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日本からは昨年4位の‪SC軽井沢クラブと昨年優勝のLOCO SOLAREが出場!

2023年10月29日から11月4日まで(日本時間10月30日から11月5日まで)、パンコンチネンタルカーリング選手権(PCCC)2023が、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の南部にあるケロウナのケロウナ・カーリング・クラブで開催される。
この大会は、ヨーロッパ諸国を除くすべての国・地域の世界選手権予選ルートだ。
PCCCは、これまでの「パシフィックアジアカーリングチャンピオンシップ」と「アメリカズチャレンジ」に代わるもので昨年からスタートした。
ヨーロッパ諸国は、11月にスコットランドのアバディーンで開催されるヨーロッパ選手権を通じて世界選手権への出場権を獲得する。

男子では、Aディビジョンの上位5チームが、来年3〜4月にスイスのシャフハウゼンで開催される2024年世界男子カーリング選手権の出場権を獲得する。逆にAディビジョン最下位の国は翌年Bディビジョンに降格となる。さらに、Bディビジョンの1位の国は、入れ替わりでAディビジョンへ昇格する。

女子は、まずカナダが来年3月にノバスコシア州シドニーで開催される2024年世界女子カーリング選手権大会の開催国として自動的に出場権を獲得。さらにAディビジョン上位4チームも世界選手権の出場権を獲得する。男子と同様に、Aディビジョン最下位の国は翌年にBディビジョンへ降格となり、Bディビジョン1位の国は入れ替わってAディビジョンに昇格する。

女子は、パンデミックで2021年のパシフィックアジア選手権に出場できなかったオーストラリアを昨年の大会でAディビジョンに加えたため、昨年にかぎり9チームだったが、今年は規定通り8チームで行われる。また、昨年の当大会をコロナ禍で辞退した中国は、今年はBディビジョンに入れられた。

カナダは世界選手権の開催国ですでに出場権を持っているのならこの大会に出なくてもいいのでは? と考える人もいそうだが、昨年辞退した中国が今大会はBディビジョンで戦うように、もし出なかったら規定で来年の大会はBディビジョンに落とされてしまうので出場一択なのである。

9月23日に、カザフスタンの男女チームが渡航困難を理由に大会の棄権を発表。女子チームはAディビジョンの出場権を獲得していたため、代わりに昨年Bディビジョンで2位だったメキシコ女子チームが繰り上がりでAディビジョンに昇格することとなった。
カザフスタンの男子チームはBディビジョンに出場権があり、このためBディビジョンに男女とも1つ空きができたが、世界カーリング連盟のイベントには初出場となるフィリピンの男女チームが代替出場する。

日本からは、男女とも昨年に引き続き‪SC軽井沢クラブとLOCO SOLAREが出場する。昨年の第1回大会ではともに予選を突破し、‪SC軽井沢クラブは4位、LOCO SOLAREは初代王者となって世界選手権の出場権を獲得した。

‪SC軽井沢クラブには昨年以上の成績、LOCO SOLAREには連覇の期待がかかる。それでは、日本が出場するAディビジョンの出場国を紹介しよう。国名の横の順位は国別ランキング、本文の順位はチーム別のWeek13時点のランキング順位。それぞれ、世界カーリング連盟が発表している最新のものである。なお、氏名表記はテレビ局のものと違うことがある。

(S)はスキップ、(V)はヴァイススキップ。女子の台湾とニュージーランドは、どういうメリットがあるのかはわからないが、ヴァイスを2人置いているようだ(大会のホームページの表記による)。

男子は昨年優勝のカナダなど8ヵ国が出場

☆日本(‪SC軽井沢クラブ)🇯🇵【8位】
4:栁澤 李空(S)
3:山口 剛史(V)
2:山本 遵
1:小泉 聡
A:臼井 槙吾

ワールドチームランキングは18位。2022、2023年日本選手権連覇。昨年のPCCCはラウンドロビン3勝4敗ながら予選を突破して4位。今年の世界選手権は5勝7敗で7位。今季グランドスラムに初出場するなど躍進が続いている。スキップの栁澤選手は10月25日に22歳になった。KiT CURLING CLUBの臼井選手が世界選手権に続いて助っ人として加わる。昨年より上の順位を。

☆オーストラリア🇦🇺【31位】
4 : ディーン・ヒューイット(V)
3:ジェイ・マーチャント(S)
2:タナー・デイビス
1:ジャスティン・グランディ
A:トーマス・ベンス

ワールドチームランキングは189位。昨年のPCCCはラウンドロビンが2勝5敗で7位。スキップのマーチャント選手は41歳。パシフィックアジア選手権に6回出場経験がある。ヒューイット選手とは2014-15シーズンからチームメイト。

☆カナダ🇨🇦【3位】
4:ブラッド・グシュー(S)
3:マーク・ニコルズ(V)
2:E・J・ハーンデン
1:ジェフ・ウォーカー
A:ジム・コッター

ワールドチームランキングは3位。昨年のPCCCはラウンドロビンを6勝1敗で1位通過して優勝。スキップのグシュー選手は43歳。2006年トリノ五輪金メダル、2022年北京五輪銅メダル。世界選手権は金メダル1回、銀メダル3回獲得。

☆台湾🇹🇼【19位】
4:シェン・ランドルフ(S)
3 : スー・ニコラス(V)
2:リュー・ブレンドン
1:リン・ティンリー
A : ワン・ナイホン

ワールドチームランキングは149位。昨年のPCCCは2勝5敗で6位。今年は若干メンバーが変わっている。ランドルフ選手は52歳で、地元のサイトではシェン・ランディーと表記されている。2019年のパシフィックアジア選手権にも出場。

☆ガイアナ🇬🇾【42位】
4:ラヤド・フセイン(S)
3 : バウル・ペルソー(V)
2:ダリル・ナレイン
1 : ケムラージ・ゴベルダン

ワールドチームランキングは198位。昨年のPCCCはBディビジョンでラウンドロビン4位だったが、準決勝で香港、決勝でインドに連勝して下剋上での優勝を遂げ、Aディビジョンに昇格してきた。スキップのフセイン選手は38歳。

☆韓国🇰🇷【10位】
4:パク・ジョンドク(S)
3:チョン・ヨンソク(V)
2:オ・スンフン
1:ソン・ジフン
A:イ・キボク

ワールドチームランキングは39位。昨年のPCCCの韓国はチョン・ビョンジン選手がスキップのチームが出場してラウンドロビンは6勝1敗で3位、最終的には準優勝だった。スキップのパク選手は37歳。パシフィックアジア選手権で優勝1回。

☆ニュージーランド🇳🇿【21位】
4:アントン・フッド(S)
3:ベン・スミス
2:ブレット・サーゴン(V)
1:ハンター・ウォーカー
A:ピーター・デ・ブール

ワールドチームランキングは133位。昨年のPCCCは日本と同じ3勝4敗だったが、直接対決で負けていたため5位となり、予選突破はならなかった。スキップのフッド選手は23歳。今年の世界選手権は1勝11敗で13位(最下位)と不振だった。


☆アメリカ
🇺🇸【6位】
4 : コリー・ドロップキン(V)
3 : アンドリュー・ストーペラ(S)
2:マーク・フェナー
1:トーマス・ハウエル
A:ベン・リチャードソン

ワールドチームランキングは12位。昨年のPCCCはラウンドロビンを6勝1敗で2位通過、準決勝で韓国に敗れたが3位決定戦で日本に勝ち3位。今回はヴァイスのドロップキン選手は28歳。今年の世界MD選手権で金。ストーペラ選手は26歳。

女子は連覇を狙う日本など8ヵ国が出場

★日本(LOCO SOLARE)🇯🇵【4位】
4 : 藤澤 五月 (S)
3 : 吉田 知那美 (V)
2 : 鈴木 夕湖
1 : 吉田 夕梨花
A : 石崎 琴美

ワールドチームランキングは7位。昨年のPCCCはラウンドロビンを6勝2敗で3位通過。準決勝でカナダ、決勝で韓国を破り初代王者に輝いた。今年の世界選手権は7勝5敗の6位で予選突破も、プレーオフでカナダにエキストラエンドで勝ち越されて惜敗。スキップの藤澤選手は32歳。2018年平昌五輪で銅メダル、2022年北京五輪で銀メダル。ディフェンディングチャンピオンに期待。

★オーストラリア🇦🇺【29位】
4:ジェニファー・ウェストハーゲン(S)
3 : サラ・ウェストマン(V)
2:クリステン・ツールレーン
1:カーリー・ミリキン
A:ヘレン・ウィリアムズ

ワールドチームランキングは133位。昨年のPCCCは3勝5敗で6位だった。チームは3回目のオーストラリア選手権優勝で、昨年に続いての出場を遂げた。スキップのウェストハーゲン選手は46歳と思われ、現在はシアトルに居住している。

★カナダ🇨🇦【3位】
4:ケリー・エイナーソン(S)
3:ヴァレリー・スウィーティング(V)
2:シャノン・バーチャード
1:ブライアン・ハリス
A:ドーン・マクウェン

ワールドチームランキングは2位。昨年のPCCCは7勝1敗で2位通過。準決勝で日本に敗れたが、3位決定戦でアメリカに勝ち3位を確保した。スキップのエイナーソン選手は36歳。世界選手権では2022年、2023年と連続して銅メダルを獲得。

★台湾🇹🇼【32位】
4:ルー・シンシア(S)
3:チョウ・アマンダ(V)
2:リン・ハイジ(V)
1:ホアン・シャーイン
A:イン・ジェニファー

ワールドチームランキングにはまだ入っていない。昨年のPCCCの台湾はBディビジョンに出場し、予選から決勝まで7戦全勝で優勝を飾り、今大会はAディビジョン昇格。ただしヴァイスのアマンダ選手以外は昨年の大会には出ていない。

★韓国🇰🇷【5位】
4:キム・ウンジ(S)
3:キム・ミンジ(V)
2:キム・スジ
1:ソル・イェウン
A:ソル・イェジ

ワールドチームランキングは4位。昨年のPCCCはハ・スンユン選手のチームが韓国代表として出場、ラウンドロビンを6勝2敗で4位通過。決勝で日本に敗れて準優勝だった。スキップのキム選手は33歳。パシフィックアジア選手権で2度優勝。

★メキシコ🇲🇽【33位】
4:アドリアナ・カマレナ(S)
3 : エステファナ・キンテロ(V)
2 : ベロニカ・ウエルタ
1:カーラ・マルティネス

ワールドチームランキングにはまだ入っていない。昨年のPCCCのメキシコはBディビジョンに出場、4勝2敗で予選を2位通過。準決勝でケニアに大勝し、決勝で台湾に敗れるも2位となった。カザフスタンの棄権により繰り上がり出場する。

★ニュージーランド🇳🇿【30位】
4:ジェシカ・スミス(S)
3 : コートニー・スミス(V)
2:ブリジット・ベッカー(V)
1:ナタリエ・サロー
A:ホリー・トンプソン

ワールドチームランキングは113位。昨年のPCCCは4勝4敗で5位となり世界選手権出場権を獲得。世界選手権はベッカー選手がスキップとなりJ・スミス選手は控えに回ったが12連敗で最下位。J・スミス選手をスキップに戻し立て直す。

★アメリカ🇺🇸【6位】
4:タビタ・ピーターソン(S)
3 : コリー・ティース(V)
2:ベッカ・ハミルトン
1:タラ・ピーターソン
A:ヴィッキー・パーシンガー

ワールドチームランキングは10位。昨年のPCCCはラウンドロビンを7勝1敗で1位通過。しかし準決勝で韓国に大敗し、3位決定戦でもカナダに敗れて4位にとどまった。タビタ・ピーターソン選手は33歳。2021年世界選手権で銅メダル獲得。

Bディビジョンの参加国

☆男子 ブラジル、中国、香港、インド、ケニア、メキシコ、フィリピン、サウジアラビアの8ヵ国

★女子ブラジル、中国、香港、ジャマイカ、ケニア、フィリピンの6ヵ国

日本チームの試合日程と大会の中継・配信

大会の模様は、注目カードと決勝トーナメントは日テレジータスおよび日テレNEWS24で生中継およびVTR配信される。さらに今大会の模様は、スマートフォンなどで見られるリアルタイム動画配信も実施(スカパー!で放送契約しているチャンネル・番組を追加料金無しでスマホ・タブレット・PCで視聴可能なサービス「スカパー!番組配信」に対応)。
また、国内で中継がある合計10試合は、Huluでも配信される。
国内局の放送・配信がない試合については有料サイトのRecastでの視聴となる。
試合日程の日時は日本時間。現地(PDT:アメリカ太平洋夏時間 ※11月5日まで)と日本の時差は16時間となっている。

☆男子(‪SC軽井沢クラブ)の日程
《予選》

①10月30日(月) 05:30〜 台湾🇹🇼
②10月31日(火) 01:00〜 ガイアナ🇬🇾
③10月31日(火) 11:00〜 オーストラリア🇦🇺
❹11月01日(水) 06:00〜 カナダ🇨🇦
⑤11月02日(木) 01:00〜 ニュージーランド🇳🇿
⑥11月02日(木) 11:00〜 アメリカ🇺🇸
❼11月03日(金・祝) 06:00〜 韓国🇰🇷
 ❹と❼は「スカパー!番組配信」で生配信

《準決勝》  11月04日(土) 01:00〜 日テレジータス
《3位決定戦》 11月04日(土) 11:00〜 日テレNEWS24
《決勝》   11月05日(日) 07:00〜 日テレジータス

★女子(LOCO SOLARE)の日程
《予選》
①10月30日(月) 00:30〜 ニュージーランド🇳🇿
❷10月30日(月) 11:30〜 カナダ🇨🇦
③10月31日(火) 06:00〜 メキシコ🇲🇽
④11月01日(水) 01:00〜 台湾🇹🇼
⑤11月01日(水) 11:00〜 韓国🇰🇷
❻11月02日(木) 06:00〜 アメリカ🇺🇸
⑦11月03日(金・祝) 01:00〜 オーストラリア🇦🇺
 ❷は日テレNEWS24、❻は日テレジータスで生中継

《準決勝》  11月03日(金・祝) 11:00〜 日テレNEWS24
《3位決定戦》 11月04日(土) 06:00〜 日テレジータス
《決勝》   11月05日(日) 02:00〜 日テレジータス

※スカパー!サービス/スカパー!プレミアムサービス/スカパー!プレミアムサービス光にて日テレジータスをご契約の方は、日テレNEWS24での生中継を無料で視聴可能。

日本国内での中継がないカードは、Recastで有料視聴できる。
世界カーリング連盟のこのページからログインして(最初に登録が必要)、視聴したい試合を選ぶと良い。1試合1ポンド(100クレジット)、解説付きの試合は2ポンド(200クレジット)。

The Curling Channel: Pan Continental Curling Championships 2023 - World Curling Federation

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またしばらく、寝不足となるかもだが、‪SC軽井沢クラブとLOCO SOLAREをはじめ各国選手の熱いプレーを、中継やSNSを通じて応援したい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。