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日本ミックスダブルスカーリング選手権は前半3日間が終了!

青森市のみちぎんドリームスタジアムで開催中の第14回日本ミックスダブルスカーリング選手権は、前半の3日間(競技10まで)を終えた。
各ブロックを振り返りつつ、予選後半の展望を。

まったく先が読めないAブロック!

4-1 北澤・両角(強化委員会推薦)
3-0 中嶋・宿谷(中部)
3-1 鈴木両角(強化委員会推薦)
3-1 チーム苫米地(東北)
1-3 藤森山本(北海道)
0-4 チーム石垣(関東)
0-4 チーム福岡(西日本)

1敗以内が4チーム。どこが抜け出すかまるでわからない。ただ1チームの無敗は中嶋・宿谷だが、この後競技11で鈴木両角、競技13でチーム苫米地、競技15で北澤・両角と上位との対戦がすべて残っており、無敗だからといって有利とは言えない。とはいえ、競技5の藤森山本戦で、4-4と追いつかれたハーフタイム後に見事に立て直し、5エンドに3点、7エンドにパワープレーで5点取る力は本物。勢いに乗れば、このまま勝ち進む可能性も十分。
両角友佑選手が雪道で転倒して頭部を打撲したため、競技6の鈴木両角戦を棄権した北澤・両角。大事には至らず出場を再開できたのは良かったが、競技10のチーム福岡戦では6エンド、7エンドと連続スチールされる場面もあり、ファンならずとも心配がよぎる。ただ、日程は競技15まで開くため26日を丸一日休養できるのは好材料。リフレッシュしての中嶋・宿谷戦が楽しみだ。
鈴木両角も好調だ。競技9のチーム苫米地戦はエキストラエンドにもつれ込み初黒星を喫したが、後半連続スチールを奪うなど良さを十分見せていた。兄弟対決の試合が不戦勝になってしまったため、予選で実況解説付きの試合が1つも観られないことになったのは残念だが、決勝トーナメントに進んでもっとアピールしたいところだ。
初戦で北澤・両角に敗れたものの、その後しっかり3連勝と地力を発揮してきたチーム苫米地。競技9の鈴木両角戦はパワープレーだった7エンドで逆に1点スチールされたが8エンドで2点取って追いつき、エキストラエンドをスチールで鮮やかな逆転勝ち。ピンチに動じぬ精神力はさすが。競技13の中嶋・宿谷戦をモノにできるかどうか。
藤森山本も、わずかながらチャンスはある。競技14の鈴木両角戦、競技16のチーム福岡戦を連勝して他のチームの結果待ち、という形だが、まずは鈴木両角戦に集中したい。チーム石垣は、相手にスチールされて崩れるパターンが目立つだけに、後攻でうまく主導権を握る戦いがしたい。チーム福岡も苦しい戦いが続くが、競技10の北澤・両角戦では6エンドの相手のパワープレーでうまくNo1を守ってスチール。後半戦も粘り強い戦いを。

Bブロックはフルクラムが台風の目!

3-0 藤澤山口(前年度準優勝)
3-1 フルクラム(北海道)
3-2 吉田・清水(強化委員会推薦)
2-1 チーム栁澤(中部)
1-2 チーム北村(西日本)
1-3 山下・藤村(東北)
0-4 園部・小野寺(関東)

前年度準優勝の藤澤山口が3連勝で首位を走る。氷への順応力が素晴らしく、過去3戦はいずれも序盤の2エンドまでに5点取り主導権を握っている。とはいえ、競技5のフルクラム戦では7エンドで6-6に追いつかれる一幕も。まだチーム栁澤戦や吉田・清水戦が残るだけに安心はできないし、当然2人も気を緩めずに6連勝を狙っているだろう。
北海道ブロックでは3位ながら、私がプレビューで2強を追う存在として名前を挙げたフルクラムが好調だ。競技2の吉田・清水戦は1エンドで4点奪われながらも5エンドで4点取って逆転し、7エンドにも3点加えて快勝。正確なショットとともに石の配置が相手にとっていやらしいところに置けているのが好調の理由。上位との対戦は終えている。
吉田・清水は、フルクラムとチーム栁澤に連敗する立ち上がりで"てっちな"ファンをやきもきさせたが、その後3連勝と調子が上がってきた。競技8のチーム北村戦では、6エンドにシックスエンダー(6個の石すべてがハウスの中で相手の石より中心に近く6点)を達成。完全に勢いが戻った。残りは競技14の藤澤山口戦のみ、ここに全集中だ。
競技4の吉田・清水戦では4-4で迎えた7エンドで2点、8エンドも2点スチールと底力を見せたチーム栁澤も十分圏内だ。競技11の藤澤山口戦で勝てばその時点で3勝1敗で3チームが並ぶことになり、ますます混戦に拍車がかかる。チーム北村も、まだ3試合を残すだけに可能性はある。山下・藤村、チーム栁澤に連勝して競技16のフルクラム戦を迎えたい。山下・藤村はかなり苦しいが、序盤の2戦ではそれぞれ4点を取ったエンドがあるように爆発力あり、試合を通じてパワーを保てれば。園部・小野寺は力を出しきれていないが、2エンドまでの失点が4点、7点、5点、4点。序盤で離されないようにしたい。

2強が一歩リードのCブロック!

4-0 松村・谷田(前年度優勝)
3-0 小穴・青木(関東)
2-2 吉田・松村(強化委員会推薦)
2-2 竹田・竹田(北海道)
1-2 チーム倉敷(西日本)
1-3 チーム田中・今(東北)
0-4 軽井沢C.C.(中部)

前年度優勝の松村・谷田が、4連勝と勢いが止まらない。競技1のチーム田中・今戦は2エンドが4連続スチールといきなり強烈パンチ。接戦が予想された競技3の吉田・松村戦も1エンドと6エンドに3点ずつ挙げるなど11-4と圧勝。序盤、中盤、終盤、隙がない。競技12の小穴・青木戦を勝てれば全勝通過も見えてくる。
無敗という点では小穴・青木も同じ。競技6の吉田・松村戦では5エンドの2点スチールが効いて接戦をモノにできた。真価が問われるのはやはり競技12の松村・谷田戦。4人制の日本トップチーム強化試合in軽井沢では青木選手の札幌国際大学が谷田選手所属のコンサドーレを破り優勝。因縁の相手を返り討ちできれば、首位通過の可能性は大。
ここまで2勝2敗の吉田・松村だが、プレーの内容そのものは悪くないように思う。ただ、試合の中盤でスチールされがちなのが気になる。決勝トーナメント進出のためにはもう負けられない。その点は竹田・竹田も同様だ。競技2のチーム田中・今戦では中盤に連続スチールを決めるなどで快勝、円熟味を増したテクニックは健在。競技14の吉田・松村との対戦がサバイバルマッチとなるか。
チーム倉敷は、競技5の軽井沢C.C.戦では7エンドで逆転されながらも最終エンドで2点奪い再逆転で勝つ粘り強さが光った。残りの試合もしぶとく戦いたい。競技7の軽井沢C.C.戦で3度スチールして快勝したチーム田中・今は、敗れた競技10の吉田・松村戦でも2度スチールするなど健闘していた。初出場の硬さもほぐれ、さらに力を発揮したい。レジェンド松村夫妻の軽井沢C.C.は、残念ながらここまで4連敗。しかし、競技9の松村(千秋)・谷田戦に続き、競技12で吉田・松村の松村雄太選手との親子対決が実現(ちなみに吉田夕梨花選手は雄太選手の妻の妹)。この大会で一番"組み合わせに恵まれた"のは、松村夫妻かもしれない。

CSでの中継も始まる後半戦へ!

26日からは、CSテレ朝チャンネルでの中継も始まる。26日は9時からのチーム栁澤 vs 藤澤山口を皮切りに、12時10分からの小穴・青木 vs 松村・谷田、18時30分からの藤澤山口 vs 吉田・清水をいずれもテレ朝チャンネル2で中継する予定。
27日は、9時からの北澤・両角 vs 中嶋・宿谷、12時10分からの藤森山本 vs チーム福岡をテレ朝チャンネル2で。さらに18時30分からの準々決勝のうち1試合をテレ朝チャンネル1で中継。
最終日の28日は、9時30分からの準決勝のうち1試合をテレ朝チャンネル2で、13時からの決勝をテレ朝チャンネル1で中継する。
その他の試合も、YouTubeで配信されるので、現地観戦は叶わないぶん映像を通じて熱い声援を送りたい。大混戦の予選終盤、そして各ブロックを勝ち上がったチームによる決勝トーナメントは見逃せない!

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。