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ひらめき☆マンガ教室 第5期 課題6 感想 ①

課題6  演出
「動物(や生物)がかわいく、愛おしく思える漫画」

感想メモ①  19名中8名分


今回もまた、ひらめき☆マンガ教室第5期の方々の漫画を読ませていただき、勝手に感想を書きました。
個人的な感想です。



nonaka
犬ばなし


あまり仲良くない友人と学校の帰り道で殴り合いのケンカになりかけたところ犬に止められた話。



意見が合わないことを言葉で伝えず、暴力でぶつかり合ったのを寸止めで犬に止められた。その瞬間、お互い笑い合ったのも束の間、すぐさま交通事故(?)に遭ってしまった…と読みました。

このオチはどういうことなのか悩みました…

動物は話せないけど、人間は話すことができる。いろんな考えがあって、それでいい。それを話し合うことができるのが人間である。人と人とが多様性を認めあえる世界こそが素晴らしいということで、、クライマックスのオチは交通事故=価値観のぶち壊し、勘違いの否定、対話せよということなのでしょうか。私は思わず奥深い…と唸りました。が…そりゃちょっとムリがある読み方でしょ、と指摘を受けました。電波きちゃってるそうです。

とにかく犬が可愛いです。犬を見ると柔らかい気持ちになります。ほっこりというのでしょうか。1Pの歩いている犬も、2Pの噂してたら犬が振り向いてくれるのも悶絶級の可愛さです!登場するすべての犬が可愛い。犬のもふもふの可愛さと、また言葉を話さずとも人の気持ちに寄り添おうとしてくれるように見えるところ、まさに愛すべき存在です。

この犬の可愛さを踏まえて、オチの爆破シーンとなるわけですが、どうにもインパクトが強くて犬の可愛さをもろとも消し去ります、、涙。頭の中では爆破がテーマになってしまいました。とんでもないものを見たよう気がします。



aoki
デブネコ


飼い猫が外を散歩する話。


飼い猫はいいですね。よゆうがあります。うらやましい。猫と暮らしたことがないので猫のことはよくわかりませんが。飼い猫の暮らしぶりというか、1日のルーティンを目撃したというかんじでした。世界ネコ歩き みたいなかんじで楽しみました。背景が一緒に楽しめるとより一層雰囲気も気分も上がりそうだなと思いました。



あさかたこれ太郎
ねこのカタチをしたナニカ


おじさんの家のメイドロボが新参者のネコに振りまわされる話。



1Pめ、少しの会話とモノローグと仕草、表情でおじさん、メイドロボ、ネコ(のカタチをしたナニカ)の3者の関係性がスッと読み手にインストールされます。メイドロボの疑心とネコとのすれ違いがテンポよく読めてしまうううう。おもしろいよー涙。

コマわり、情報の入れ方もすてきです。ネコのデザイン、おどろきました。行動はすべてネコからはみ出しているはずなのに、ネコとして記号的に読めてしまうのがおもしろかったです。ネコにおしゃぶり、ミルクはすごいですね。考えもしなかった。G処理というもの笑えました。これはネコあるあるでしょうか?ネコの口の中、サメの歯のようになっていて奥の部分で粉砕するのかな。あと、メイドロボのガトリングガンかっこいいです。大股開きは今までのあさかたさんの作品からお決まりのやつですね。おじさん「ネコでも吸うかな…ん…?」ネコを吸うってなんですか?よくわからないことがいろいろ詰まってるのに本当すらすら読めてしまいます。

あさかたワールド、今回も楽しみました。とても軽い読み口で、もう少し読みたいなと感じさせてくれます。そして、もう少し詳しく知りたいと思わせてくれます。あさかたさんのアピール文にある、動物の可愛さ=何かしらのエラー、というのを面白おかしく魅せていただきました。



大久保どんぶり
猫とくらすには


猫と暮らすために地球で暮らしている宇宙人が偶然、地球外生物を拾って一緒に暮らしはじめる話。



3P飼い猫を失ったおじさんの抱える喪失感と飼い主に捨てられた地球外生物の悲壮感とが交差するこのシーンは感情の場面です。予告編を作るならここは外せないはず…なのに、引っかかりが薄い。わりとサラッと読み飛ばしてしまいました。

お話はわかりやすいのに、なんとなくテンポよく読めませんでした。モノローグなのか会話なのかよくわからない部分もあって、そのあたりの情報が整理されると見せたいものがわかりやすくなるのかなと思いました。

とても素敵なお話だと思います。てか、もう地球に住まなくてもいいじゃんってなところがおもしろかったです。


降原
ナマケミオ


女子大生が母親から派遣されて家事手伝いにきたナマケモノと半日過ごす話。


昼寝して目覚めたら台所で誰かが夕飯作ってくれてるなんて最高ですね。こんなこと一年に一回あるかないかぐらいのレアイベントなのに、ましてや相手はナマケモノ!!スペシャル感半端ないです!一体どこから持ってきたんだって感じのポールに、登った状態で包丁トントンって…ちょっと切りにくそうな角度で切ってるところがまたいいですね。

母とのメールのやりとりと1人ツッコミの演習、上手だなと。強烈な設定が母親の勢いと強引さで説得力を持つのはおもしろいです。お母さん、こうゆうことやるよね感がありました。

全体的にとても読みやすいです。生態はよくわからないけど「ナマケモノ」という言葉が常に引っかかって、働き者であるというギャップが脳内でよく生かされて笑いに変換されました。

11Pいいお顔ですね。心が動かされました。しかしモノローグにある「愛おしく思った」はちょっと感情が急接近すぎだろと思ったのですが、12Pのカックーン、カックーーーンしてるケミオくんを目の前にしたら確実に愛おしいと感じました。本当可愛い!オチも本当よかったです。歩美ちゃんがしっかりやる気になってるところも微笑ましかったです。



はねむら
夢子ちゃんはかわいい猫がいい


猫動画に夢中な女子小学生のお家に本物の猫がやってきた話。


猫がとても強烈です!女の子は少女マンガっぽくて可愛いです。ギャグに癒されながら、すらすら読めてしまいます。鎧着て寝るんかーい、てか鎧を持ってるんかーいと思わずツッコミたくなるオチでした。ギャグ漫画ならではの驚きのアイテム登場でした。

笑ったあとに、ふと…可愛いものがすきなひとは可愛くないものに手厳しいのだという現実が突き刺さり、なんとも言えない気持ちになりました。が、めげずにがんばろうと思います。


葉野 赤
日向の思い出


中学生の時、猫の鳴き声の騒音トラブルで近所のおじいさんの家に文句を言いに行ったら、いい感じに昼寝してて、結局言いそびれて帰った話。



まず、近所のおじいさんは性格悪そう・直接注意しても効果がないらしい・近所でも嫌われ者だった…というのは、あくまでも自分の家族と共有しているうわさ話だ、というところが気になりました。挨拶しても毎回無視されるとか当人同士のちょこっとエピソードがあるとおじいさんの印象について実感として話せるかなと思いました。

うわさ話を鵜呑みにする形で話がすすむので、主人公とおじいさんとどちらに正義があるのかわからず、どう読んでいいか迷いました。じつは主人公の家族がクレーマーなのかもとも思えたからです。自分の楽しみが邪魔された→だから相手が悪い・怒鳴る・文句を言いに行く…一方的で、ちょっとこわいなと思いました。

読後感はなんか変な感じです。おじいさんと猫の昼寝の様子になにか共感したのだとおもうのですが、それがどういうことなのか、伝えたいことがよくわかりませんでした。


かわじろう
正三と九太郎


定年退職した独り身の父親が娘から頼まれ、セキセイインコの世話をするうちにすっかり情が移ってしまう話。


小鳥のキュートなところが散りばめられていてとても楽しみました。豆苗が大好きだなんて、知りませんでした!私もわりと長いあいだ小鳥と暮らしていたのに、今ごろ知っても…見てみたかったな、豆苗ダイブ!とてつもなく可愛いだろうと想像がつきます。小鳥の臆病なところや愛くるしいところ、人間とも関わりを持とうとしてくれるところが読んでいてよく伝わりました。

ただそれに対して全体的にお父さんの表情やリアクションに感情が分かりづらいところが残念でした。それゆえかお父さんが何物にも動じないアッパーな印象と映りました。

台詞から読み取れる感情、たとえば仏壇の前で亡き妻に一方的に語りかける寂しさとか、動物が苦手なお父さんだから小鳥の一挙一動に驚きとか怖くてビビるとか、こうしたネガティブな感情が表情と連動して見えるとお父さんのキャラクターに奥行きが広がるように感じます。

九太郎とお父さんが初めて見つめ合ったとき、表情がやわらかくなると同時に、お父さんが感じていた孤独という緊張感が少しほころんだのかと思うとなんだかハッピーな気持ちになりました。




おつかれさまです。

すでに息切れしていますが、引き続きがんばろうとおもいます。

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