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第31回北海道ジュニアカーリング選手権大会が開幕!

2022年12月24日(土)から28日(水)までの日程で、妹背牛町カーリングホールにおいて第31回北海道ジュニアカーリング選手権大会が無観客大会として開催される。
今年は各地区の予選を勝ち抜いてきた男女各8チームが出場する。

妹背牛町カーリングホールの歴史

会場は、2003年(平成15年)に完成した妹背牛町カーリングホール。通年型ではなく、5月から9月の夏期は、子どもたちに人気の屋内遊具施設になるが、11月から3月末までの冬期は4シートのカーリングホールとして営業している。

2019年の北海道ミックスダブルスカーリング選手権大会を観戦した時に撮影
ホール正門
夏期間の様子(妹背牛町ホームページより)

日本選手権は、2004年の第21回大会(男女同時開催)、2007年の第24回大会(女子のみ、男子は常呂開催だった)の2度行われたことがある。

第21回日本選手権の様子
(全国ロケーションデータベースより)

ちなみに、第21回大会の男子の優勝は北海道のSuperMarinersで、近江谷好幸、敦賀信人、井川和彦、平間祐次、合坂幸介の5選手。
準優勝は柏木寛昭選手率いる前年度優勝のVICTORIOUS(長野県)、3位は阿部晋也選手がスキップのGAFFER(青森県)。GAFFERのリードは山口剛史選手が務めていた。
女子の優勝は青森県のフォルティウスで、目黒萌絵、林弓枝、小野寺歩、寺田桜子の4選手。
準優勝は2005年にフォルティウスが世界選手権に出場した際にリザーブとして帯同した小林愛選手がスキップのラヴァーズ(北海道)、3位は前年度優勝の河西建設女子(北海道)。河西建設女子のスキップは青田しのぶ選手で、リードに石崎琴美選手、リザーブに本橋麻里選手がいた。

2007年の日本選手権の女子の部優勝は、チーム青森で、目黒萌絵、本橋麻里、山浦麻葉、寺田桜子、余湖明日香の5選手。
準優勝は土屋由加子選手が率いて園部(現姓西室)淳子選手がバイススキップだったチーム長野(PicTic)、3位は吉田知那美、小野寺佳歩、吉田夕梨花、鈴木夕湖という錚々たる顔ぶれだった常呂中学校(北海道)。常呂中学校(ROBINS)はラウンドロビンでチーム長野を破るなど6勝2敗で2位になった。前年の日本選手権では当時の日本代表だったチーム青森に勝ち、かなり話題となった。

そのほか、全国レベルの大会は、2016年の第9回日本ミックスダブルス選手権(優勝は北海道大学の蒔苗匠馬・荒木絵理ペア)、2005、2014、2019年と3回開催された日本ジュニア選手権、2004、2008、2012、2018年と4回開催の日本シニア選手権(2022年3月の予定はコロナ禍で中止)、2014、2018年と2回開催の全日本大学対抗選手権が過去に実施されている。

妹背牛町とは

今大会は無観客開催だが、来たるべき有観客大会に備えて? 妹背牛町の情報も触れておきたい。

町名の由来はアイヌ語の「モセウシ」で、「モセ・ウシ・イ」(イラクサ・繁茂している・処)(カヤ刈りをする・のが習いである・もの<場所>)が転訛したものとされている。当初は「望畝有志」と表記されたが、1898年に現行の表記「妹背牛」に変更された。
北海道空知総合振興局管内の北部、石狩平野北端・雨竜平野の中央に位置し、町域内はすべてが平坦。市街地は石狩川右岸にあり、周辺部は水田がひろがる。

カーリングホールに貼ってあったポスター

農業を基幹産業として米の生産に特化した道内で有数の穀倉地帯で、ゆめぴりか、ななつぼし、きらら397などといった米が生産されている。
妹背牛町では、「アップルミント」というハーブの一種を、カーリングホールが完成した年と同じ2003年から町内の一部の水田の畦に植える取り組みを行っている。
ハーブには防虫効果があり、畦から立ち上がるハーブの香りが、稲穂を害虫から守ってくれるという。ハーブのおかげで農薬の使用を最小限に抑えることができ、クリーンな安全性の高いお米を栽培することができるようになったそうだ。

妹背牛町では、町民相互の信頼と友愛を図ることを目的に、1980年代に「妹背牛カーリング協会」が発足。今では小学生から高齢者まで多くの会員がいて、町の人気スポーツとして親しまれている。カーリングホールは、冬場の体力づくりやコミュニケーションの場としても町内外の利用者に人気の施設となっている。
カーリングホールは、専用シート4面を備え、用具一式(1セット100円)はレンタル可能。
事前の予約をすれば、ていねいな指導を無料で受けられるので、初心者の方も安心してカーリングの体験を楽しめる。

妹背牛町の人気スポットがカーリングホールから徒歩6分ほどのところにある1993年開業の「妹背牛温泉ペペル」。

妹背牛町総合体育館の隣にある温泉施設で、「ペペル」という名前は、アイヌ語のPE(ペ)「水」とPERU(ペル)「泉」を表した造語とのこと。温泉の泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉で、地域唯一の源泉かけ流しなのだとか。
建物には「米里(ベイリー)」という飲食店が併設されている。

アイスランド産ラム肉を使用し妹背牛特産塩麹でじっくりと味付けされたジンギスカンは、柔らかい肉質で食べやすく臭みもなく美味しいそうだが、私が訪れた時はその存在を知らず豚丼を食べた。地元産のお米を使った豚丼は美味しかった。

妹背牛町は大黒屋もおすすめ。絶品と評判のシュークリームは土日限定で平日に訪れたこの時は買えなかったが、どら焼きやクッキーなどどれも美味しかった。上の真ん中のイタリアンクッキーはビターチョコが効いていた。小さな町のお菓子屋さんだが、客が詰めかける理由がわかる。

そろそろ話を戻して、大会に出場する各チームを紹介しよう。

男子8チーム

🥌札幌ジュニア(札幌)
青木 亮 / 大内 拓斗 / 林 莉生 / 金沢 直輝 / 京藤 凛
コーチ:青木 美憲

🥌札幌CA(札幌)
川合 伸弥 / 磯野 葵 / 大内 柊斗 / 竹本 聖悟
コーチ:土居 誉享

🥌Minamifurano(南富良野)
阿部 悠希 / 阿部 悠翔 / 伊井 雄斗 / 山口 昂大 / 山口 開世
コーチ:山口 修明

🥌名寄協会JC(名寄)
松永 昊晴 / 長坂 泰知 / 岩館 正悟 / 楢山 春希 / 長坂 郁里
コーチ:松澤 大介

🥌北見工業大学(北見)
田所 優一 / 青柳 剛 / 矢野 裕知 / 山田 尊大 / 中野 湧斗
コーチ:佐藤 創太

🥌北見藤高校(北見)
岡谷 侑 / 鈴木 悠生 / 野村 匠 / 中村 一寿
コーチ:西 正峰

🥌東京農業大学(網走)
小林 宏希 / 関口 直柔 / 瀬戸 大智 / 斎藤 彰太
コーチ:佐々木 優介

🥌帯広ジュニア(帯広)
土谷 祥大 / 中川 瑛斗 / 太田 一平 / 太田 歩
コーチ:木下 航希

女子8チーム

🥌札幌協会(札幌)
田畑 百葉 / 仁平 美来 / 中島 未琴 / 池田 葉南 / 上野 結生
コーチ:佐藤 浩

🥌札幌ジュニア(札幌)
敦賀 心羽子 / 髙松 杏都 / 京藤 乃愛 / 外崎 杏実 / 山木 莉緒
コーチ:笠井 祐太朗

🥌チーム札幌(札幌)
橋本 明奏里 / 田中 萌珈 / 稲田 愛輝 / 中尾 美波 / 鈴木 琴音
コーチ:加藤 智

🥌名寄協会JC(名寄)
三浦 由唯菜 / 松永 愛唯 / 佐久間 優名 / 高橋 佑奈 / 高橋 希実
コーチ:松澤 大介

🥌常呂CC(北見)
白畑 桃希 / 石田 陽子 / 藤田 紗羅 / 澤向 舞佳 / 小原 萌楓
コーチ:白畑 誠

🥌常呂ジュニア(北見)
安原 由菜 / 土本 美空 / 近藤 風香 / 道谷 莉音 / 近藤 凛香
コーチ:小林 博文

🥌十勝JCC(帯広)
中村 碧音 / 佐藤 七希 / 市山 ひまり / 市山 ひおり
コーチ:川平 操子

🥌CP帯広Jr.(帯広)
吉野 光花里 / 中川 萌華 / 中村 華音 / 土谷 心雪
コーチ:仲川 翼

大会タイムテーブルと配信

◆大会タイムテーブル
※大会ホームページより

12月24日(土)
12月25日(日)
12月26日(月)
12月27日(火)
12月28日(水)

YouTube配信あり

大会は、北海道カーリング協会と妹背牛カーリング協会のYouTubeチャンネルで配信される。

24日は、12時30分から公式練習の模様が試験配信される予定。

大会の見どころ

男子は、昨年の第30回日本ジュニアカーリング選手権に開催地推薦で出場し、第4位に食い込んだ札幌ジュニア(Checkmate)が有力。メンバーに若干入れ替わりはあるが、9月の第4回札幌大通ライオンズクラブカップ全国ジュニアカーリング大会で全勝優勝するなど好調だ。コーチは小野丘氏が退任され、チームAOKIの青木美憲氏に代わっている。
大内選手と竹本選手が8月の第1回全農全日本中学生カーリング選手権に参加して第4位に健闘した札幌CAも、要注目のチーム。
北見工業大学は、全日本大学対抗カーリング選手権や、先の北海道カーリング選手権に出場したチームとは別のチーム。校内で切磋琢磨しており、チーム力は侮れない。
北見藤高校は、2019年に男女共学に変わり、北見藤女子高校から校名変更したミッション系の高校。男子のカーリングチームも結成され、徐々に力をつけている。
その他のチームも魅力十分で、熱い戦いが期待できそうだ。

女子は、まず注目は第30回日本ジュニアカーリング選手権で準優勝の名寄協会JC。三浦選手は、5月の世界ジュニアカーリング選手権にSC軽井沢クラブJr.のリザーブとして帯同し、11試合中7試合にサードとして出場して金メダル獲得に貢献したのは記憶に新しい。
札幌協会は、北海道銀行リラーズの田畑・仁平・中島選手がメンバーに入っている。リラーズは今月の北海道カーリング選手権で優勝したばかりで、勢いは一番。
十勝JCC(Jewelrylce)は、北海道カーリング選手権で第4位。予選ではLS北見(ロコ・ステラ)に勝つなど爆発力がある。
昨年の日本ジュニアカーリング選手権で第6位に終わった札幌ジュニアは、敦賀選手が「今年も全日本ジュニアに出場して去年のリベンジをしたいです」とTwitterに書いている。
ほかの4チームも、成長力に富んでおり、大会中にさらに力を伸ばしてくれそうだ。

来年3月に軽井沢アイスパークで開催される予定の第31回日本ジュニアカーリング選手権への北海道からの出場は3枠。YouTubeやSNSを通じて、熱い声援を。

第31回北海道ジュニアカーリング選手権大会 | 北海道カーリング協会【公式サイト】-CURLING HOKKAIDO-

北海道カーリング協会Twitter

北海道カーリング協会Facebook

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。