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ハトヨガ的読むヨガ 連載45  表裏一体

季節は秋モード前回。朝晩は、涼しいどころか、徐々に寒くなってきましたね。我が家のベランダからは、冠雪している富士山がよく見える日が増えました。乾燥ぎみの空気は、お肌の大敵ですが、空はすっきり澄んでいて、月も綺麗に見えます。

寒くなるにつれ「猫はこたつで丸くなる」ように、背中が丸まって、肩首も縮まり、巻き肩姿勢になりがちです。そんな時、背中の筋肉を緩める意識で、ウルドバハスタアーサナ(万歳)、キャットアンドカウ、ブージャンガアーサナ(コブラ)などを、生活の中に取り入れてみてくださいね。

「猫背だよ!それが何か?」
体の前側を伸ばすと
背中側が緩むよ!

最近参加した、解剖学に基づいた脚とコアに特化したワークショップでは、筋肉の特性の「収縮」と「弛緩」のバランスの重要性を復習してきました。

収縮すると筋肉は硬くなり、弛緩すると柔らかくなる筋肉たちの働きはとても重要です。筋トレやストレッチが大流行ですが、筋肉の特性を意識しておかなくては、弊害がでてきます。

ストレッチは、とても気持ちいいものですね。しかし、猫背の背中の筋肉は、伸びた状態がずっと続くと、阻欠になりかえって萎縮してしまいます。お疲れの背中・・・。筋肉は、伸びきったままでなく、縮んでなんぼ!「伸び縮み」が繰り返されることで、血流がアップするのです。

恐ろしいことに、まったく収縮しないと、1日で3%の筋肉低下を引き起こします。一方で、筋トレで筋肉に力をいれ収縮状態をずっと継続すると、筋肉は縮もうと反応してしまい、それがいきすぎると関節が拘縮という反応を引き起こしてしまいます。

背中の筋肉はとても複雑!ここでさくっとわかりやすい動画を紹介しておきますので、お暇なときにご覧ください。この筋肉ちゃんたちが、伸び切ったままにしておかず、固まらないように、緩めてあげてくださいね。

体の全体を考えてみると、タイトルにあるように表裏一体だなと感じます。体の前面を伸ばしてあげると、背面や脚の裏側は、緩みます。これは、解剖学的な言葉でいうと、「相反抑制」といって、あっちが伸びれば、こっちは縮むという、拮抗作用のことです。

わかりやすい例として、腕で力こぶを作ってみましょう。むきっと膨らむ筋肉ができたとき、二の腕を触ってみてください。タプタプに緩んでいるはずです。逆に、腕を伸ばして、二の腕に力を入れてみると、さっきタプタプだった二の腕が引き締まってきます。

筋肉のつながりや仕組みを思いながら、アーサナを取ることで、「血流アップ」して寒さに負けないように過ごしたいですね。

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