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両角友佑選手 新チーム結成発表会見!

平昌五輪カーリング日本代表の両角友佑選手(34)が弟の両角公佑選手(30)、さらに前team IWAIの岩井真幸選手(33)、宿谷涼太郎選手(23)とともに新チーム結成発表会見に臨んだ。まずは冒頭の両角友佑選手の挨拶を文字起こししてみた。

新チーム名は略してTM軽井沢、あるいはTMK

広報「両角友佑は昨シーズン選手活動を休止し、女子カーリングチーム中部電力のコーチとしてチームを世界選手権4位に導くなど日本のカーリングの競技力強化に貢献してまいりましたが、このたび4月30日にSC軽井沢クラブを正式に退社いたしまして、新チームにて選手活動を再開いたします。はじめに、両角友佑より皆様に経緯のご報告とご挨拶をさせていただきます」
両角友佑「皆さま本日はお集まりいただいてありがとうございます。えー、なんかちょっとSC軽井沢クラブとつけないのが慣れないので。ただの両角友佑です。昨シーズン、1シーズンお休みするという選択をして、まあオリンピックで選手として出て、その後5月のトライアルも出て、で、休んでコーチという仕事をやり、選手という立場、指導者という立場、また世界選手権の男子の試合では解説もやらせていただいて、いろんな側面からこの1年間カーリングと向き合ってきて、今回、このようなひとつの答えというか、自分の進みたい道を見つけたので、今日の発表に至りました。
自分の新しいチームを作って、複数のいろいろな特徴のある男子チームが日本の国内で切磋琢磨しながら世界での競技力を蓄えていく、こういう形を目指すというのが今の日本にとっていい形になるんじゃないかなあ、という思いから、SC軽井沢の中にもう1チームではなく、独立して別の、SC軽井沢クラブだったりコンサドーレがやっているような独立したチームをもう1つ作って男子のカーリングを活性化していこうという思いで今回このような形になりました。
自分たちのチームの名前は、TM、Team Morozumi 軽井沢ということで、やらせていただこうと思っていまして、略してTM軽井沢、もしくはTMKなんていう形で呼んでいただければと思っております。
北京オリンピックを目指すチームとして発足いたします。そして、北京オリンピックを同じく女子で目指している中部電力のコーチも今年同様、あと2年間は引き続き確実にやらせていただく予定ですので、男女ともに北京オリンピックを長野から目指そうということでこれから頑張っていきます。それがチーム名にも軽井沢を入れた通りこの地元軽井沢のカーリングを発展させるために、今一番有効というか、意味のあることじゃないかなと思って今回の決断に至りましたので、今後また応援をいただければと思います。よろしくお願いします」

ロゴは建築家の迫慶一郎氏がデザイン

この後ろに見えるチームのロゴは、チームのビジュアルプロデューサーに就任した建築家・デザイナーの迫慶一郎氏のデザイン。ホームである軽井沢を大切にしたいとの思いを込めて軽井沢のKをメインに、カーリングの壁をTeam Morozumiが突き破るというイメージ。また90度右に回転すると、天をもチームが打ち破って高い頂きを目指すというイメージも表現している。
この後、3人の挨拶が続いた。岩井選手と宿谷選手は住居を軽井沢に移し、軽井沢を拠点に本格的にチーム全員での練習を開始するそうだ。
両角公佑「まずは去年快く受け入れてくれて、また今回快く送り出してくれたチーム東京のメンバーに大きな感謝の気持ちを伝えたい。このメンバーを見てワクワクしている。また兄と一緒に同じチームでプレーするのは楽しみ」
岩井真幸「世界選手権を経験して、僕自身もっと上に行きたいという気持ちが強く、今回声をかけていただいたのをチャンスと考えて加入を決めた。まずは目の前の試合をしっかりこなして、技術なり体力面をしっかり鍛えていきたい」
宿谷涼太郎「さらに強くなりたいという思いから決断した。ここまでのレベルに成長させてくれた札幌の皆さん、札幌国際大学のチームに感謝している。両角さんはあこがれであり目標。期待にこたえられるよう頑張りたい」

TM軽井沢株式会社を設立

チームの運営体制は、継続的に運営するためにTM軽井沢株式会社を設立し、両角兄弟の父親が代表取締役に就任。ナショナルスポンサーは決まっている。アライアンススポンサーも募集していく。7月にユニフォームやスポンサーを正式発表して大会に積極的に参加するという。
質疑応答では、マスコミ各社から各選手に質問が飛んだ。最初は、岩井・宿谷両選手に声をかけた理由について。両角友佑選手は「宿谷君はいいフィジカルを持っているのでのびしろがある。早いウェイトを投げられるようになると思うし、それがスイープにも活きてくる。岩井さんは軽井沢で練習を積めばさらに上にあがれると思う。岩井さんは真面目担当(笑)。一定の力をつねに出せるタイプ」
北海道を離れるのは大きな決断だったのでは、という質問に対して岩井選手は「北海道では仕事が終わってから週1、2回練習できる程度だったが、こちらではたくさん練習できる環境があるし、設備もすごくいい。さらに上手くなれるから」
ナショナルスポンサーについては、会社を立ち上げたばかりでまだ具体的に締結はしておらず、詳しく言えないようだ。チームはSC軽井沢クラブの長岡はと美コーチのような存在がいないので、両角友佑選手がコーチの役割を担っていく。
元team IWAIの2人には、軽井沢に引っ越してくるのか、軽井沢の印象は、と質問。宿谷選手は「こちらを拠点に活動していきます。軽井沢はカーリングに取り組みやすい環境。軽井沢の皆さんはカーリングに注目してくれていてやり甲斐がある。その中で活躍していきたい」。岩井選手は「来月中くらいには引っ越してきます。緑が豊かで住みやすそうだし練習環境も整っていていいところだと思っている」
宿谷選手は大学院をどうするのかという質問に「大学院はやめさせていただいて、こちらで本格的に腰を据えてカーリングをします」。
両角友佑選手にコーチと選手をどのように両立するかという質問。「自分たちのスケジュールと中部電力さんのスケジュールを擦り合わせていく必要がある。どういう形でやっていくのがいいか見つけるシーズン。両方のチームの練習をしっかりできれば」。
どんなカーリングを目指すかという質問には両角友佑選手は「今はまずは練習を見たい(笑)。それによって得意な戦術やどういうショットが得意というのが出てくる。ラインナップもまだ決まっていない」。

目標は日本選手権出場、できれば優勝も

今季の目標については「日本選手権にしっかり出ること。できれば優勝まで持っていきたい」と両角友佑選手。「今までは10月に軽井沢予選、11月に長野県予選、1月に中部選手権がありその1位のみが日本選手権に出られるという流れだが、今年からはツアーで50位以内にいればストレートで日本選手権に出られたり、地域2位のチーム同士で最終予選みたいな形もある。上手く使えれば(同地域から)3チーム出る可能性もある」
「男子がどうやって切磋琢磨する環境を作るかを考えるとチームを増やすしかない。1強が続くよりいろんなチームが高め合う形がいい。SC軽井沢とも新しいルールなら潰し合いというイメージにはならないし、日本選手権の決勝で潰し合えばいい」
「独立の決断は4月頃。ちょっとでも若いうちにチャレンジしてそれが先に繋がればと。いろんな人の後押しもあった」
「兄が日本一の選手と信じている。兄のカーリングを体現する手伝いができると思いこちらから声をかけた」と言う公佑選手に「(正式発表の)7月にどんでん返しがあるかも」と小声で友佑選手。「僕の方がまだまだ上手いのでそこを公佑に見せつけたい」。
最後にフォトセッションがありました。多くのマスコミが詰めかけ、盛況のうちに終了しました。
女子は世界ランキングでトップ10に1チーム、トップ20に1チーム、そしてトップ50にもう1チームという状況に対し、男子はトップ50にようやく1チームいるのみという状況。果たして男子も群雄割拠になるのか、TM軽井沢にかかる期待は大きなものになりそうです。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。