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目指せ2年ぶりの優勝! 世界ジュニアカーリング選手権2024

日本勢としては、世界カーリング連盟主催の公式戦での初優勝となった2022年の第35回大会からはや2年。連覇を狙った昨年は惜しくも準優勝にとどまったが、存分に力を発揮したジュニア女子日本代表。
「21歳未満」という年齢制限があるため(厳密には「大会が開催される前年の6月30日で21歳未満である」ことを必要とする)、メンバーが少しずつ入れ替わりながら出場を続けている。
今年の大会には北海道銀行リラーズが主体のチームが送り込まれる。昨年からの出場はセカンドの上野結生選手(SC軽井沢クラブ)と今年はAlternate(交替選手)に回った三浦由唯菜選手(名寄協会JC)の2人。
リードの中島未琴選手、サードでスキップの仁平美来選手、フォースでヴァイススキップの田畑百葉選手の3人が北海道銀行リラーズ。ちなみに22歳で資格外となった一昨年優勝時のスキップ山本冴選手と伊藤彩未選手もサポートメンバーとして直前の軽井沢合宿に帯同しているそうだ。

開催都市のロホヤ(フィンランド語: Lohja [ˈlohjɑ]、スウェーデン語: Lojo)は、フィンランドのウーシマー県西部に位置する自治体。ヘルシンキ郡に属し、ヘルシンキの西方約50kmに位置する。ウーシマー県最大のロホヤ湖の湖畔にある。
中心部にあるChurch of St. Lawrenceがランドマークとなっていて、観光スポットにもなっている。

また、テュテュリの石灰石鉱山の地下100mにある博物館「Tytyri Mine Experience」では、鉱山の労働者の体験ができるガイド付きツアーが好評だという。

ロホヤとの時差は7時間で、日本のほうが7時間進んでいる。したがって、例えば日本の初戦は現地時間では17日9時開始だが、日本時間に直せば17日16時からということになる。
会場はキサカリオスポーツインスティテュート。男子ジュニア日本代表が出場した昨年12月の世界ジュニアBカーリング選手権も同じ会場だった。

女子の最近5回大会を振り返ると

日本からは、2大会ぶりの優勝を狙う女子チームのみ出場となる。
女子の大会は1988年にスタートし、フランスのシャモニーで開かれた第1回大会はカナダが優勝した。最多優勝国はカナダで13回優勝している。スコットランドが10回、スウェーデンとロシアが3回などと続き、日本は前々回大会の優勝が初めてだった(1998年と1999年、2023年に準優勝、2013年に3位)。
最近の5回大会の上位は次の通り。

◎2018年 スコットランド・アバディーン
 🥇カナダ🇨🇦
 🥈スウェーデン🇸🇪
 🥉中国🇨🇳

◎2019年 カナダ・リバプール(イギリスにあらず)
 🥇ロシア🇷🇺
 🥈カナダ🇨🇦
 🥉スイス🇨🇭

◎2020年 ロシア・クラスノヤルスク
 🥇カナダ🇨🇦
 🥈韓国🇰🇷
 🥉ロシア🇷🇺

※2021年は中止

◎2022年 スウェーデン・ヨンショーピング
 🥇日本🇯🇵
 [上野美優、三浦由唯菜、上野結生、山本冴(S)、荻原詠理]
 🥈スウェーデン🇸🇪
 🥉アメリカ🇺🇸

◎2023年 ドイツ・フュッセン
 🥇スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿
 🥈日本🇯🇵
 [三浦由唯菜(S)、松永愛唯、上野結生、荻原詠理、佐久間優名]
 🥉ノルウェー🇳🇴


それでは、参加する10ヵ国を紹介しよう。
出場国には本来開催国枠があるが、今大会の開催国のフィンランドが出場を辞退したため、B選手権第4位のトルコに出場権が与えられた。
(S)はスキップ、(V)はヴァイススキップ。

2023年大会の上位6ヵ国

🥌スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿
4:ロビン・マンロー (S)
3:ローラ・ワット
2:ウイルキー-ミルン・ホリー
1:エイミー・ミッチェル (V)
A:ハンナ・ファリース

🥌日 本🇯🇵
4:田畑 百葉 (V・21歳、北海道銀行リラーズ)
3:仁平 美来 (S・21歳、北海道銀行リラーズ)
2:上野 結生 (21歳、SC軽井沢クラブ)
1:中島 未琴 (20歳、北海道銀行リラーズ)
A:三浦 由唯菜 (19歳、名寄協会JC)
コーチ:小笠原 歩 (日本カーリング協会)
コーチ:佐藤 浩 (北海道銀行)
トレーナー:宿岩 拓雄 (恵仁会くろさわ病院)

🥌ノルウェー🇳🇴
4:トリルド・ビョルンスタッド (S)
3:ノラ・エストゴート (V)
2:インゲボルグ・フォルブレグド
1:エイリン・ケアランド

🥌スイス🇨🇭
4:ゼニア・シュワラー (S)
3:セリナ・ガフナー
2:ファビエンヌ・リーダー (V)
1:セリナ・リシガー
A:ゾーイ・シュワラー

🥌スウェーデン🇸🇪
4:モア・ドライバーグ (S)
3:テア・オーレフィヨルド (V)
2:モア・ティエルンランド
1:モア・ニルソン
A:エリカ・ライバーグ

🥌韓 国🇰🇷
4:パク・ハンビョル (S)
3:パン・ユジン (V)
2:キム・へジョン
1:キム・イェジ

2023年のB選手権での上位4ヵ国

🥌中 国🇨🇳
4:ハン・ジョー (S)
3:イェ・ジシュアン (V)
2:ウェン・シンユエ
1:スン・ジンイー
A:ヤ・ガオ

🥌カナダ🇨🇦
4:マイラ・プラット (S)
3:アリッサ・ネドゥヒン (V)
2:クロエ・フェデイウク
1:アリー・イスキウ
A:ケイリー・ラニセス

🥌ドイツ🇩🇪
4:キム・ストール (V)
3:サラ・メッセンツェル (S)
2:ゾーイ・アンテス
1:ジョイ・ストール
A:カロライナ・アブデル ハリム

🥌トルコ🇹🇷
4:ベルフィン・セングル (V)
3:イクラル・カラマン
2:メリサ・コマート
1:イルヌール・ウルサン (S)
A:イファイエット サファク・カリクス

ディフェンディングチャンピオンのスコットランドは、チームメンバーのうち4人が昨年の金メダルメンバー。スキップのロビン・マンロー選手は、2022年世界ミックス(混合団体)選手権の銀メダリストでもある。
日本は昨年の準優勝国で、2022年には世界チャンピオンに輝いた。チームメンバーの2人、上野結生選手と三浦由唯菜選手は、2大会連続して表彰台に上がっている。2022、2023年と連続して3位以内に入ったのは日本だけ。
ノルウェーのメンバー4人は全員、昨年の銅メダルメンバー。サードのノラ・エストゴート選手とセカンドのインゲボルグ・フォルブレグド選手は、2020年のユースオリンピックのミックスのチャンピオン。
スイスのスキップのゼニア・シュワラー選手は、男子の2023年世界選手権銅メダリストのヤニック・シュワラー選手のいとこ。2020年のユースオリンピックにも出場経験がある。
スウェーデンのスキップのモア・ドライバーグ選手は、一昨年の大会の決勝で日本に敗れたチームでもスキップだった。彼女の父は世界ジュニア選手権で2度優勝、母は1998年長野五輪でAlternateとして銅メダル。

大会の日程

ラウンドロビンは2月17日(土)に始まり、2月22日(木)まで続く。上位4チームが男女とも準決勝に進出する。
準決勝はすべて2月23日(金)に行われる。女子準決勝は日本時間21時に開始され、続いて男子準決勝が同26時に行われる。
男女とも、準決勝の一方は1位チームと4位チームの間で行われ、もう一方の準決勝は2位チームと3位チームの間で行われる。
準決勝の勝者は金メダルと世界タイトルを目指して決勝でプレーし、敗者は銅メダルを目指して3位決定戦を戦う。
女子メダルゲームは2日本時間月24日(土)17時に開始される。男子は同22時からメダルを目指して試合を行う。

🥌日本のスケジュール

いずれも表記は日本時間

【ラウンドロビン】
①17日16時00分 スウェーデン🇸🇪
②18日02時30分 スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿
③18日21時00分 ドイツ🇩🇪
④19日16時00分 スイス🇨🇭
⑤20日02時00分 カナダ🇨🇦
⑥20日21時00分 中国🇨🇳
⑦21日16時00分 ノルウェー🇳🇴
⑧22日02時00分 韓国🇰🇷
⑨22日21時00分 トルコ🇹🇷

【準決勝以降】
23日21時00分 準決勝
24日17時00分 決勝/3位決定戦

男子の大会は

ここで、同時開催の男子も紹介しておこう。
出場国は、前回大会上位6ヵ国の中国、ドイツ、スコットランド、ノルウェー、イタリア、スイスと、2023年世界B選手権で上位4ヵ国に入り、出場権を獲得したカナダ、アメリカ、デンマーク、ニュージーランド。男子も開催国のフィンランドが出場を辞退したため、B選手権からの昇格国が3から4に増加している。日程は前述の通り。

ディフェンディングチャンピオンの中国は、前回大会のメンバーではなく、あまり知られていないチームを送り込んできた。2022年に女子で銅メダルを獲得したアメリカが翌年Alternateで1人入れた以外は別のメンバーで戦って7位となりB選手権に降格した前例があるだけにどうなるか。
ドイツは過去2大会連続銀メダルと優勝まであと一歩が続くベンジャミン・カップ選手が今大会もスキップを務める。"三度目の正直"なるか。
昨年銅メダルのスコットランドは、メンバーを1人変更。ローガン・カーソン選手とアーチー・ハイスロップ選手は、最近閉幕した韓国でのユースオリンピックのミックスで金メダルを獲得した。
ノルウェーのスキップのルーカス・ヘストメーリンゲン選手は、2020年ローザンヌのユースオリンピックのミックスで金メダルを獲得している。
デンマークのジェイコブ・シュミット選手とニッキー・ジェンセン選手も今年の韓国ユースオリンピックに参加し、ミックスで銀メダルを獲得したが、シュミット選手はミックスダブルスでさらに銀メダルを獲得した。

大会の配信は

大会直前に世界カーリング連盟から新たなお知らせが来た。

世界ジュニアカーリング選手権に先立ち、StreamAMGと提携してストリーミング プラットフォームである The Curling Channel を再始動したと発表した。
日本戦に関しては、2試合目のスコットランド戦が英語実況解説付き中継で、その他の試合は映像のみの配信となるようだ。
1 日パスは 1.99 ドル、フルイベントパスは 4.99 ドルで、ライブストリームにアクセスできるという。
詳細な放送スケジュールや料金は、curlingchannel.tvでご確認を。

curlingchannel.TVの画面の一部。日本戦の中継も予定

大会ホームページなど

🥌大会ホームページ


🥌世界カーリング連盟Instagram

🥌世界カーリング連盟のFacebook

🥌世界カーリング連盟の𝕏(旧Twitter)

🥌北海道銀行リラーズの𝕏(旧Twitter)


一昨年は優勝、昨年は準優勝。世界のトップレベルにあるのは間違いないだけに、今年も表彰台、そして2年ぶりの優勝を期待したい。
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地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。