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日本ジュニアカーリング選手権が開催中!

8月のミックスカーリング選手権が中止になったり、大会が開催されても非公開になったりとコロナ禍の影響を受けた2021年のカーリング界。
第30回日本ジュニアカーリング選手権は、昨年に続き無事開催となったが、この大会も非公開に。それだけに、現地に足を運べない選手の家族や関係者、カーリングファンには全試合のYouTube配信はありがたいことだが、その観戦の一助となるはずの大会ホームページが当日になっても開かず、17日午後になってようやくオープンとなったのは極めて残念だった。昨年はギリギリ前日だったが、やはり大会が始まってもまだ公開できなかったのは不手際ではないか。協会の中が人手不足なのかもしれないが、競技開始にはなんとか間に合わせてほしい。
というわけで、こちらも確認待ちでnote公開を控えていたが、ようやく記事をお見せできる。まずは、大会概要を解説しつつ、続けて参加チームを紹介しよう。

🥌過去の日本ジュニアカーリング選手権

日本ジュニアカーリング選手権は、今年で30回目を迎える。第1回大会は、1993年3月11日〜13日に相模原市銀河アリーナで開催された。優勝チームは男子が池田高校(北海道)、女子がホワイトエンジェル(北海道)だった。
翌1994年の第2回大会では船山(当時は林)弓枝さんや小笠原(当時は小野寺)歩さんらが所属したシムソンズが優勝している。シムソンズはさらに1996〜99年に4連覇している。
2000〜01年は目黒萌絵さんや寺田桜子さんらがいた空知こざくらが連覇。翌2002年には、本橋麻里選手のマリリンズが優勝した。
男子では1990年代にレジェンド敦賀信人さんが率いるアイスマンが3度優勝。2003年にはSC軽井沢クラブの前身で両角友佑選手がメンバーのAXAが優勝している。
2005年には1月に第13回大会、12月に第14回大会が行われ、チーム両角、SC軽井沢クラブがそれぞれ優勝を遂げている。
近年では男子は北海道勢が強く、現在8連覇中。札幌国際大学が今大会に3連覇がかかる。女子は最近の10回で北海道のチームが6回優勝と最も多く、次いで長野県が3回、青森県が1回。昨年の優勝は札幌協会だった。

🥌今年の大会の概要は

出場資格は、「当該年6月30日時点において21歳未満であること」。
参加チームは、男女各8チーム (北海道ブロック3チーム、東北ブロック2チーム、関東・中部ブロック2チーム、開催地1チーム)。今年は北海道札幌市のどうぎんカーリングスタジアムで開催されるため、北海道ブロックが4チームとなる。
試合は8エンド制で行われ、ラウンドロビン(予選)は1回総当たり。ラウンドロビンの上位4チームが決勝トーナメントに進出する。
では、参加チームを紹介しよう。
※4=フォース、3=サード、2=セカンド、1=リード、R=リザーブ。

🥌男子は3連覇を狙う札幌国際大学など8チーム

☆札幌国際大学(北海道ブロック)
4:佐藤 剣仁
3:新野 和志
2:小林 駿汰
1:佐々木 彩斗
コーチ:土居 誉享、新井 貢
 昨年までの主力メンバーだった青木豪選手、鎌田渓選手が抜けて真価を問われる今大会。初戦はチーム石村に最終エンドで4点奪われ逆転負けを喫したが、立ち直り連勝。カナダ生まれの"逆輸入カーラー"佐藤選手がチームを牽引し3連覇を狙う。

☆常呂ジュニア(北海道ブロック)
4:前田 拓海
3:上川 憂竜
2:前田 拓紀
1:中原 亜星
コーチ:敦賀 信人、信太 美沙都
 普段のチーム名はドラゴン。北海道選手権では決勝でカールプレックスJr.を5-3で破り優勝、本大会に駒を進めてきた。昨年は予選を4位で通過し結果は3位。その時のメンバーがそのまま残っており、今年はもっと上の順位を目指す。

☆カールプレックスJr.(北海道ブロック)
4:川平 晴信
3:中森 悠翔
2:土谷 祥大
1:渡邊 凌太
コーチ:坂口 嘉啓
北海道選手権で準優勝。3年前は3位にとどまりあと一歩だったが、ついに悲願の日本ジュニア選手権初出場を遂げた。序盤は3連敗だが、内容は徐々に良くなっており、帯広市のカールプレックスおびひろで練習を積んできた成果を発揮したい。

☆青森CA(東北ブロック)
4:鈴木 実倫
3:今 聡太
2:浅利 康平
1:工藤 竣葵
R:永谷 純人
 普段のチーム名はNOVA。昨年に続いての出場だが、今瑞希選手から浅利選手にメンバーが変わっている。鈴木選手は、妹の凛選手(青森CA)と兄妹同時出場を果たしている。3試合を終わったところで1勝2敗だが、持ち味の粘り強さを見せたい。

☆チーム石村(東北ブロック)
4:石村 潤恩
3:市川 裕斗
2:石村 悠恩
1:貝守 元太
 普段のチーム名はエスポワール。昨年からメンバーが2人代わっているが、市川選手を除く3人は2019年の第36回日本選手権に出場したメンバー。その時も会場がどうぎんカーリングスタジアムだった。思い出の地での躍進を期す。

☆‪SC軽井沢クラブJr.(関東中部ブロック)
4:山本 遵
3:宮 桜介
2:渡辺 陽
1:峯岸 優斗
コーチ:荻原 諒、傳 直文
 普段は軽井沢youthと名乗る。昨年に続いての出場だが、峯岸選手を除く3人が入れ替わった。山本選手は神奈川県藤沢市出身だが、カーリングをしたくて両親に頼み込み中学から軽井沢に引っ越したという。ショットの正確さで上位を狙う。

☆軽井沢中学校(関東中部ブロック)
4:佐貫 啓斗
3:土屋 郁仁
2:清水 大燿
1:荒木 海誠
R:佐藤 佑真
コーチ:土屋 圭司、土屋 長雄
 普段のチーム名はibis。2012年に13年ぶりにカーリング部が復活してからは、2016年に3位に食い込んだほか、2018年の第27回大会にはA、Bの2チームを送り込むなど実績を上げている。先輩たちに負けない戦いを繰り広げたい。

☆札幌ジュニア(開催地推薦)
4:敦賀 爽太
3:大内 遥斗
2:大内 拓斗
1:金沢 直輝
R:青木 亮
コーチ:池崎 大志、小野 丘
 普段はCheckmateを名乗る。先月行われた開催地枠での出場を決めるトライアルでチームAOKIを決勝で破った。8月の試合では札幌国際大学に勝っており、調子は良さそうだ。敦賀選手は敦賀信人さんの甥。勢いに乗れば侮れない存在だ。

🥌女子は昨年優勝の札幌協会など8チーム

★札幌協会(北海道ブロック)
4:仁平 美来
3:小林 未奈
2:中島 未琴
1:田畑 百葉
コーチ:佐藤 浩、嶋村 久美子
 普段のチーム名はwinger。一昨年は準優勝、昨年は優勝と実績は断然。昨年とは並びが変わったもののメンバーは同じ。田畑選手は12月に創設される北海道銀行カーリング部のメンバーとなる。連覇を手土産に⋯といきたいところだ。

★名寄協会JC(北海道ブロック)
4:三浦 由唯菜
3:松永 愛唯
2:佐久間 優名
1:高橋 佑奈
コーチ:松澤 大介
 普段のチーム名はJJクレッシェンド。北海道ジュニア選手権では決勝で札幌ジュニアを8-4で破って優勝。昨年の大会では惜しくも3位だった。今年も同じ4人での参加でさらに上を目指す。3試合を終えて1勝2敗だが、ここから巻き返したい。

★札幌ジュニア(北海道ブロック)
4:敦賀 心羽子
3:高松 杏都
2:外﨑 杏実
1:鈴木 悠莉
R:田村 瑞季
コーチ:池﨑 大志、笠井 祐太朗
 普段のチーム名はcrown。敦賀選手は男子の札幌ジュニアの敦賀選手の妹(つまり信人さんの姪)。2019年のICE GOLD CUPを観戦した際に素質を感じさせたが、その後も着実に力をつけてきている。今大会もしぶとさを発揮して上位を窺う。

★青森CA(東北ブロック)
4:鈴木 凛
3:永谷 純奈
2:相澤 天
1:松山 心優
コーチ:山口 鉄生、鈴木 昌憲
 普段のチーム名はJupiter。こちらは鈴木選手が男子の青森CAの鈴木選手の妹だ。永谷選手もリザーブの永谷選手の妹と思われる。永谷選手を除く3人は昨年も出場したが6位で予選敗退。今年はここまで2勝1敗、予選突破は射程圏だ。

★チーム岩手(東北ブロック)
4:高橋 理子
3:大下 透湖
2:瀬川 歩佳
1:高橋 真子
コーチ:田村 暁智
 普段のチーム名は+core。2人の高橋選手は双子で、理子選手は岩手大学カーリング同好会の部長を務めているそうだ。瀬川選手は将来警察官を目指しているという。ここまで1勝2敗と出遅れているが、チームワークの良さで勝ち上がりたい。

★‪SC軽井沢クラブJr.(関東中部ブロック)
4:上野 美優
3:荻原 詠理
2:上野 結生
1:山本 冴
R:金井 亜翠香
コーチ:西室 雄二
 一昨年の第28回大会で上野美優選手を除く3人が‪SC軽井沢クラブJr.bとして出場し優勝。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ昨年は惜しくも準優勝と安定した成績を残している。今年はすでに2敗しているがここから真価発揮か。

★山梨Jr.(関東中部ブロック)
4:園部 日向子
3:園田 晴夏
2:三浦 琉奈
1:杉山 珠葵
R:田村 星名
コーチ:米谷 政長、細田 正行
普段はワン・クオーレと名乗っている。園部選手は‪SC軽井沢クラブエリートアカデミーに所属している。三浦選手は昨年の第37回日本選手権のワイルドカード枠出場決定戦で御代田CCのリザーブだった。数々の経験をこの場で生かしたい。

★チーム大関(開催地推薦)
4:岩瀬 萌々香
3:大関 結
2:川村 莉央
1:高橋 希望
R:小野寺 真実
コーチ:青木 美憲、小野寺 陸
 普段のチーム名はpastel。大関選手と川村選手は昨年チーム札幌として出場。川村選手は岩瀬選手とともに一昨年も出場しており、1人だけ3年連続出場となる。昨年のチーム札幌は4位で予選を突破。今年もここまで2勝1敗と上位へ虎視眈々。

🥌大会日程やライブ配信など

大会は16日からスタートしている。詳しくは下表の通り。

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全試合、YouTubeでライブ配信されている。アーカイブも残されているので、ライブを見逃しても後から観戦が可能だ。Curling JapanのYouTubeチャンネルを登録し、通知が来るように設定しておくと、配信開始時にスマホに通知が来るのでお勧めしたい。

🥌今年は混戦模様

前述したように、例年北海道勢が強く、今年も上位に北海道のチームが上がってきてはいるが、試合内容を見るとそれほど力の差はなさそうだ。

【男子 第3試合終了時点】
3-0 常呂ジュニア
2-1 札幌ジュニア、札幌国際大学、チーム石村、SC軽井沢クラブJr.
1-2 青森CA
0-3 カールプレックスJr.、軽井沢中学校

【女子 第3試合終了時点】
3-0 札幌協会
2-1 札幌ジュニア、チーム大関、青森CA
1-2 名寄協会JC、チーム岩手、SC軽井沢クラブJr.
0-3 山梨Jr.

引き続きコロナ対策をしっかり取りながら、好勝負が21日まで展開されることを期待したい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。