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第10回全日本大学カーリング選手権が29日開幕!

11月29日から12月1日まで、北海道札幌市のどうぎんカーリングスタジアムにて、第10回全日本大学カーリング選手権が開催される。今年は、男子9チーム、女子5チームが集結し、熱い戦いを繰り広げる。大会の概要と歴史、そして出場チームを紹介していきたい。

今年で10年目を迎えたインカレ

全日本大学カーリング選手権は"インカレ"の愛称で呼ばれている。インカレとはインターカレッジの略で、他大学との交流を指し、転じてカレッジ対抗のスポーツ大会を表す言葉になった。サッカーやバレー、スキー、水泳、馬術・・・など、他の多くのスポーツでも使われている。
この大会は2010年にスタートし、第1回大会は青森県青森市スポーツ会館カーリングホールで開かれた。男子6チーム、女子3チームが出場し、男子は青森中央学院大学、女子は札幌国際大学が優勝した。
女子の札幌国際大学は、後にヒト・コミュニケーションズとなった吉村紗也香選手(現在は北海道銀行フォルティウス所属)がスキップのチームで、リードには石垣真央選手(現在はチーム富士急所属)がいた。また、男子の帯広畜産大学のスキップには、現在はTM軽井沢でプレーしている岩井真幸選手が就いていた。
第2回以降の優勝チームを見てみると、男子は②帯広畜産大学、③青森中央学院大学、④北見工業大学、⑤⑥札幌学院大学、⑦北見工業大学、⑧長野大学、⑨札幌国際大学。
女子は②③城西大学(所属は長野県)、④札幌国際大学、⑤⑥⑦札幌学院大学、⑧札幌国際大学、⑨札幌学院大学。
男子の第4回大会優勝の北見工業大学のスキップは、平昌五輪の日本代表となったSC軽井沢クラブのメンバーで現在はKiT Curling Clubでプレーしている平田洸介選手。第5・6回大会を連覇した札幌学院大学のメンバーには、現在は北海道コンサドーレ札幌の谷田康真選手とKiT CURLING CLUBの臼井槙吾選手がいた。また、昨年優勝の札幌国際大学では、現在はTM軽井沢の宿谷涼太郎選手がプレーしていたのは記憶に新しい。
女子で第5〜7回大会を3連覇した札幌国際大学は、大学卒業後もNimoaというチーム名でプレーを続けていて、2月の日本選手権ではチーム札幌として出場し、6位に食い込んでいる。昨年優勝の札幌学院大学は、同じメンバーで今年も出場し、連覇を狙っている。

男子は9チームが出場

昨年は8チームが出場したが、今年は昨年の8チームに3年ぶりの出場となる秋田大学が加わり9チームとなった。ちなみに、10年連続出場は、北見工業大学と京都大学の2校のみである。各校を紹介していくが、表示順は日本カーリング協会ホームページの表示順に倣った。カッコ内の数字はそれぞれの回数(優勝,準優勝,3位,4位以下)。

☆北見工業大学 10年連続出場 (2,0,6,1)
【十鳥 聡太、鈴木 颯太、山浦 高伸、田辺 夕真、今 遼太】
鈴木選手と山浦選手は昨年に続いての出場。スキップの十鳥選手は、昨シーズンKiT CURLING CLUBでセカンドとしてプレーした。過去9回で8回3位以内と安定した成績を誇る。

☆北海道大学 7年連続8回目の出場 (0,2,2,3)
【河野 幹太郎、松岡 和輝、沙魚川 拓生、南 郁慧、高橋 駿】
準優勝は第1回と第8回の2度あるが、まだ優勝がない。河野、松岡、沙魚川の3選手は、LOHASとして9月のICE GOLD CUP(帯広)に出場するなど経験を積んでおり、悲願の初優勝なるか。

☆東京農業大学 9年連続9回目の出場 (0,2,0,6)
【林 誠也、村松 良祐、花田 浩之進、大滝 理城、廣瀬 圭吾】
第4回、第5回と2年連続して準優勝の実績があるが、昨年は予選で敗退。網走市のオホーツクキャンパスのチームで、スキップの林選手は花田選手とともにアクアバイオ学科で学んでいる。

☆稚内北星学園大学 2年連続2回目の出場 (0,0,0,1)
【稲場 滉人、飯田 俊哉、杉浦 健太、布施 悠太、西田 健人】
昨年に続いての出場。メンバーは昨年とまったく同じ顔ぶれで、未勝利に終わった昨年のリベンジを果たしたい。スキップの稲場選手は、南富良野高校時代から頭角を現している。

☆帯広畜産大学 2年連続8回目の出場 (1,2,1,3)
【齊藤 拓弥、黒柳 皓幹、八田 侑也、中村 八雲、中島 駿太】
3年ぶりの出場だった昨年は予選未勝利と悔しい結果だった。スキップの齊藤選手は昨年出場しており、今年こそはと意気込んでいるはず。ミックスダブルスの藤森山本に負けない活躍を。

☆札幌国際大学 2年連続2度目の出場 (1,0,0,0)
【鎌田 渓、青木 豪、新野 和志、佐々木 彩斗、荻原 功暉】
初出場だった昨年大会でいきなり優勝とポテンシャルの高さを見せつけたが、先月の日本ジュニアもリザーブを除く4人は同じメンバーで優勝。札幌学院大学の第5・6回以来の連覇なるか。

☆札幌学院大学 6年連続6回目の出場 (2,2,0,1)
【清水野 栞也、目黒 良太、廣澤 壮汰、生野 稜大】
過去5回のうち4回はファイナリストという強豪校。昨年準優勝時のメンバーがそのまま出てきた。その昨年は決勝で札幌国際大学に3-8で敗れており、今年こそは頂点に立ちたい。

☆秋田大学 3年ぶり2度目の出場 (0,0,0,1)
【高屋敷 優希、嵯峨 朋哉、佐々木 龍、池田 崇太】
初出場だった第7回は未勝利。毎年10月末から翌年3月までは秋田のスケート場で練習できるが、それ以外の時期は青森や秋田へ。各地で積んだ練習の成果を発揮して大会初勝利を目指す。

☆京都大学 10年連続出場 (0,0,0,9)
【白井 遥大、尾野 準哉、髙木 周、冨廣 宗右、前田 拓人】
西日本の雄として10年連続の出場を誇るが、なかなか上位進出は厳しく、先月の日本ジュニアも最下位。尾野選手は昨年出場して1勝を挙げており、その経験を生かして勝ち星を伸ばしたい。

女子は5チームが出場

女子は昨年の6チームから札幌国際大学の出場がなく、5チームとなった。10年連続出場は北見工業大学のみ。男子と同じく、表示順は日本カーリング協会ホームページの表示順に倣った。カッコ内の数字はそれぞれの回数(優勝,準優勝,3位,4位以下)。
★北見工業大学 10年連続出場 (0,2,3,4)
【斉藤 茉由美、上林 紗梨、斉藤 茉奈美、島田 萌々香、加藤 真歩】
唯一の10年連続出場校で、今年こそ初優勝をと気合が入る。スキップの斉藤茉由美選手は、昨年のNHK杯(常呂)でロコ・ステラを破り優勝した経験があり、2020年の大学案内にも登場している。

★北海道大学 6年連続6回目の出場 (0,5,0,0)
【日浦 聡子、宇野 花蓮、浦瀧 夏実、淡路 佳奈実、永原 茉莉】
過去5回はすべて準優勝。昨年は予選全勝ながら決勝で敗れた。リザーブを除く4人は昨年も出ており悔しさは忘れておらず、先輩から続くシルバーコレクターにピリオドを打ち6度目の正直へ。

★東京農業大学 6年連続7回目の出場 (0,0,3,3)
【小暮 美咲、今野 千尋、瀬口 悠希、平井 万祐子、福山 和加】
男子と同様に常呂のアドヴィックスカーリングホールを練習地としていて、オリンピアンと練習する機会もあり刺激を受けている。3位は3回あるが、今年はさらに上の舞台で戦いたい。

★札幌学院大学 2年連続5回目の出場 (4,0,0,0)
【原 瑞希、安井 涼音、古川 珠妃、佐藤 杏莉】
昨年を含め、出場した過去4回はすべて優勝という実績は断然。原選手と安井選手は日本ジュニアにもチーム札幌の一員として出場し5位。昨年の4人がそのまま今年も出場し、連覇を狙う。

★帯広畜産大学 2年連続7回目の出場 (0,1,3,2)
【吉田 夏海、向村 奏、脇田 未有、宮崎 美南】
先月の日本ジュニアでは6位だった帯広畜産大学だが、その時とは違うチームが出場してきており、選手層が厚い大学ならでは。第5回の3位以来の上位入賞、さらにファイナリストを目指す。

試合は29日13時にスタート!

予選は男子が、札幌学院大学、北見工業大学、北海道大学、京都大学、帯広畜産大学の5チームと、東京農業大学、札幌国際大学、秋田大学、稚内北星学園大学の4チームの2つのグループに分かれ、それぞれで1回総当たりで戦う。
それぞれの上位2チームが決勝トーナメントに進出し、1位チームが別のグループの2位と準決勝を戦い、勝者は決勝へ、敗者は3位決定戦に回る。
女子は全5チームが1回総当たりで予選を行う。上位3チームが決勝トーナメント進出となり、まず予選2位と同3位が準決勝を行い、勝ったチームは決勝で予選1位チームと対戦、負けたチームは3位が確定する。

大会初日の29日(金曜)は、公式練習、チームミーティングに続いて11時50分から開会式を行った後、13時から競技1がスタートする。初日は競技3まで行い、翌30日(土曜)は競技4から競技7までを行う。これで予選はすべて終了となる。
12月1日(日曜)は、10時から男子準決勝2試合と女子3位決定戦(空いているEシートは女子の決勝進出チームが練習)。14時から男女決勝と男子の3位決定戦、そして17時から表彰式と閉会式というスケジュールになっている。

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先々は国内の強豪チームを脅かす存在になりそうな、伸び盛りの大学生カーラー達の大会をぜひ現地で。現地観戦は無理だけど試合は観たいという方は、JCA公認の「ユーストリーム」にて、一部の試合についてインターネットライブ放送を行う予定とのことなので、こちらを楽しみにしていただきたい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。