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【小説】42歳、主婦。ホームレス。

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15年の専業主婦生活を経て仕事に復帰した。そこに至るまでの人間関係の葛藤、大人の恋愛の話。
まだまだ日本という国は女性が生きづらい。たくさんの登場人物の中に、あなたがいるかも。男性は女性の生…
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#好きなことを仕事にする

15、女が働くという事。

2日後の朝、もうこれ以上社長を待たせられないと思い夫に先日の話をした。 彼は寝ぼけたまま朝のテレビを眺めていた。 彼の頭が朝は働かないことはよく知っている。15年一緒にいるのだから。あとで「聞いていないよ。」と言われる可能性もあると思っていた。 でも彼は、とても喜んでくれた。 「そっか、良かったじゃん。頑張って!」 思いの外あっさりと承諾してくれた上に、心から喜んでくれているようで安心した。まずは家族は大丈夫だ。社長に報告できる! 数日間の胸のつかえが取れてその日の午前

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6、父と息子

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5、女は、いくつになっても嫉妬する。

2017年2月27日19時00分 父の葬儀は実家の近くの葬儀場にお願いした。母は終始不機嫌だった。彼女は人前に立つのが苦手で、全てを私に押し付けたし、大事な決め事の時は決まって姿を消していた。 それなのに彼女抜きで決めた事には「私は聞いていない!」と必ず文句を言った。 弟はこういう時には本当に役に立たないという事がわかった。大企業で揉まれて少しは大人になったと思っていたが、私の前では結局弟なのだ。 私がそういう関係を40年近くかけて作ってきたのだろうか。 この母は、実は私

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4、他人の不倫は厄介だ。でも羨ましい。

今日梨花に呼び出された理由を、私は知っていた。 GW、お盆、お正月。その期間の梨花はおかしくなる。 理由は彼氏が奥さんの実家に行くからだ。 『奥さんに愛情はないと言っているくせに、奥さんの実家に行く』という行為が梨花には理解できない。自分だって旦那の実家に行くくせに。 私は梨花の思考回路が理解できないけど。 今日も梨花の言い分は身勝手で社会常識を欠いた、とうてい理解できる内容ではなかった。 「奥さんを助手席に乗せて3時間も一緒にいるなんて。」(そこは私の席なのに) 「奥

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3、他人の不倫。

2011年5月10日12時00分 GWが終わってひと段落ついたその日、私たちは二子玉川の髙島屋で待ち合わせた。 大学時代の友人、梨花は唯一同じ時期にママになったママ友で子供同士も同じ年頃のため、小学校に入るまえはお互いの家も行き来していた。 別々の小学校のため、今は家族ぐるみというよりこうして子供がいない時間にランチで会うことが多くなった。 昨年から梨花に会うと聞かされるのは、彼氏との話だ。 そう、梨花はもっか不倫中だ。 私たちの子連れデビューは玉川髙島屋だった。駅で

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2、専業主婦という生き物

2010年5月23日11時30分 青山の結婚式場に私たち家族は揃っていた。弟の結婚式だ。 公立高校を卒業して、早稲田に入った弟は合コンで出会った瞳さんと長いお付き合い期間を経て、今日結婚式を挙げる。 ふたりが選んだこの式場はどの結婚雑誌でもランキング上位に入る、人気の式場だ。早稲田から、営業職とはいえ一流企業に勤める弟と、慶応を出て誰もが知っているIT企業に勤める彼女。その企業の中でも新規事業の銀行部門の企画・営業なので花形部署だ。 弟の見た目も悪い方ではないが、大げさに言

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1、終わりの始まり

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