選手権は「東京たきつぼ」として出場。予選を連勝して決勝トーナメントに進み、準決勝で敗れたが、2位決定戦でRobot Homeを5-4で下した。浦瀧選手は昨年日本ミックス(4人制)でチーム河野のサードで優勝。市坪選手は2017年の全日本大学選手権で北大のリードで準優勝。コントロールの正確性が武器だ。

🥌中部ブロック 富山県CA(奥田 のり子/沙魚川 拓生)
中部ミックスダブルス選手権には「富山県CC」として出場。予選を2勝1敗、準決勝と決勝を連勝して優勝した。奥田選手はかつては上田ODDSでミックスダブルスを戦い、4人制の関東ミックス選手権に囲炉裏のメンバーで出場の経験もある。沙魚川(はせがわ)選手は2020年の4人制日本選手権に北大で出場経験。北陸に元気を届ける。
コーチ/石黒 裕崇
コーチ/下地 巧真

🥌中部ブロック 園部・荻原(園部 日向子/荻 原 諒)
中部ミックスダブルス選手権は準決勝まで4連勝も、決勝で富山県CCに敗れて準優勝だった。園部選手は‪SC軽井沢クラブのエリートアカデミーで力をつけ、GRANDIRで今年の4人制日本選手権にリードで出場。荻原選手はパシフィックジュニア選手権で銀と銅を獲得したほか、コーチ業もこなす。エキサイティングなプレーで魅了する。

🥌西日本ブロック チーム北村(北村 雅美/北村 友和)
青森で開催された西日本ミックスダブルス選手権を前回、前々回大会に続いて制覇して本大会出場を決めた。6大会連続で11回目の出場となり、これは今大会出場チームで最多回数だ。第11回大会では、ラウンドロビンでCブロック1位となり決勝トーナメントに進み4位に入ったこともある。熟練の夫婦タッグから目を離せない。

🥌西日本ブロック チーム井戸(井戸 由佳利/井戸 貴大)
西日本ミックスダブルス選手権で勝ち進み、準決勝でチームゆうきに勝ち、DSCの結果で第2位となって本大会の出場権を獲得した。一昨年の日本ミックス選手権では、チーム熊本の2人と由佳利選手、さらに息子さんの敦斗君で出場し、貴大選手がコーチを務めたことも。昨年に続いての出場となるが、今年はまず1つ勝ち弾みをつけたい。

大会の組分け

大会は、まず18チームが3つのブロックに6チームずつに分かれて1次予選を戦う。組分けは次の通り。

◎グループA
1:札幌国際大学(強化委員会推薦)
2:浦瀧・市坪(関東)
3:田畑・阿部(強化委員会推薦)
4:SC軽井沢クラブ(強化委員会推薦)
5:帯広畜産大学(北海道)
6:富山県CA(中部)

◎グループB
1:敦賀・南(北海道)
2:小野寺・前田(強化委員会推薦)
3:相澤・阿部(東北)
4:チーム北村(西日本)
5:園部・荻原(中部)
6:松村・谷田(前年度優勝)

◎グループC
1:Ozeki・Aoki(関東)
2:小穴・青木(前年度準優勝)
3:仁平・清水(強化委員会推薦)
4:中島・臼井(強化委員会推薦)
5:チーム松原(東北)
6:チーム井戸(西日本)

各グループの2位までが、2次予選に進む。その際、1次予選で対戦した同グループのチームとの試合結果は2次予選に引き継がれる。

大会の日程と会場

◎日 程
2月26日(月):公式練習・チームミーティング
2月27日(火)~29日(木):1次予選
3月1日(金)・2日(土):2次予選
3月3日(日):準決勝・決勝・表彰式・閉会式

◎会 場
長野県軽井沢アイスパーク
〒389-0113 長野県北佐久郡軽井沢町大字発地1154-1

観戦について

平日は観戦無料、土日は1日通しで3000円のチケットをチケットぴあで販売している。リセールもあるようだ。
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2406498

なお、土日は会場である軽井沢アイスパークに隣接する「風越公園アイスアリーナ」および「グラウンド」でもイベントが開催される予定で、風越公園内の駐車場が満車となる恐れがあるため、公共交通機関でのご来場を。
※軽井沢アイスパーク前の駐車場は、大会期間中は大会関係者専用駐車場となる。

🚌町内循環バス東・南廻り線 | 長野県軽井沢町公式ホームページ

風越公園停留所の目の前が軽井沢アイスパークだ。運賃は一律100円。小学生は半額の50円で利用できる。
⚠️軽井沢町内循環バスの最終便は、風越公園18:52発となる。それ以降にお帰りの際は、タクシーのご予約を。

🚌急行 塩沢湖線(西武バス)

軽井沢駅と風越公園を20分で結ぶ

🚕 オンデマンド交通「よぶのる軽井沢」(乗合交通サービス)

CS中継・YouTube配信あり

3月1日(金)までは、各セッションのうち2試合がYouTubeで配信され、そのうちの1試合は実況解説付きの配信となる。
また、2日(土)と3日(日)は、CSのテレ朝チャンネルで放送される。
詳しくは、大会ホームページのスケジュールでご確認を。

大会ホームページ

日本カーリング協会の𝕏(旧Twitter)

日本カーリング協会のInstagram

SNSで発信しているチームがあり、フォローしてみると大会を選手の目線で楽しめるかもしれない。
ミックスダブルス日本選手権としては、久しぶりの有観客での大会。現地で、また中継や配信、SNSを通じて声援を送りたい。軽井沢の熱い戦いにぜひご注目を!

おまけ情報

西室淳子選手のお店「SHOT ROCK JAPAN(西室商店)」で、3月1日(金)から3日(日)まで、会場でカーリング用具や消耗品、雑貨を販売するとのこと。会場で観戦される方は、ぜひ覗いてみていただきたい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。