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日本時間3日より世界男子カーリング選手権大会が開幕!

2022年世界男子カーリング選手権大会が2日からアメリカネバダ州のラスベガスにあるオーリンズ・アリーナで始まる。現地との時差は−16時間だから、日本時間では3日からとなる。
今大会には日本の出場はなく(1月の世界最終予選で日本代表の常呂ジュニアが敗退)、国内のニュースなどでの扱いも小さいだろうが、カーリングファンには当然関心が高い大会。参加国などをわかる範囲で紹介したい。
大会日程は次の通り。(日本時間)

4月3-9日 ラウンドロビン(予選)
4月10日 06:00 Qualification
       11:00 Semi-final
4月11日 04:00 Bronze Medal Game
       09:00 Gold Medal Game

それでは、大会に出場する13ヵ国を紹介しよう。
国名の横の国別は、最新の国別ランキング、チーム別は同じく最新のチーム別ランキング。

大会には13ヵ国が出場

【開催国】

🥌アメリカ🇺🇸 (国別4位、チーム別44位)
4 : Korey DROPKIN (Skip)
3 : Joe POLO (Vice-Skip)
2 : Mark FENNER
1 : Tom HOWELL
R : Alex FENSON
スキップのドロップキン選手は26歳。2019年大会以来2度目の世界選手権出場。平昌五輪で金メダル、世界選手権に6度出場など経験豊富なポロ選手が2020-2021シーズンからサードに入り、このメンバーでは初の世界選手権出場となる。

【アメリカズチャレンジ2021 出場枠1】

🥌カナダ🇨🇦 (国別3位、チーム別1位)
4 : Brad GUSHUE (S)
3 : Mark NICHOLS (V)
2 : Brett GALLANT
1 : Geoff WALKER
R : EJ HARNDEN
スキップのグシュー選手は41歳のベテランで、2006年トリノ五輪で金メダル、2022年北京五輪では銅メダルを獲得。世界選手権では2017年に金メダル、ラスベガス開催だった2018年大会では銀メダル。約10年メンバーはほぼ不動。

【ヨーロッパ選手権2021 出場枠8】

🥌スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿 (国別5位、チーム別32位)
4 : Ross PATERSON (V)
3 : Kyle WADDELL (S)
2 : Duncan MENZIES
1 : Craig WADDELL
R : Euan KYLE
これまではパターソン選手がスキップだったが、今大会のスキップはサードのウォデル選手が務める。28歳のウォデル選手は平昌五輪に出場経験がある(イギリスとして5位)。パターソン選手は世界選手権は4度目の出場で2018年大会で金メダル。

🥌スウェーデン🇸🇪 (国別1位、チーム別4位)
4 : Niklas EDIN (S)
3 : Oskar ERIKSSON (V)
2 : Rasmus WRANAA
1 : Christoffer SUNDGREN
R : Daniel MAGNUSSON
スキップのエディン選手は36歳。五輪ではソチで銅、平昌で銀、そして北京で金と、3種類のメダル全てを獲得したカーリング史上初で現役唯一の選手。世界選手権は11度目の出場で、2018、2019、2021年大会に続く4連覇がかかる。

🥌イタリア🇮🇹 (国別8位、チーム別14位)
4 : Joel RETORNAZ (S)
3 : Amos MOSANER
2 : Sebastiano ARMAN
1 : Simone GONIN (V)
R : Mattia GIOVANELLA
スキップのレトルナス選手は38歳。世界選手権は8度目の出場となる。北京などオリンピックにも3度出場を果たしている。世界選手権では2019年と2021年での7位が最高順位。平昌五輪、北京五輪ではいずれも9位で終わっている。

🥌ノルウェー🇳🇴 (国別7位、チーム別34位)
4 : Magnus RAMSFJELL (S)
3 : Martin SESAKER
2 : Bendik RAMSFJELL
1 : Gaute NEPSTAD (V)
R : Mathias BRAENDEN
スキップを務めるラムズフィエル選手は24歳。2019年の冬季ユニバーシアードで金メダルを獲得した。その大会以降も同じメンバーでプレーを続けていて、世界選手権には同年以来2度目の出場。初出場の3年前は12位だった。

🥌スイス🇨🇭 (国別2位、チーム別15位)
4 : Yannick SCHWALLER (S)
3 : Michael BRUNNER (V)
2 : Romano MEIER
1 : Marcel KAEUFELER
R : Simon GLOOR
スキップのシュワラー選手は27歳。2014年の世界ジュニア選手権で金メダル、2015年の同大会で銀メダル。今シーズンはバーデンマスターズを勝っている。レギュラーメンバーの4人は、2018-2019シーズンからチームを組んでいる。

🥌デンマーク🇩🇰 (国別12位、チーム別ーー)
4 : Tobias THUNE JACOBSEN (S)
3 : Kasper WIKSTEN (V)
2 : Daniel POULSEN
1 : Oliver Rosenkrands SOEE
R : Mikkel KRAUSE
スキップのチューネ選手は27歳。世界選手権は昨年に続いての出場だが、前回大会ではフォースとして出ていて、スキップはセカンドの別の選手だった(その選手は昨シーズン後にチームから離脱)。なお、昨年の世界選手権は11位だった。

🥌チェコ🇨🇿 (国別16位、チーム別41位)
4 : Lukas KLIMA (S)
3 : Marek CERNOVSKY (V)
2 : Radek BOHAC
1 : Jiri CANDRA
R : Lukas KLIPA
スキップのクリーマ選手は31歳。世界選手権は2015年大会以来2度目の出場で、その時は9位に終わっている。スキップとしては初めての出場となる。2011年の冬季ユニバーシアードで銅メダルを獲得した実績がある。

🥌ドイツ🇩🇪 (国別11位、チーム別24位)
4 : Sixten TOTZEK (S)
3 : Marc MUSKATEWITZ (V)
2 : Joshua SUTOR
1 : Dominik GREINDL
R : Benjamin KAPP
スキップのトツェック選手は22歳で今大会のスキップでは最年少。昨シーズンからスキップを務めていて、10位だった昨年に続いて2度目の出場。ドイツとしては6年連続の参加だが、最近5年はいずれも8位以下と苦戦が続いている。

【パシフィックアジア選手権2021 出場枠1】

🥌韓国🇰🇷 (国別9位、チーム別40位)
4 : KIM Soo-Hyuk (S)
3 : KIM Chang-Min (V)
2 : SEONG Se Hyeon
1 : KIM Hak Kyun
R : JEON Jae Ik
スキップのキム・スヒョク選手は36歳で、5度目の世界選手権。2019年の世界選手権には別のチームからスキップとして出場した。サードのキム・チャンミン選手はセカンドのソン・セヒョン選手とともに2018年の世界選手権に出場して4位だった。

【世界最終予選2022 出場枠2】

🥌オランダ🇳🇱 (国別13位、チームVAN DORPとして38位)
4 : Wouter GOESGENS (S)
3 : Jaap VAN DORP (V)
2 : Laurens HOEKMAN
1 : Carlo GLASBERGEN
R : Tobias VAN DEN HURK
スキップのゴシュヘンズ選手は23歳。世界選手権は5大会連続の出場となる。これまでの最高順位は2018年と2019年の10位。サードのヴァン・ドルプ選手とは2013年からチームメイトで、今大会前まではヴァン・ドルプ選手がサードスキップだった。

🥌フィンランド🇫🇮 (国別24位、チーム別79位)
4 : Kalle KIISKINEN (S)
3 : Teemu SALO (V)
2 : Leo OUNI
1 : Paavo KUOSMANEN
R : Jermu POLLANEN
世界最終予選はロシアカーリング連盟が1位だったが、ウクライナ侵攻を契機に大会から除外となり、3位のフィンランドが繰り上がった。スキップのキイスキナン選手は46歳。2006年トリノ五輪で銀メダル。2016年世界選手権は8位だった。

インターネット配信について

LGT World Men's Curling Championship 2022 Broadcast Schedule - World Curling Federation

イベントのライブストリーミングは、Recastとの提携によりThe Curling Channelで独占的に行われる。

ラウンドロビンの試合はカナダが全12試合、地元のアメリカは7試合、4連覇がかかるスウェーデンも6試合の中継が予定されている。

大会の見どころ

世界男子カーリング選手権がアメリカで開催されるのはこれで9度目。過去には1970年、1976年、1984年、1989年、2002年、2006年、2008年、2018年に開催されていて、いずれもミルウォーキーやグランドフォークスなど西海岸で開催されてきた。
2018年大会以来となる会場のオーリンズ・アリーナは8千人収容が可能。世界選手権のチケットとオーリンズホテル&カジノの宿泊のパッケージが、昨年9月上旬から発売されているという。
やはりスウェーデンが優勝候補筆頭だが、ヨーロッパ選手権2021ではスウェーデンを抑えて優勝したスコットランド、さらに強豪国カナダ、地元の大声援を受けそうなアメリカが上位を争いそうだ。
世界選手権は、前回大会で最下位となった国の属する地域の出場枠が1つ減らされる決まりで、最近の2大会は連続してパシフィックアジア枠で出場した韓国が最下位だったため、パシフィックアジア枠は1つになっていた。来年以降は新設のパンコンチネンタル選手権(出場枠5)が世界選手権の出場権を争う大会となるため、今大会は韓国が最下位になっても問題はないが、アジアの実力を示すためにも、今年こそは最下位を脱出してほしい。
そして、この大会のキモは女子世界選手権に次いでのノーティックルールの採用。3月25日のカーリング沼配信で吉田夕梨花選手が「男子がやる時にどう動いてくるかに興味がある」と話していたが、このルールをうまく使えるチームが出てくるかどうか。

女子の世界選手権は、日本とスコットランドに新型コロナ陽性の選手やスタッフが出たため途中棄権となった。男子の大会は何事もなく最終日まで戦ってほしいものだ。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。