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初のパンコンチネンタルカーリング選手権! 日本からは‪SC軽井沢クラブとロコ・ソラーレが出場!

2022年10月31日から11月6日まで(日本時間11月1日から同7日まで)、パンコンチネンタルカーリング選手権(PCCC)2022が、カナダ・アルバータ州カルガリーのカナダオリンピックパークにあるマーキン・マクフェイル・センターで開催される。
この新しいイベントは、ヨーロッパ諸国を除くすべての国・地域の世界選手権予選ルートとなる。
PCCCは、これまでの「パシフィックアジアカーリングチャンピオンシップ」と「アメリカズチャレンジ」に代わるものである。
ヨーロッパ諸国は、11月にスウェーデンのエステルスンドで開催されるヨーロッパ選手権を通じて世界選手権への出場権を獲得する。
PCCCには、女子13チームが出場し、Aディビジョン9チームとBディビジョン4チームに分けられ、男子16チームはAディビジョン8チームとBディビジョン8チームに分けられる。
この大会のAディビジョン1位~5位の国または地域は、カナダのオタワで開催される2023年世界男子カーリング選手権、スウェーデンのサンドビケンで開催される2023年世界女子カーリング選手権に出場する権利を得る。
男子は、カナダが開催国としてすでに出場権を得ているため、カナダを除いた上位4ヵ国に入らなければならない。

新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大の影響により、Aディビジョンに属する中国チームがPCCC出場を辞退した。このため、男子はオーストラリア、女子はニュージーランドがAディビジョンに追加された。
また、オーストラリアはパンデミックにより2021年パシフィックアジア選手権に出場できなかったため、今回はAディビジョンに追加されている。このため今大会にかぎり、女子は9チームとなっている。

Aディビジョンの最下位の男子チームは、来シーズンのBディビジョンに降格し、今シーズンのBディビジョンの勝者が入れ替わって昇格する。
前記の通り、女子は9チームによるAディビジョンのトーナメントが実施される。したがって、女子Aディビジョン下位2チームは、来シーズンはBディビジョンへ降格、またBディビジョンの優勝チームはAディビジョンへ昇格となり、これで次回大会は本来のAディビジョン規定数である8チームへと戻される。

【今大会の男子】
Aディビジョン:オーストラリア、ブラジル、カナダ、台湾、日本、韓国、ニュージーランド、米国
Bディビジョン:ガイアナ、香港、インド、カザフスタン、ケニア、ナイジェリア、カタール、サウジアラビア

【今大会の女子】
Aディビジョン:オーストラリア、ブラジル、カナダ、香港、日本、カザフスタン、韓国、ニュージーランド、米国
Bディビジョン:台湾、ケニア、メキシコ、ナイジェリア

これらのチームの中から、日本が所属するAディビジョンのチームについて紹介する。紹介順は日本の対戦順。国名の横は国別ランキングの順位。選手名は、テレビ局が伝えるものと読み方が一致しない場合もある。

男子は8チームが参加

☆日本(‪SC軽井沢クラブ)🇯🇵 【10位】
4:栁澤 李空 (Skip)
3:山口 剛史 (Vice-Skip)
2:山本 遵
1:小泉 聡
R:谷田 康真

チームの世界ランキング34位。KiT CCとの日本勢同士の決勝となった10月初めのPrestige Hotels & Resorts Curling Classicを優勝。その他2大会で準優勝するなど好調キープ。今大会は元コンサドーレの谷田選手が助っ人。

☆韓国🇰🇷 【9位】
4:チョン・ビョンジン (Skip)
3:イ・ジョンジェ (Vice-Skip)
2:キム・ミヌ
1:キム・テファン

チームの世界ランキング58位。今年の韓国カーリング選手権優勝。どうぎんカーリングクラシックでも優勝している。昨シーズンまではイ・ジョンジェ選手がフォースだったが、今季はサードだったチョン・ビョンジン選手と入れ替わった。

☆オーストラリア🇦🇺 【32位】
4:ディーン・ヒューイット (Vice-Skip)
3:ジェイ・マーチャント (Skip)
2:タナー・デイヴィス
1:ジャスティン・グランディ
R:イアン・グランディ

チームの世界ランキング301位。スキップのマーチャント選手はパシフィックアジアカーリング選手権には過去6回出場で4位が最高。ミックスダブルスでも世界選手権を経験。マーチャント選手は40歳、フォースのヒューイット選手は27歳。

☆カナダ🇨🇦 【2位】
4:ブラッド・グシュー (Skip)
3:マーク・ニコルス (Vice-Skip)
2:エリック・ハーンデン
1:ジェフ・ウォーカー
R:ネイサン・ヤング

チームの世界ランキング1位。今季はBoost National優勝。グシュー選手は、トリノ五輪金メダル、北京五輪銅メダル。世界選手権は優勝1回、準優勝2回。グランドスラムは過去14回優勝。世界ジュニア選手権でも2回優勝している。

☆アメリカ🇺🇸 【4位】
4:コリー・ドロップキン (Skip)
3:アンドリュー・ストーペラ (Vice-Skip)
2:マーク・フェナー
1:トム・ハウエル
R:リッチ・ルオホーネン

チームの世界ランキング11位。今季はHearing Life Tour Challenge Tier 2で優勝。今年の世界選手権で4位の後、サードが交代してストーペラ選手が加入した。スキップのドロップキン選手は2019年の世界選手権にも出場している。

☆ブラジル🇧🇷 【30位】
4:マルセロ・カブラル・デ・メロ (Skip)
3:リカルド・ロッソ (Vice-Skip)
2:セルジオ・ミツオ・ヴィレラ
1:フィリペ・ヌーネス
R:マルシオ・ロドリゲス

チームの世界ランキング277位。スキップのマルセロ・カブラル・デ・メロ選手は、世界ミックスカーリング選手権には過去2回出場している。世界ミックスダブルスカーリング選手権には3回出場した経験がある。

☆台湾 (チャイニーズタイペイ) 【22位】
4:沈 仁荻 (Skip)
3:徐 偉明 (Vice-Skip)
2:徐 培耕
1:程 学亨
R:YIN LIU Luis

世界ランキングには台湾からは2チームが入っているが、このチームは入っておらず、未知のチームだ。台湾のカーリングチームは、「台杉冰壼隊」と呼ばれているようだ。男子では、林 挺立選手が代表的なスキップとして知られる。

☆ニュージーランド🇳🇿 【26位】
4:アントン・フード (Skip)
3:ベン・スミス
2:ブレット・サルゴン (Vice-Skip)
1:ハンター・ウォーカー
R:ペーター・デ・ボーア

チームの世界ランキング192位。Curling Stadium Alberta Curling Seriesでは、コンサドーレと対戦して7-6で勝っている。スキップのフード選手は、世界ミックスカーリング選手権や世界ジュニアカーリング選手権にも出場。

女子は9チームが参加

★日本 (ロコ・ソラーレ) 🇯🇵 【5位】
4:藤澤 五月 (Skip)
3:吉田 知那美 (Vice-Skip)
2:鈴木 夕湖
1:吉田 夕梨花
R:石崎 琴美

チームの世界ランキング6位。平昌五輪銅メダル、北京五輪で銀メダル。今季は地元開催のアドヴィックスカップで優勝し、弾みをつけた。アルゴグラフィックスカップでは3位。グランドスラム大会のBoost Nationalでも3位。

★アメリカ🇺🇸 【7位】
4:タビタ・ピーターソン (Skip)
3:コリー・クリステンセン (Vice-Skip)
2:レベッカ・ハミルトン
1:タラ・ピーターソン
R:ヴィクトリア・パーシンガー

チームの世界ランキング15位。スキップのピーターソン選手は世界選手権には5回出場。2021年には銅メダル。世界ミックスダブルスカーリング選手権でも銅メダルを獲得。グランドスラム大会には2012年から出場し続けている。

★香港🇭🇰 【18位】
4:リンユエ・ハン (Skip)
3:エイダ・シャン (Vice-Skip)
2:ユエンティン・ウォン
1:ピェンピェン・フウ

世界ランキングに記載無し。スキップのハン選手は57歳のベテラン。パシフィックアジアカーリング選手権には過去4回出場している。世界ミックスカーリング選手権には3回、世界ミックスダブルスカーリング選手権にも2回出場経験がある。

★ニュージーランド🇳🇿 【31位】
4:ジェシカ・スミス (Skip)
3:ホリー・トンプソン (Vice-Skip)
2:ナタリエ・サロー
1:ブリジット・ベッカー
R:ルビー・キニー

世界ランキング記載無し。ニュージーランド選手権では、5連覇中。今年の大会では、1試合を除いて3人でプレーしていたという。セカンドのサロー選手は、パシフィックアジアカーリング選手権に過去12回出場と経験豊富だ。

★韓国🇰🇷 【3位】
4:ハ・スンユン (Skip)
3:キム・ヘリン (Vice-Skip)
2:ヤン・テイ
1:キム・スジン

チームの世界ランキング36位。スキップのハ選手は、昨シーズンまではキム・ミンジ選手のチームでセカンドを務めていた。今季はさっそく韓国選手権で優勝したほか、アメリカの大会でも優勝するなど成果を上げている。

★ブラジル🇧🇷 【28位】
4:アイシス・オリヴェイラ (Skip)
3:ルシアナ・バーレッラ (Vice-Skip)
2:マルセリア・メロ
1:サラー・リッピー
R:ジュリア・ロドリゲス

世界ランキング記載無し。スキップのオリヴェイラ選手はInstagramで「(カナダは)とても寒い!」と。サードのバーレッラ選手は、普段はバンクーバーのチームに所属している。世界ミックスカーリング選手権に4回出場したことがある。

★オーストラリア🇦🇺 【29位】
4:ジェニファー・ウエストハーゲン (Skip)
3:サラ・ウエストマン (Vice-Skip)
2:クリステン・トーレンス
1:カーリー・ミリキン
R:ニコル・ヒューエット

チームの世界ランキング150位。ウエストハーゲン選手は2016年大会以来2回目のオーストラリア選手権優勝。2017、2018年準優勝、2019年第3位とあと一歩届かなかったタイトルを6年ぶりに手にして今大会に出場となった。

★カザフスタン🇰🇿 【23位】
4:アンジェリーナ・エバウア (Skip)
3:エカテリーナ・コリハロヴァ (Vice-Skip)
2:ティシマイ・アリヤロヴァ
1:レジーナ・エバウア
R:メレ・テイストミル

世界ランキング記載無し。昨年のパシフィックアジアカーリング選手権で銅メダルを獲得した時からサードが代わっている。エバウア選手はパシフィックアジアカーリング選手権には3回、世界ミックスカーリング選手権にも3回の出場経験。

★カナダ🇨🇦 【4位】
4:ケリー・エイナーソン (Skip)
3:ヴァル・スウィーティング (Vice-Skip)
2:シャノン・バーチャード
1:ブリアン・ハリス
R:レイチェル・ブラウン

チームの世界ランキング1位。ここ5シーズン同じメンバーで戦っている。今年の世界選手権では銅メダル。エイナーソン選手はグランドスラムの優勝4回。今年はScotties Tournament of Heartsで優勝、Boost Nationalで準優勝など。

日本代表の試合スケジュール

※時間は日本時間。G+:CS日テレジータス、N24:CS日テレ NEWS24、BS:BS日テレ

☆男子(‪SC軽井沢クラブ)

11/1 05:00〜 vs韓国
11/2 05:00〜 vsオーストラリア
11/2 23:00〜 vsカナダ  G+/Hulu
11/3 07:00〜 vsアメリカ G+/Hulu
11/4 00:00〜 vsブラジル
11/4 10:00〜 vs台湾
11/5 05:00〜 vsニュージーランド
11/6 00:00〜 準決勝   N24/Hulu
11/6 09:00〜 3位決定戦  G+/Hulu
11/7 01:00〜 決勝    G+/Hulu

★女子(ロコ・ソラーレ)

11/1 00:00〜 vsアメリカ G+/Hulu
11/1 10:00〜 vs香港
11/2 00:00〜 vsニュージーランド
11/2 10:00〜 vs韓国   N24/Hulu 
(11/2 19:00〜 BS録画放送)
11/3 03:00〜 vsブラジル
11/3 11:00〜 vsオーストラリア  N24/Hulu
(11/3 19:00〜 BS録画放送)
11/4 05:00〜 vsカザフスタン
11/5 00:00〜 vsカナダ    G+/Hulu
(11/5 19:00〜 BS録画放送)
11/6 04:00〜 準決勝   G+/Hulu
11/7 05:00〜 3位決定戦  G+ /Hulu
11/7 10:00〜 決勝    N24/Hulu
(11/8 19:00〜 BS録画放送)

テレビ中継がないカードは、Recastで視聴可能なようだ。視聴方法は下記のリンクを参照。

やはり男女ともチームの世界ランキング1位のカナダ勢が中心となるだろう。日本は男子の‪SC軽井沢クラブが世界ランキングの比較で3番目、女子のロコ・ソラーレも2番目で出場国中では力上位。カナダを脅かすような活躍を期待したい。
なんといっても第1回大会。初代王者を狙うべく、各国代表のモチベーションはかなり高いようである。
世界選手権出場を賭けた熱い戦いに、テレビやSNSなどを通じて日本から声援を送ろう。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。