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世界シニアカーリング選手権大会2023が開催中!

4月21日から29日までの日程で、韓国・江陵(カンヌン)市の江陵ホッケーセンターで、世界シニアカーリング選手権大会2023が開催中だ。
この大会は第1回大会がアメリカのビスマークで開催され、今年で20回目を迎える(コロナ禍のため2020、2021年は中止。この2年には回数は付いていない)。
日本からは、男子が軽井沢C.C.SENIOR、女子はチーム北海道が代表となり戦っている。第20回日本シニアカーリング選手権大会は、昨年11月に青森県のみちぎんドリームスタジアムで開催され、男子10チーム、女子8チームが出場。
男子は軽井沢C.C.SENIORが予選Aブロックを4戦全勝で勝ち上がり、準決勝で札幌Srを7-5で、決勝でAOMORIを8-6で破って初優勝を遂げた。女子はチーム北海道が予選Dブロックを3戦全勝で通過し、準決勝でチーム愛知を12-7で、決勝で青森CAを9-2で下して優勝。スキップの川村みゆき選手と過去4回はサード、今大会はセカンドの林縁選手は第13回大会から5大会連続で優勝メンバーとなった(第17〜第19回はコロナ禍のため中止)。

世界シニアカーリング選手権大会の最近5回の上位チームは--

☆男子

第15回(2016年)
🥇スウェーデン🇸🇪
🥈カナダ🇨🇦
🥉アイルランド🇮🇪

第16回(2017年)
🥇スウェーデン🇸🇪
🥈カナダ🇨🇦
🥉アイルランド🇮🇪

第17回(2018年)
🥇カナダ🇨🇦
🥈スウェーデン🇸🇪
🥉アメリカ🇺🇸

第18回(2019年)
🥇カナダ🇨🇦
🥈スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿
🥉デンマーク🇩🇰

第19回(2022年)
🥇カナダ🇨🇦
🥈チェコ🇨🇿
🥉スウェーデン🇸🇪

カナダが12回優勝と桁違いに強く、次いでアメリカが3回、スウェーデンが2回、スコットランド、アイルランドが各1回優勝している。

★女子

第15回(2016年)
🥇スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿
🥈ドイツ🇩🇪
🥉スウェーデン🇸🇪

第16回(2017年)
🥇カナダ🇨🇦
🥈スイス🇨🇭
🥉スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿

第17回(2018年)
🥇カナダ🇨🇦
🥈アメリカ🇺🇸
🥉スイス🇨🇭


第18回(2019年)
🥇カナダ🇨🇦
🥈デンマーク🇩🇰
🥉スイス🇨🇭

第19回(2022年)
🥇スイス🇨🇭
🥈アメリカ🇺🇸
🥉スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿

こちらもカナダが13回優勝と圧倒。次いでスコットランドが3回、スウェーデンが2回、スイスが1回優勝している。

アジア勢は男女とも優勝どころか表彰台もまだない。今年の両チームがもし表彰台に上がれば、アジアカーリング界初の快挙となる。

会場の江陵ホッケーセンターは、世界ミックスダブルスカーリング選手権大会2023が開催されている江陵カーリングセンターの数百メートル北にある。

江陵ホッケーセンターの外観

江陵オリンピックパーク内にあり、スピードスケート競技場や江陵シティFCの本拠地の江原総合運動場なども近くにある。
2018年冬季オリンピックでアイスホッケーが開催された2つの会場のうちの1つであり、男子トーナメントとメダルマッチの会場となった。また、 同年冬季パラリンピックではアイススレッジ ホッケー大会が開催された。
2014年7月に着工し、2017年3月に完成。座席数は約1万。

🥌日本チームの紹介

ここで、出場している日本チームを紹介しよう。

☆男子(軽井沢C.C.SENIOR)

・フォース 松村 保 (スキップ)
 TM軽井沢の松村雄太選手、中部電力の松村千秋選手らの父。4きょうだい全員がカーリングをプレー。一昨年の日本ミックスダブルス選手権では父・母(なぎさ選手)vs娘対決が実現した。近くの会場で快進撃の娘に刺激を受けているはず。

・サード 山本 聖二
 今年の男子4人制の日本選手権では、チーム市村のセカンドとしてプレー。息子でリードの弥輝(みき)選手と親子で活躍。弥輝選手は父を「パワフルなスイープが特徴」と。カーリングシューズを自作していて、今大会もプレーを支える。

・セカンド 大塚 明
 今年の日本ミックスダブルス選手権に柏木由美子選手とのペアで柏木・大塚として初出場。2010年の第27回、2011年の第28回日本選手権にはチーム青葉(神奈川県)のサードとして出場した。第28回大会では第5位となっている。

・リード 冨安 岳人(ヴァイススキップ)
 今年の日本ミックスダブルス選手権に堀内珠実選手とのペアでオリオン機械として4回目の出場。2019年の第12回大会では準々決勝まで進んだ。2020年の第1回日本ミックス選手権では、チーム長野のスキップとして出場した経験も。

★女子(チーム北海道)

・スキップ 川村 みゆき(スキップ)
 世界シニアは2019年(9位)以来。2016年に初出場、今大会が5回目の出場となる。2017年の第16回大会でタイブレークまで進んだことがある。初の決勝トーナメント進出へ「諦めない、めげない」をモットーに奮闘中。稚内協会所属。

・サード 川平 操子(ヴァイススキップ)
 世界シニアは初出場。専業主婦だった30代後半から競技を始め、2020年の日本選手権にCP帯広のサードとして出場を果たすまでになった遅咲きのカーラー。普段は帯広市内のカーリングホールのホールマネジャーを務める。帯広協会所属。

・セカンド 林 縁
 川村選手とともに日本シニアで5大会連続優勝。第14回日本選手権にスーパーブルームファインのリードとして出場。以降、北見レディースやPocketでも日本選手権に。第1回日本ミックスダブルス選手権にも出場経験。北見協会所属。

・リード 北口 幸恵
 世界シニアは初出場。「35年以上やってきて夢のようだ。楽しみながらひとつでも多く勝ちたい」と意気込む。かつてはチーム妹背牛のスキップを務めた。普段は妹背牛町役場の住民課住民グループの主幹として働く。妹背牛協会所属。

・リザーブ 小林 陽子
 コーチも兼任している。川村選手とともに稚内スポーツ協会でカーリング指導員の資格を持っている。林選手も北見レディースのサードで出場した第17回日本選手権にノースウィンドのリードとして出場した経験がある。稚内協会所属。

🥌大会の概要

今大会の参加国は次の男子24ヵ国、女子15ヵ国(アルファベット順)。

☆男子
オーストラリア、ベルギー、カナダ、チェコ、デンマーク、イングランド、エストニア、フィンランド、ドイツ、香港、ハンガリー、アイルランド、日本、韓国、ラトビア、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、スコットランド、スロベニア、スウェーデン、スイス、アメリカ、ウェールズ

★女子
オーストラリア、カナダ、チェコ共和国、イギリス、フィンランド、香港、アイルランド、日本、ラトビア、リトアニア、ニュージーランド、スコットランド、スウェーデン、スイス、アメリカ

世界カーリング連盟(WCF)が主催するカーリングの50歳以上の選手による世界選手権大会。試合は8エンド制。
27日まで男子は3つのブロック、女子は2つのブロックに分かれて予選を行い、男子は8ヵ国、女子は6ヵ国が決勝トーナメントに進出する。女子は両ブロックの1位は準決勝からの出場となる。

🥌男子(軽井沢C.C.SENIOR)のここまでの戦績と今後の対戦相手

①日本🇯🇵 ⚪︎7-4 デンマーク🇩🇰
②日本🇯🇵 ⚪︎6-3 ポーランド🇵🇱
③日本🇯🇵 ⚫︎1-8 ベルギー🇧🇪
④日本🇯🇵 ⚫︎6-7 フィンランド🇫🇮
⑤26日 12時〜  チェコ🇨🇿
⑥27日   8時〜  ハンガリー🇭🇺
⑦27日 20時〜  カナダ🇨🇦

Session18(26日8時開始の試合)が終わった時点での日本が属する男子グループAの順位表

大会ホームページより

すでに6連勝のハンガリーが予選通過を決めており、残り3試合は負けられない戦いだ。
チェコのスキップのラデク・ズダルスキー選手は、男女混合4人制のミックスカーリングの先駆者で、1993年の第1回チェコミックスカーリング選手権の優勝チームでスキップを務めた。また、1995年の第3回大会でも優勝している。
ハンガリーのスキップのジョルジー・ナジ選手は、2009年の世界ミックスダブルス選手権で銀メダルを獲得。また、2013年の世界ミックス選手権では銅メダルを獲得している。ハンガリー男子のカーラーオブザイヤーに7度選ばれている。
カナダのスキップのハワード・ラヤラ選手は、2002年シーズンからスキップを務める61歳のベテラン。国際大会はこれが初経験だが、カナダは前述の通り12回優勝。優勝常連国からの出場チームだけに、当然強いだろう。

🥌女子(チーム北海道)のここまでの戦績と今後の対戦相手

①日本🇯🇵 ⚫︎2-12 カナダ🇨🇦
②日本🇯🇵 ⚪︎9-8 アメリカ🇺🇸
③日本🇯🇵 ⚪︎6-3 香港🇭🇰
④日本🇯🇵 ⚪︎8-6 リトアニア🇱🇹
⑤日本🇯🇵 ⚪︎7-5 イングランド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
⑥26日 16時〜  スウェーデン🇸🇪
⑦27日 12時〜  ニュージーランド🇳🇿

Session18(26日8時開始の試合)が終わった時点での日本が属する女子グループAの順位表

大会ホームページより

5連勝のカナダが予選通過を決めている。次の試合は4勝1敗で並ぶスウェーデン戦で、勝って予選通過を決めたい。
スウェーデンのスキップのカミラ・ノリーン選手は、世界ミックスダブルス選手権に6回出場し、2012、2014、2015年の3大会でいずれも夫のペル・ノリーン選手とのペアで銀メダルを獲得している。4人制では欧州選手権にも出場経験。
ニュージーランドのジョアンナ・オルシェフスキー選手がスキップのチームは、2019年のニュージーランドシニア選手権の優勝チーム。2020〜2022年の国内のシニア選手権が中止となっただめ、今大会の代表に選出されたようだ。

男子、女子ともに正念場。まずは予選通過へ熱い声援を送りたい。

大会ホームページ リアルタイム速報

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地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。