涙の味は

【CoClog】涙の味は


PC:メアリィ(25歳・シスター) PL:ハト
KP:ありんこ

―――――涙の味は―――――

KP:あなたは真っ白な部屋で椅子に座って項垂れている。
KP:記憶がぼやけており、昔のことも、自分が何者なのかも思い出せない
KP:目の前には白いテーブル。
KP:顔を上げると、対面するように誰かが座っている。

メアリィ:「?」首をかしげて辺りを見回す

KP:部屋は一面、白い壁に囲まれており窓も扉も無い。白いキッチン、そして同じく白いイスとテーブルがあるだけ。

メアリィ:「すみません、ここは、どこでしょうか…」目の前の人に話しかける
???:「まあ、ここがどこかというのは些細な問題だよ」
メアリィ:「あなたは誰ですか…?」
???:「それはそんなに重要な話じゃないでしよ」
メアリィ:「……すみません、私、どうしてここにいるのか、自分が、誰なのかもわからなくて……」
メアリィ:「なにかご存知でないでしょうか…」
???:「君が自分の事を覚えていなくても、それは何の問題じゃない。」
メアリィ:「……どうしてですか?」
メアリィ:「私は、困ります…」
???:「これから君の願いをかなえてあげるよ。そうすれば君の思い通りになる。」
???:「少しは安心しましたか?」
メアリィ:「……願い?」
???:「これからいくつか質問をします。君の望みを素直に言えば、きっと君の思い通りになります」
メアリィ:「…はい。答えられるものであれば…」
???:「簡単な質問だから、落ち着いてゆっくり答えてくれれば大丈夫ですよ。」
メアリィ:「……」頷く
???:「それでは、聞きますね」
???:「これまでの過去、これからの未来。どちらか片方を見えるようにすることができます。貴方はどちらが見たいですか?」
メアリィ:「…私は、自分のことが知りたいです。私が誰で、どういう存在だったのか。…なので、過去を見たいです…」
???:「そうですか。わかりました。」
???:「それでは、次の質問です」
メアリィ:「…はい」
???:「二度と怖いものも悲しいものを見なくていいようになりたいですか。」
メアリィ:「……」
メアリィ:「怖いものも悲しいものも見たくはありません…。でも、それが見えないと、悲しい思いをしている人たちを救うこともできないから…私はそういうこともしっかりと見て、受け止めたいです」
???:「わかりました。」
???:「では、聞きたくない言葉や恐ろしい声を聞かなくてもよいなら、そうなりたいと思いますか。」
メアリィ:首を横に振る
???:「…そうですか。わかりました。」
メアリィ:「先ほどから、どういった趣旨の質問なのでしょうか…」
???:「あなたのことを聞いているだけですよ。私はその願いをかなえてあげようと思っていますので」
メアリィ:「…自分が誰かもわからないのにですか…?」
???:「いえ、貴方は自分の事を話せている。それは自分である証明ではないですか?」
メアリィ:「……そう、なのでしょうか…」
メアリィ:俯く
???:「聞きたいことがないのでしたら、質問を続けますが」
メアリィ:「…貴方は、本当に私のことをしらないのですか?」
???:「なぜ、知っていると思うのですか?」
メアリィ:「…親切に話してくださるので…」
???:「そうですか。貴方がそう思うならそうなのでしょう」
メアリィ:「……」んん
KP:目の前の人物に対して目星をしてもいいですよ
メアリィ:目星します
メアリィ:CCB<=45 目星
Cthulhu : (1D100<=45) → 75 → 失敗
メアリィ:ううう
KP:貴方は、改めて目の前の人物をじっくりと見ます
KP:特徴的な分厚いメガネと黒い服、おおざっぱに結ばれた長髪はどことなく貴方の胸をざわつかせます。
KP:アイデアが振れます
メアリィ:CCB<=75 アイデア
Cthulhu : (1D100<=75) → 2 → 決定的成功/スペシャル

KP:貴方は目の前の人物をよく知っていると感じます。なぜか懐かしさもあります。しかし、記憶は相変わらずあいまいで誰かは思い出せません。

メアリィ:「…あ」
メアリィ:「私…貴方のこと、知っています」
???:「そうですか。」
メアリィ:「知っているのに……」
メアリィ:額を押さえる
???:「知りたいですか」
メアリィ:「…はい」
メアリィ:「教えてください」
???:「では、質問を続けましょう。望めば思い出すこともあるかもしれません」
メアリィ:「……」手前の人の顔をじっと見て頷く
???:「貴方は怖いもの、哀しいことにも向き合っていく、そういいました。ならば何があっても悲しいって思わないよう、怒らない様になりたいですか?」
メアリィ:「自分自身が悲しい気持ちがわからなければ、他人の悲しみもわからなくなってしまいます。怒りも、きっとそう…だと思います」
???:「…そうですか。ああ、わかりました。」
???:「では、次です。貴方は心臓がなくても生きていられるようになりたいと思いますか?」
メアリィ:「えっ???」
???:「わかりますか?心臓」
メアリィ:「…心臓がなくては、生きていけませんよね…?」
???:「心臓がなくても生きられるようになりたいか、ということです。」
メアリィ:「生き物には皆、心臓があるのですよ?」
メアリィ:「心臓は、必要なものです」
???:「では、心臓は必要であるということでいいですね。わかりました。」
???:「では、生き物である以上、死は免れません。あなたは永遠の命と、終りのある命どちらを望みますか」
メアリィ:「それは……、私は終わりある命を望みます」
???:「それはなぜですか?」
メアリィ:「永遠の命を持つことは、人の営みからは外れてしまいます。それはもう、神であるのではないですか?…終わりがあるから、始まりがあります。人が生きて、死ぬ前にまた次の命へと灯火を渡して、そうやって命を繋げていくことが、歴史となって、より深い知識や人々の想いを繋げていくのだと思います。その命の環の中に、私は在りたい。」
???:「そうですか…わかりました………貴方はあくまで人間なのですね…」

KP:そういって少し寂しげな、嬉しそうな、何とも言えない表情をします

メアリィ:「…?」
???:「では、最後の質問です」
???:「貴方は、自分の涙の味を覚えていますか?甘かったですか?苦かったですか?それとももっと別の味ですか?」
メアリィ:「……涙の味ですか?…えっと」
メアリィ:思い出せますか?
KP:あなたは記憶がおぼろげなせいで自分の涙の味を思い出せない。
メアリィ:「…すみません、思い出せません」
???:「キッチンにいろいろな味が置いてあるから、その中から選ぶといいですよ。貴方の好きな味にすればいいです。」
メアリィ:「…私の好きな味、ですか…」
???:「ええ」
メアリィ:立ち上がってキッチン見に行きます

KP:キッチンです
KP:その白いキッチンは目星ができます。

メアリィ:CCB<=45 目星
Cthulhu : (1D100<=45) → 24 → 成功

KP:キッチンにはたくさんの調味料が並んでいるが、そこには塩だけがない。

メアリィ:「…どれにしたら」うろうろ
メアリィ:適当に調味料を手に取って舐めてみます

KP:アイデアをしてみましょうか

メアリィ:CCB<=75 アイデア
Cthulhu : (1D100<=75) → 27 → 成功

KP:では、おぼろげではありますが、調味料を舐めると、誰かと焼いたクッキーであったり、どこかで食べたマリネの味であったり、何かしらに懐かしい思いがすることでしょう。

メアリィ:あーーっ
メアリィ:「………懐かしい」
メアリィ:クッキー…

KP:紅茶の薫るささやかな苦味、あらゆるものが何か胸を締め付けます。ですが、確かなものは何一つありません。

メアリィ:「…なんでしょうか、この気持ちは…」手に取る

KP:おぼろげながら甘い砂糖、バター、あるいはシナモンなどを手に取ります。

メアリィ:「とても、懐かしい」
メアリィ:「……幸せなのに、胸が苦しい…」
メアリィ:「どうして忘れてしまったんでしょう…」
メアリィ:手に取ったものを愛しそうに見つめます
メアリィ:3つをもって行きます
???:「…三つもあるんだね」
メアリィ:「この3つを混ぜたような味だと思います」
メアリィ:「何か、思い出せそうなんです…」
メアリィ:「大事なものを」
???:「そうなのか、君の好きな味はその三つを合わせなくてはならないんだね」
メアリィ:「はい」
???:「難しいですね、心は」
メアリィ:「…はい、難しいです…。どうして思い出せないんでしょうか…私、知りたいのに…こんな気持ちに、どうしてなるのかを」
???:「そうですか。ですが、単純に合わせただけで貴方はその味で納得できるのですか。」
メアリィ:「わかりません…。でも私、この材料をつかって、誰かと…クッキーを焼いた気がするんです」
???:「ああ、そういうことですか」
メアリィ:「…」少し笑って頷く
???:「貴方の好きな味はクッキーですか。」
メアリィ:「はい」
???:「いいですよ」
メアリィ:「…ありがとうございます」

KP:そういうと、目の前の人物は、ポケットから何かを取り出しました

???:「このクッキーですか?」
メアリィ:「…!」
メアリィ:手に取ります
メアリィ:「……」少し食べてみます
???:「その味は」
???:「この世界で貴方のためだけに作られたものですよ」
メアリィ:どんな味ですかね…;;;

KP:固く甘さの強いですが、ふんわりとシナモンの香りがしています。
KP:貴方の思い描いていた味ではないでしょうか。

メアリィ:「……これ、これです。この味……どうして…」
メアリィ:「貴方は、……」
メアリィ:「知っているの……?」
KP:「私の事など些細な問題です。」
KP:「ですが、貴方は私を知っていた。そうでしょう」
メアリィ:「………」見つめます

KP:優しく微笑む顔はやはり胸を締め付けるが、記憶は相変わらずおぼろげで思い出すことはできません

メアリィ:しょんぼりします
???:「涙の味はこの味でいいですか」
メアリィ:「……はい、この味です」
メアリィ:クッキーののこりをきゅっとする
???:「わかりました」
???:「きっとあなたの願いは叶います」
メアリィ:「…本当に?」
???:「ええ、貴方の話すことができて楽しかったです。」
???:「ありがとう」
メアリィ:「……私、貴方ともっとお話ししたいです…」
???:「それもまた叶いますよ」

KP:そう言うと今まで何もなかった壁に白い扉が現れる。
KP:突然現れた扉に驚き、SANC 0/1です

メアリィ:CCB<=30 SANC
Cthulhu : (1D100<=30) → 58 → 失敗
メアリィ:びっくりして少し下がる
???:「驚かせましたか」
メアリィ:「……ええ…」
???:「扉を出ればあなたの願いは叶います。どうぞ良い旅路を。」

KP:あなたはこの人物とどこかで会ったような、それは自分にとってとても大切な誰かの気がしてくる。
KP:強制POW×5ロール

メアリィ:CCB<=60 POW*5
Cthulhu : (1D100<=60) → 61 → 失敗

KP:では貴方は目頭が熱くなり涙がこぼれ落ちる。その涙から味はしない。

メアリィ:「……っ、貴方は…」
???:「…ええ」
メアリィ:「貴方も、一緒に…」
メアリィ:袖を引く
???:「ねえ」
???:「私と一緒にいたいですか?」
メアリィ:「…はい」
???:「なら、扉をくぐってください。待っています。」
???:「ずっと、待っています」
メアリィ:「……また、会えますか…?」
???:「貴方が望めば、会えますよ」
メアリィ:「本当に……?」
???:「どんな怖いことも悲しいことも現実を受け入れると決めたんでしょう。」
メアリィ:「……っ」こくこく頷く
???:「現実を受け入れて、会いましょう。私は待っています」
メアリィ:「……はい。きっと、貴方を見つけます」
???:「ええ」
???:「見つけてください」
???:「いってください」
メアリィ:「……」
メアリィ:「…いってきます。また、……」
メアリィ:「また、会いましょう」
???:「…さようなら」
メアリィ:扉の前まで足を
メアリィ:すすめます
メアリィ:開けよう…
メアリィ:「…」深くお辞儀をします

KP:扉を出るとやわらかな眩しい光に包まれる。
KP:まどろみの中あなたの意識は薄れていく。
KP:遠くであの人が笑った気がした。

KP:気がつくとあなたは見覚えのある場所に立ち尽くしている。
KP:早朝の空気を吸い込み眩しい朝日を目にしたあなたの頬を温かい何かがつたう。
KP:流れをせき止めずに口に入った
KP:それは、山下と焼いたクッキーの味がした。

 
KP:あなたは1年と1カ月前、とある事件を起こした犯人として収監され
KP:そして処刑されました。
KP:処刑された自分が誰なのか。
KP:そしてどうやって自分がここに戻ってきたか思い出すことはないでしょう。
KP:ただ、自分の記憶と違う涙の味だけが、やけに懐かしく感じるのでした。
KP:【シナリオ】涙の味は クリアです。おめでとうございます。

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