咎送り表紙用

【CoClog】咎送りの徒花

シナリオ制作者:蘭 黒羽様
PC:和達 銀治(30歳・刑事) PL:銀月
PC:工藤 有佑(33歳・元刑事/用心棒) PL:ハト
KP:ハト

――――――咎送りの徒花――――――

【休日】
ある日の休日、和達は昔自分が住んでいた場所の近くの喫茶店にふと行きたくなって、バスに揺られている。
空は穏やかに晴れていて、街ゆく人々は足早い。皆クリスマスや年末を楽しみにしているのだろう。
バス停に到着し、喫茶店までの道のりをゆっくりと歩いていく。
昔ながらの小さな喫茶店の扉を開けると、チリンチリン、とベルが鳴る。
暖房のきいた店内を見回すと、懐かしい内装の中に見知った人物がいた。
喫茶店の奥からおばあちゃんが出てきて、和達に向かってほほ笑む。「懐かしいお客さんがきたねぇ。お好きな席にどうぞ」
和達が店の奥に足を進めていると、カウンター席に座っていた見知った人物はちらりと振り返り、和達を見て一瞬目を丸くする。

工藤有佑:「……あ」
和達銀治:「あ」
工藤有佑:「…なんでここに」
和達銀治:「こっちのセリフだ、いつも意外なところで会うな…」
工藤有佑:「……全くだな」
和達銀治:当たり前のように隣に座ります
工藤有佑:コーヒーを飲む
工藤有佑:「1人なのか?」
和達銀治:「あぁ、昔よくに来ててな…ちょうど今くらいの時期だったなぁと思ってよったんだ」
工藤有佑:「…そうか」
和達銀治:「工藤は?一人なのか?喫茶店でコーヒー飲むんだな」
工藤有佑:「一人で過ごしたい日もある。…とりあえず何か頼めよ」
和達銀治:「そうなのか、ここはパウンドケーキが美味いんだぞ。」
和達銀治:パウンドケーキを頼みます
和達銀治:紅茶も!
KP:しばらくすると店のおばあちゃんが運んできてくれる。ダージリンティーと手作りのパウンドケーキが和達の前に置かれる。
和達銀治:「どうも」ペコ
工藤有佑:ケーキか…って見てる
和達銀治:「食べないか?美味しいぞ」
工藤有佑:「和達が頼んだんだろう。自分で食べろよ」
和達銀治:「一口ぐらいやったのに。」食べます
工藤有佑:「……」

KP:パウンドケーキは素朴な味わいでおいしい。蜂蜜の風味がする。
KP:暖かい店内ではクリスマスソングが流れている。

和達銀治:「ん、やっぱりおいしいな」
工藤有佑:静かにコーヒーを飲んでいる
和達銀治:「工藤はよく来るのか?」
工藤有佑:「…たまにな」
和達銀治:「へぇ、家が近いとか?」
工藤有佑:「……どうだろうな」
工藤有佑:「…もう今年も終わりか」音楽に耳を傾けながら
和達銀治:(はぐらかされた)
和達銀治:「そうだな…。早かったな」
工藤有佑:「仕事忙しのか?」
和達銀治:「そうだなぁ、やっぱクリスマスとかになると忙しいだろうな…」
和達銀治:「年末は…まだわからん。工藤は?ちゃんと年末の予定あるか?一人で寂しく年越す気じゃないだろうな」
工藤有佑:「どこもそういうものか…」
工藤有佑:「……」年末についてはノーコメントでコーヒーを飲む
工藤有佑:「年を越すのはそれほど重要か…?ただ日を越えるだけだろ」
工藤有佑:「いつも通りだ」
和達銀治:「なるほど…?確かに記念日とかそういうの祝ってるとこ想像できないもんな」
和達銀治:「俺の誕生日は9月だぞよろしくな」
工藤有佑:「……」
和達銀治:「黙るな黙るな」
工藤有佑:「…13日だろ」
和達銀治:「お、そうだぞ、すごいな」
工藤有佑:「祝う習慣はないけどな」
和達銀治:「誕生日くらい祝うだろ…工藤は?」
工藤有佑:「面倒だからいいだろ」
工藤有佑:コーヒーを飲みきる
和達銀治:「…もしかして自分の誕生日も忘れたのか?歳だもんな」
工藤有佑:「……」いらっ
工藤有佑:「…ごちそうさま」席を立つ
和達銀治:「あ、まてまて。ほらやる」最後の一口をフォークに刺してあげます
工藤有佑:「いらない」
和達銀治:「だまされたと思って」
和達銀治:CCB<=55 説得
Cthulhu : (1D100<=55) → 88 → 失敗
工藤有佑:「……はぁ」
工藤有佑:お金を払いにいく
和達銀治:「…」仕方ないので自分で食べます
和達銀治:「ごちそうさまでした」
和達銀治:お金を払いに行く

KP:「またいらっしゃい」とおばあちゃんはにこやかに2人を見送る。
KP:店から出ると、晴れていた空に雲がかかっている。風が冷たい。2人の吐く息も真っ白だ。

和達銀治:「雨、降りそうだな…」
工藤有佑:「……そうだな。まだいたほうがよかったんじゃないか?」
和達銀治:「いや、お前が出たから…」
工藤有佑:「……いや、合わせなくてもいいだろ」スン
工藤有佑:「予定が無いのか?」
和達銀治:「工藤もどうせ暇だろ??」
工藤有佑:「は?」
工藤有佑:「……」溜息
工藤有佑:とりあえず歩き出す
和達銀治:「ため息を吐くと幸せが逃げるぞ」ついていく

KP:白い息を吐きながら、大通りから外れた静かな道を、特に会話もなく工藤と一緒に歩く。
KP:しばらくそうしていると、急に雨が降って来る。
【雨】
KP:空は翳り、どんどん雨の勢いは増すばかり。冷たい雨が見る見る間に2人の体を濡らす。

工藤有佑:「…雨か、和達、傘はあるか?」
和達銀治:「降ってきたな…。悪い持ってないな…」
工藤有佑:「どこか凌げそうな場所探すか…」
和達銀治:「そうだな…屋根のある場所」きょろきょろします!

KP:2人が慌てて雨宿り出来る所を探すと、古いトンネルが目に入った。貴方達はそのトンネルに駆け込み、暫し濡れた体を休めるだろう。

工藤有佑:「…あー」コートの水を払う
和達銀治:「…ふぅ…」水を払います
和達銀治:「…少しは雨宿りできそうだな」
工藤有佑:「……寒くない場所に入りたかったが…」

KP:暫く雨を凌ぐが、一向に止む気配は訪れなかった。
KP:…そもそもこんな所にトンネルなんてあっただろうか?そんな疑問も、突然の豪雨の前には何の意味も成さない。
KP:暗い暗いトンネルは、一体何処まで続いているのだろうか。そんな好奇心を感じるだろう。静まり返った世界では、どこか遠くに雨音が響く。

工藤有佑:「……向こう側、行ってみるか」
和達銀治:「…なんか出そうだな…。」
和達銀治:「本気で言ってるのか?」
工藤有佑:「風が寒い…」
和達銀治:「…そうだな、風邪ひかれるのは困るしな」
工藤有佑:「別にお前は困らないだろ…」
和達銀治:「困る、会うたびに風邪をひかれてたらなんか俺が悪いみたいだろ」
和達銀治:ちょっと中に進んで行きます…怖いけど
工藤有佑:「悪くない。気にするな」奥に歩いていく

KP:静かなトンネルに二つの足音がこだまする。
暫く歩いていくと、薄暗い中、まるで侵入を拒むように道の真ん中に小さな石像が3つ、並んでいるのが見える。
よく見るとそれは、人間がそれぞれ違うポーズをしているようだ。
一つは目を両手で塞いでいて、一つは耳を両手で塞いでいて、一つは口を両手で塞いでいる。
KP:アイデア・知識・歴史で詳しく分かる。

和達銀治:「なんだこれ...」
和達銀治:CCB<=60 アイデア
Cthulhu : (1D100<=60) → 19 → 成功

KP:和達はそれを見て、それが三猿、『見ざる聞かざる言わざる』を示していると分かる。意味は『自分に都合の悪いこと、人の欠点や過ちなどは、見ない、聞かない、言わない方が良い』ということだ。

和達銀治:「あれみたいだな、猿」
工藤有佑:「ああ…三猿か」
和達銀治:「そうそれだ、何でこんなとこに…」
工藤有佑:「通行止めにしては趣味が悪いな」
和達銀治:「た、たたられたりしないよな…」
工藤有佑:「……何もしてないのに心配するなよ」
和達銀治:「そうだが…」
和達銀治:「どうする、先に行くか…?」
工藤有佑:「そうだな…」先を見る

KP:トンネルの先に目をやると、かすかに眩しい光が見える。向こう側は晴れているのかもしれないと思うだろう。

和達銀治:倒さないよう気をつけて進みます
工藤有佑:「……」進みます

二人で、暗い暗い道を歩き続ける。
何もない空間には、自分以外は隣に居る相手しか居ない隔離されたその場所で、どこか、二人だけの世界だと錯覚するだろう。
暫く歩き続けると、遠くに光が見えてくる。
―――やっと出口か。
長くも短くも感じたその時間にも、終わりがやって来るのだ
そうして、貴方達はトンネルを抜ける

――――――
一瞬、目を疑った。それは、あまりに想像していなかった世界であったから。貴方達の眼前に広がる世界は・・・暗闇に慣れた視界ではあまりにも眩しい、眩しい花の咲き乱れる、色彩豊かな世界だった・・・いつの間にか、雨は止んでいた。
トンネルを抜けた先は別の世界だったのかもしれない。
花が咲いていない場所なんて無い。そう思う程に花が狂い咲いていた。足元が花で覆い尽くされ、歩くたびにカサリ、と音を立てて踏まれ、散っていく。
ふと気が付くと、自分の歩んだ道には既に幾つもの花の残骸が残されていた。
まるで、何かを犠牲にしないと前へ進めないとでも言う様に。
儚い花々は自分の歩いた道に横たわっている。
その花が何の花かは分からない。と言うよりも今までに見た事が無いような、不思議なものを感じる。

和達銀治:「…花だ」びっくり
工藤有佑:「………」
工藤有佑:少し驚いて目を丸くしている
和達銀治:「…どうなってるんだ?」
工藤有佑:「…引きかえそう、和達…」
工藤有佑:日本じゃない気配を察知
和達銀治:「え、どうした」
工藤有佑:「…嫌な予感がする」
和達銀治:「…引き返すのは別にいいが」戻って見ます

KP:引き返そうとしたそのとき。
急に、和達の視界が暗転する。目の前が真っ暗で・・・聞こえるのは、隣にいる人の声だけ。まるで、世界から光が消えたような・・・いや、違う。
ーーー自分の目が、見えなくなったのだ。
KP:それと同時に、記憶が薄れている事が分かる。ぼんやりとは思い出せるのだが、どうしてだか、隣に居る相手以外の事がほんの少しだけ、思い出しにくい。
KP:急に自分の体の一部が機能しなくなった事。そして、自分にとって大切な機能を失ってしまったショックから1/1d8でSANチェック

和達銀治:CCB<=87 SAN
Cthulhu : (1D100<=87) → 47 → 成功
どどんとふ:シークレットダイス

KP -> 工藤有佑:急に、記憶が薄れてきている事が分かる。幼少期や学生時代の記憶がまるで思い出せない。1/1d4でSANチェック

SCCB<=70 SAN
Cthulhu : (1D100<=70) → 62 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス
工藤有佑:「……っ?」頭を押さえる
和達銀治:「!」止まります
工藤有佑:「…どうした、和達?」
和達銀治:「…いや…。」
和達銀治:「??」
和達銀治:「…前が見えない」
工藤有佑:「…な」
工藤有佑:「…本当なのか…?」
和達銀治:「あぁ、…おかしいな…さっきまで見えてたんだが」
工藤有佑:「……チッ、どうなってるんだ…」和達の手を引いてトンネルの出口まで戻る
和達銀治:「!何だ工藤か…」
工藤有佑:「ああ…悪い、、」

KP:工藤が辺りを見回すも、不思議なことに入ってきたトンネルの入り口は無くなっている。

工藤有佑:「……」立ち止まる
和達銀治:ドンってなる
工藤有佑:おい
和達銀治:「あ、わるい…急に止まってどうした?」
工藤有佑:「……っ!…出口が無い…」
工藤有佑:「…油断した」
和達銀治:「こまったな…」
工藤有佑:他に何かないか周囲を見回す
工藤有佑:CCB<=95 目星
Cthulhu : (1D100<=95) → 71 → 成功

KP:工藤が見渡すと、一面の花の中に1つ樹が生えている事に気付くだろう。

工藤有佑:「…和達、また少し歩くが、いいか?」今度はちゃんと声かけます
和達銀治:「あぁ、大丈夫だ」
和達銀治:「わるいな…」
工藤有佑:「いや…見えなくなってるお前のほうが大丈夫じゃないだろ…」
工藤有佑:止まるとき一回手を強く握るのを合図にすることを言います
和達銀治:わかりました

KP:樹に近づくと、純白の花がいくつも咲いていた。そして、枝に手紙が2つ括り付けてある。片方には「工藤有佑様」、もう片方には「和達銀治様」と書かれていた。

工藤有佑:樹の前で手を握ります。止まるよ
和達銀治:「あ、」止まります
工藤有佑:「少し待っててくれ」手を離す
工藤有佑:樹の手紙を取って、自分のと和達のを両方読む。
和達銀治:「…わ、かった…」
工藤有佑:「……」静かに黙読

KP -> 工藤有佑:自分宛の手紙には『貴方の大事な人が失ったものを取り戻したいなら、この花を食しなさい。 その代わり、ほんの少し代償を頂きます。』と書かれている。
和達宛の手紙には『貴方が失ったものを取り戻したいなら、この花を食しなさい。その代わり、少し代償を頂きます。』と書かれている。

工藤有佑:「……」少し考えてから、樹に付いた白い花を手に取って口に入れる。手紙は服の中にしまっておく。

KP -> 工藤有佑:花を摘んで食べる。その時、また貴方の中の何かが無くなった気がした。和達に出会う以前や、数々の事件に巻き込まれ始める以前の記憶がなくなるのを感じる。
KP -> 工藤有佑:それに伴い、『貴方が貴方で居る為に必要な技能』『貴方を象徴する技能』が-20される。0/1D3のSANC

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=69 SANC
Cthulhu : (1D100<=69) → 84 → 失敗
工藤有佑:シークレットダイス
どどんとふ:シークレットダイス
S1D3
Cthulhu : (1D3) → 1
工藤有佑:シークレットダイス
工藤有佑:花を飲み込みます

KP:突如、和達の視界に光が戻る。集中すればなんとか周りが見えるようになる。目を使う技能に-50の補正がかかるが、見える程度にはなるだろう。
KP:そして、ふと気付く。自分の中にあった、自分の人生とも言える才能や努力、自分らしさ。それが、微かに綻び消え始めた事を。まるで、心に小さな穴が開いたような感覚。それが、失ったものを取り戻した代償なのだと。
KP:0/1d3でSANチェックと、自分自身を象徴する技能にマイナス10%

和達銀治:CCB<=86 SAN
Cthulhu : (1D100<=86) → 77 → 成功
和達銀治:「!…戻った」
和達銀治:「何だったんだ?」
工藤有佑:「…見えるようになったのか?」
和達銀治:「…少し、でもまぁさっきよりは」
和達銀治:「…何かしたのか…?」
工藤有佑:「……そうか」
工藤有佑:「こんなものが樹に置いてあった」和達への手紙を取り出して、見せます
和達銀治:「?」見ます

KP:『貴方が失ったものを取り戻したいなら、この花を食しなさい。その代わり、少し代償を頂きます。』と書かれている。

工藤有佑:白い花を摘んで渡す
和達銀治:「…?花を食べるのか…?」
工藤有佑:「…まだよく見えないんだろ?」
和達銀治:「それは、そうだが…」
和達銀治:受け取ります
和達銀治:「…大丈夫なんだろうか」
工藤有佑:「……毒ではなさそうだった」
和達銀治:「食べたのか!?」
和達銀治:「…まぁ、じゃあ…」食べます
工藤有佑:「…」スン

KP:花を食べると、視力が普通に見えるくらいには戻る。目星-20%
KP:また、その代償として『貴方が貴方で居る為に必要な技能』『貴方を象徴する技能』が追加で-10される。

和達銀治:「…ホントだ、見えるようになった」
和達銀治:「迷惑かけたな」
工藤有佑:「…いや、戻ったなら、よか…」
和達銀治:「…?工藤」

KP:工藤は喉を押さえて、苦しそうに咳き込む。

和達銀治:「!?」近くに行きます
工藤有佑:「…ごほっ」

KP:幾度か嘔吐いた後、固まりを吐き出した。…それは、黒い花だ。
KP:それは美しかったが、同時に恐怖を呼び起こした。工藤は0/1でSANチェック

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=68 SANC
Cthulhu : (1D100<=68) → 94 → 失敗
工藤有佑:シークレットダイス
和達銀治:「!?」
和達銀治:「大…丈夫ではなさそうだな…」
工藤有佑:「……どうなって…」
工藤有佑:「…食ったせいなのか……?」
和達銀治:「やっぱ食ったのか!?」
工藤有佑:「……」むむ
和達銀治:「…お前は視力なくしてなかっただろ…?何で食べたんだ?」
工藤有佑:「……」
工藤有佑:「記憶が、曖昧になってる…」
和達銀治:「…は?」
和達銀治:「頭をぶつけたとかじゃないよな…?」
工藤有佑:「…忘れたらいけないことは覚えてる。大丈夫だ」
和達銀治:「…大丈夫なことはないだろ…さっさと出口を探そう。」
工藤有佑:「…ああ」

KP:しばらく歩いて行くと、霧の中に聳え立つ塔が見える。
KP:どこまでも、天までも続いて行くような高い高い塔。1つだけある扉には鍵はかかって居ない。また、看板が扉にかかっている。
KP:『Babel キ××は巡る、何度でも。』
KP:知識、歴史、オカルトが振れます。

和達銀治:CCB<=60 知識
Cthulhu : (1D100<=60) → 89 → 失敗
工藤有佑:CCB<=85 知識
Cthulhu : (1D100<=85) → 46 → 成功

KP:工藤は、Babelの意味が分かる。バベルの塔旧約聖書の「創世記」中に登場する巨大な塔。人々が天まで届くバベルの塔の建設を始めたため、神が怒ってそれまで同じだった人間の言語を混乱させたまたは「人類が塔をつくり神に挑戦しようとしたので、神は塔を崩した」とも解釈される。

工藤有佑:「バベルの塔ってことか…?」
和達銀治:「…この×は?キ…?」
工藤有佑:「×についてはわからないが…」
和達銀治:「なるほど…?巡る…ってことは季節とかか…」
工藤有佑:「季節か…一理あるな」
工藤有佑:「バベルの塔との繋がりがわからないが…」
和達銀治:「ふむ、ただあくまで俺の考えだが…あんまり嫌な印象は受けないな…この文」
工藤有佑:「そうなのか…?」
和達銀治:「いや、何となくだけど…」
和達銀治:扉開けたいです

KP:扉を開けると、そこは広い大広間が広がっていて、中央に螺旋階段が上へと続いているのが分かる。
足元に小さな階段があり、部屋には水が満ち流れていた。
あまり深くはない、膝下程度までの水面を幾つもの花が漂い彩っているのが分かる。
進むたびに、ぱしゃり、と音を立てて水飛沫が上がる。
螺旋階段には蔓が巻かれ、花が咲き乱れていた。どこか、退廃した美しさを持っている事だろう。

和達銀治:「…綺麗、だな、変なところではあるが…」

KP:『綺麗』そう、和達が自分の感情を口にした時だ。この言葉は声にならない。貴方は唐突に、喉が圧迫され苦しいと感じる。

和達銀治:「?」

KP:幾度か嘔吐いた後、固まりを吐き出した。
―――それは、花だ。白い彼岸花。まるで感情が花そのものになってしまったかのよう。
それは美しかったが、同時に恐怖を呼び起こした。0/1でSANチェック

和達銀治:CCB<=86 SAN
Cthulhu : (1D100<=86) → 97 → 致命的失敗
工藤有佑:「……和達?」

【以後、感情に関する言葉を口にする度、花が吐き出されるようになります。SANチェックは起こりません。言葉には出来るのでRPは自由にどうぞ。】

和達銀治:「…綺麗っていったら、花が」

KP:和達の口から再び花がこぼれる。

工藤有佑:「…何て?」
和達銀治:「んん…」
工藤有佑:「…いや、いい。あんまり喋るな…」
和達銀治:「…。」
和達銀治:「…上に…上がってみるか」
工藤有佑:「そうだな…気をつけろよ」
和達銀治:上っていきます

KP:貴方達は長い長い階段を、登ってゆく。暫く花が咲き乱れる階段を登り続けると、階段の途中に花の壁が出来て先へ進めなくなっている。その横には扉があり、『やがて色付く小さな世界』と、書かれている。

工藤有佑:「…進めないか」
和達銀治:「…そうだな…」なんかデジャブを感じる
和達銀治:扉を開けます
工藤有佑:「……」すぐ開ける…

KP:部屋の中は、花で埋め尽くされていた。桜の樹があり、チューリップやタンポポなどが咲き乱れている。その部屋はパッと見て図書館のようだ、と思った。元々図書館だった場所に種が入り込み、花を咲かせたように感じる。よくよく見ると、本棚はすかすかで、そこにも花が侵食していた。

工藤有佑:「……」和達に花が咲いてないかよく見る

KP:咲いてないです。

工藤有佑:少し安心する
和達銀治:「……花ばっかりだな」
工藤有佑:「そうだな…気味が悪い…」

KP:気味が悪い、は言葉にならず、工藤はせき込み、口からは花がこぼれるだろう。

工藤有佑:「……ゲホ、…」イライラしてきた…
和達銀治:「…?何か言っ…またか、大丈夫か…?」
工藤有佑:花をぐしゃっと潰して捨てる
工藤有佑:「問題ない」
工藤有佑:「何かヒントがあるかもしれない。調べるぞ」
和達銀治:(工藤の花は黒いんだな)
和達銀治:「わかった」

KP:目星か図書館で調べられます。

和達銀治:本棚を見てみる
和達銀治:ccb<=76 図書館
Cthulhu : (1D100<=76) → 27 → 成功
どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=75 目星
Cthulhu : (1D100<=75) → 92 → 失敗
工藤有佑:シークレットダイス

KP:和達は、本棚の隅に、花に隠されるようにして本が3冊置いてあるのを見つける。また、本を読むスペースにレポートが1つ、ノートが1冊置いてあるのも見つける。

和達銀治:「あのノートなんだ…?…あ、本あった」本棚の本を読みたいです
工藤有佑:「…ノート?」見に行きます

KP:本は時間をかけて読むことができる。

工藤有佑:ノートを見ます

KP:ノートには「Q」と書かれている。
KP:『Q』自分の中にある世界と、自分の外にある世界。どちらかを手にすればどちらかを失うとしたら貴方はどちらに手を伸ばす?

工藤有佑:「……答えろってことか」ぼそ
工藤有佑:和達のほうに行く
工藤有佑:「和達、そっちはどうだ」
和達銀治:「本が三冊あって…少し時間がかかりそうだ。」
工藤有佑:「そうか。役に立ちそうか?」
和達銀治:「そうだな…女神の話とかは割と…」
工藤有佑:「俺も見てもいいか」
和達銀治:見せます

KP:ではそのあと2人で座って本を読むでしょう。内容は共有メモに貼ります。

和達銀治:パタンって閉じる
工藤有佑:「…」うーん
工藤有佑:「直接役に立ちそうな情報はないか…」
和達銀治:「…まあそうだな」
和達銀治:「あとは…あっちにレポートみたいなのがあったな」
工藤有佑:「…そういえばさっきのノートなんだが」
工藤有佑:Qのページを見せる
和達銀治:「あぁ」みる
工藤有佑:「…お前ならどっちを選ぶ?」
和達銀治:「…外」
工藤有佑:「…だと思った」
工藤有佑:閉じます
和達銀治:「…何で聞いたんだ」
和達銀治:「…工藤は」
工藤有佑:「さあな」
和達銀治:「…だと思った」
工藤有佑:「……」
工藤有佑:「昔は選べたんだがな…」ぼそ
和達銀治:CCB<=57 聞き耳
Cthulhu : (1D100<=57) → 95 → 失敗
和達銀治:レポート見に行くかな

KP:『記憶喪失についてのレポート』何らかの要因で記憶を失ってしまった場合精神的、または肉体的に強いショックを与えるか、思い出や記憶に残る感情を呼び起こす事が出来れば元に戻る可能性がある。

和達銀治:「そういえば記憶は?大丈夫か?」
工藤有佑:「…特に変わりは」
和達銀治:「ちゃんと俺の名前わかるか?」
工藤有佑:「…和達銀治だろ」呆れ
和達銀治:「よし…」
和達銀治:「ここには他に何もなさそう…だな…」
和達銀治:「扉もないし…やっぱりあの花をどうにかするしかなさそうだ」
工藤有佑:「…そうだな」
工藤有佑:「…」携帯電話を確認する

KP:電波は経っておらず、時間もおかしくなっている。GPSも機能していない。

工藤有佑:「……」だよなぁという顔
和達銀治:とりあえず部屋からでます
工藤有佑:ついていく。

KP:扉から出ると、いつの間にか水かさが増えている。また、先程あった花の壁も消えており、上へと進めるようになっている。
階段の下の方は既に沈んでしまい、もう戻る事は出来ない。水には花が浮かんでおり、続く階段にはまだ花が咲き乱れている。不思議な事に、短時間でここまで水が増えたと言う割には、今は増える兆候は見られない。まるで、自分達が登るのに合わせているのだと思うだろう。

和達銀治:「戻れないな…」
工藤有佑:「……登れってことか」
和達銀治:「…仕方ない、道がある限りは進むしかないからな」
和達銀治:登っていきます
工藤有佑:頷く

KP:階段を登り続けると、階段の途中に花の壁が出来て先へ進めなくなっている。その横には扉があり、『成長を遂げる暗い世界』と書かれている。

和達銀治:開けますよ、すぐ開ける…
工藤有佑:見てます

KP:そこは、真っ暗な部屋だった。しかし、良く見るとこの世界には似合わぬ向日葵が咲き乱れている。他にも、朝顔や紫陽花と言った花が咲いているのが分かるだろう。

工藤有佑:「…暗いな。気をつけろよ」隣に行きます
和達銀治:「そっちもな」

KP:その部屋には目を閉じた若く美しい少女が佇んでいる。少女は2人に気づいたのか、目を閉じたまま貴方たちのほうを向く。

少女:「こんにちは。ようこそいらっしゃいました」
少女:「突然の事で驚いたかと思いますが、私達の試練を受けて頂きます。そうすれば、元の居場所に帰しましょう」
和達銀治:「試練?」
工藤有佑:「何を言ってるんだ…?」
少女:「人は罪を背負って生きています。貴方達も何か・・・大きなこと、些細な事だとしても。罪の1つくらいは抱えているでしょう?」
少女:「それを見つめて償う為の試練だと思って頂ければ」
工藤有佑:「………」
和達銀治:「……」
少女:「…理不尽だと思うかもしれません。でも運命ってそう言うものです。貴方達は何を選んで、何を想うのでしょうか」
少女:「全ての事には代償が起きるものです。何かを選ぶと言う事は何かを失うと言う事」
少女:「私達は人を愛しています。だから、足掻いて足掻いて、そうして生きて欲しいと思っています。では私達、運命の三女神が貴方達に試練を与えましょう」
和達銀治:「…何を…」
工藤有佑:「……俺だけじゃだめなのか?」
和達銀治:「……何を言ってるんだ。」
工藤有佑:「……」
少女:「ええ。あなた達2人共ですよ。…そうですね、決定権は貴方にあげます」

KP:少女はそういって和達を指さす。

少女:「今から、貴方を3度傷付けます。痛くて死んでしまうかもしれませんね」
少女:「でも、貴方の代わりにそちらの子を傷付けても良いなら1度だけにしましょう」
少女:「さあ、どうしますか?」
和達銀治:「全部俺でいいぞ」
工藤有佑:「……和達」
工藤有佑:「待て」
工藤有佑:「何言ってるんだ…?」
少女:「決定権はこの子にあります。あなたは黙ってください」
工藤有佑:「……黙ってられるか」
和達銀治:「工藤、全部俺でいい」
工藤有佑:「…っ何で…」
少女:「ええ、貴方は、その選択でいいのですね?」
和達銀治:「あぁ」頷きます
工藤有佑:少女の前に立ちます
工藤有佑:「やめろ」
少女:「……貴方の言葉は聞いていません」

KP:少女がすっと手を横に動かすと、工藤の視界が真っ暗になる。何も見えない。
KP:突然視界が奪われたことに、工藤は0/1のSANC

工藤有佑:CCB<=67 SANC
Cthulhu : (1D100<=67) → 72 → 失敗
工藤有佑:「……っ!?」
和達銀治:「工藤!」

KP:少女は和達に向き直り、澄ました顔で言う。

少女:「では貴方も。その目は閉じてしまいましょう。見えない恐怖と音が支配する世界を教えてあげます」

KP:少女がすっと手をかざすと、和達の視界も閉ざされる。
どどんとふ:シークレットダイス
S3D6
Cthulhu : (3D6) → 11[6,4,1] → 11
KP:シークレットダイス
KP:和達は暗闇の中、見えないが刃で体を3度、切り裂かれる。HP-11
生暖かい液体が、自分の中から外に向かって飛び散るのを感じる。そして痛みに叫ぶ余裕もなく、あなたは意識を失う。
KP:工藤はドサリ、と隣で和達が倒れる音を聞く。
KP:生暖かい液体が、工藤にもかかる。それを血だと認識するのに時間はかからないだろう。

工藤有佑:「……!!??」
工藤有佑:「…和達、…」手探りで探す…

KP:暗い中、手探りで和達を探す工藤耳元で、少女が囁く。

少女:「もしも貴方が代償を支払うのであれば、あの子の傷を癒してあげましょう」
工藤有佑:「……っ、お前」
工藤有佑:少女に掴みかかろうとする

KP:少女をつかむことはできない

工藤有佑:「……代償?そんなことを聞くなら…最初から、俺にすればよかっただろ…」
工藤有佑:「…気に食わない……どうしてだ…」
少女:「代償を払うのですか?それとも払うのが怖くなりましたか?」
工藤有佑:「…代償なら、もっていけよ。ちゃんと元通りにしろ…」
少女:「ええ、では貴方から代償をいただきます」

KP:少女がそういうと、工藤の視界が戻る。床に倒れていた和達は目を覚ます。視界は元に戻っており、体にはもう痛みも傷もない。
KP -> 工藤有佑:『貴方が貴方で居る為に必要な技能』『貴方を象徴する技能』が-20される。0/1D3のSANC

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=66 SANC
Cthulhu : (1D100<=66) → 22 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス
和達銀治:「……」起き上がる
和達銀治:「?」
工藤有佑:「…和達、」
和達銀治:「…工藤?」
和達銀治:「…?一瞬死んだかと思った」
工藤有佑:「もう2度とするな…死にたくないんじゃなかったのか?」おこってます
和達銀治:「死ぬ気はなかったぞ」
工藤有佑:「ふざけるなよ…」
和達銀治:「…ふざけてない」
和達銀治:「まぁ、死ぬかとはおもったが…でも今死んでない、よくわからないがお前が助けてくれたんだろ?」
工藤有佑:「……やめろ。もう俺に何も期待するな」
和達銀治:「…期待じゃない、勝手に信じただけだ」
工藤有佑:「俺はお前の命まで守れない。自分の命は自分で守れ」
工藤有佑:「……信じられても困るんだよ」
和達銀治:「……俺は俺の正しいと思ったことをしただけだ。」
工藤有佑:「………」もう知らないって感じで部屋から出ようとする
和達銀治:「工藤!」腕を掴みたい…
工藤有佑:回避したいです
どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=65 回避
Cthulhu : (1D100<=65) → 93 → 失敗
工藤有佑:シークレットダイス

KP:和達は工藤の腕をつかめる。

工藤有佑:「…なんだよ」
和達銀治:「…何でそんなに怒るんだ。」
工藤有佑:「……」何か言おうとするけど言わずに部屋を出ます

KP:部屋を出ようとしたその時、少女が告げる。

少女:「貴方達には、幸せと絶望の未来が待っています」
少女:「でも、人ってきっとそうですよね。幸福と不幸が交互に来るものなのかもしれません」
少女:「どうか少しでもその命を輝かせるように。私は祈っています」

KP:そう言い残して少女は暗闇の中へと消えて行った。

工藤有佑:「……勝手なことを」
和達銀治:「……」

KP:扉から出ると、いつの間にか水かさが増えている。また、先程あった花の壁も消えており、上へと進めるようになっている。階段の下の方は既に沈んでしまい、もう戻る事は出来ない。

工藤有佑:「…また上か」
和達銀治:「…そう、だな」
工藤有佑:登ります
和達銀治:ついていく

KP:階段を登り続けると、階段の途中に花の壁が出来て先へ進めなくなっている。その横にはまた同じように扉がり、『実り豊かな荒れた世界』と書かれている。

工藤有佑:開けます

KP:そこは荒涼とした部屋だった。辺りには紅葉や銀杏、コスモスなどが咲き乱れている。その中央に、綺麗な女性が立っていた。

和達銀治:「…」静かに見ます
工藤有佑:「…次の試練は何だ」女性に

KP:彼女は、何も言わずに貴方達を指差す。すると、くらりと世界が暗転した。重力に逆らえず倒れていく体、薄れゆく意識の中で、隣にいた人が同じ様に倒れる姿が見えた…。

KP:和達視点
…気が付くと和達は真っ暗な世界に居た。何の音もしない。
そして声を出そうとしても、何も話す事が出来ない事が分かる。
そうして気が付くのだ。おかしいのは世界じゃない。
自分の目が見えず、耳が聞こえず、喋る事すら出来ないのだと。
そんな、孤独な世界に居た。
KP:貴方がただ分かるのは、手に冷たい何かを持っていると言う事。
触って確かめると、それはナイフだと分かる。

和達銀治:(…!)

KP :工藤視点
貴方は夢の中で立っている。
そして貴方の目の前には、無数の顔のない人間がいるが、誰もあなたの存在に気づいていない。そして貴方は何も武器は持っていない。
ふいに耳元で、「誰かを殺せば現実世界に戻れる」と囁かれる。
あなたはどうしますか?

KP:和達視点
いくら彷徨っても、何をしても、何も変わる事が無い。世界ではなく自分が原因なのだから当たり前と言えば当たり前だが。
…そんな孤独な世界で、不意にあなたの首に何かがふれた。
―――次の瞬間。疑問を思う間もなく強く首が絞められる。
何も見えず、何も聞こえない姓で何が起こっているのか判断出来ない。
ただ、このまま絞められたら自分が死ぬと言う事だけが分かる。
KP:死を受け入れるか、ナイフで相手を刺す事が出来る。
KP:どうしますか?

和達銀治:抵抗します…
和達銀治:さ
和達銀治:刺す…

KP:では貴方は朦朧とした意識の中、生きなければという一心で、持っていたナイフを相手に突き立てる。そして、貴方の首は解放される。
―――不意に、視覚も聴覚も、声も戻って来る。
夢から覚めたようだ。
霞む瞳が見たのは、胸に深々とナイフを突き立てられ、服を赤く染めた工藤の姿があった。彼は驚いたような表情をしていたが、貴方を見て、安堵したように目を閉じる。

工藤有佑:「……そういう、こと…か」
工藤有佑:「……これで…いい」

KP:目の前で工藤が倒れる姿がスローに見える。
自分が、殺してしまったのだ。大事な、人を。和達は1/1d6でSANチェック

和達銀治:ccb<=85 SANC
Cthulhu : (1D100<=85) → 24 → 成功
和達銀治:「ぁ…」
和達銀治:「な…ん…で」
和達銀治:横にそのまま座り込みます
和達銀治:「…俺が…殺し…たんだな…。」
和達銀治:「そう…なんだろ…。」

KP:女性は何も言わずに頷き、1枚の紙を手渡してくる。

和達銀治:見る

KP:紙には、『もしも貴方が代償を支払うのであれば、その子を目覚めさせてあげましょう』と書かれている。

和達銀治:「払うよ…そんなことでこいつが助かるならいくらでもやる」
和達銀治:「こんなバカみたいな理由で死なせてたまるか」

KP:その言葉を聞いて、女性は静かに工藤に手をかざす。すると胸に刺さっていたナイフはすっと消え、床や服を赤く染めていた血が消える。工藤は薄く目を開ける。
KP:工藤は死を経験した事で1/1d6のSANチェック

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=66 SANC
Cthulhu : (1D100<=66) → 16 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス

KP:和達は、自分の中の自分らしい部分が消えていくのを感じる。マイナスしている技能にさらに-10の補正がかかる。

工藤有佑:「……」薄目で和達のほうを見る
和達銀治:「……ごめん」
工藤有佑:「……なに、した…」起き上がる
和達銀治:「……なにも、お前を刺しただけだ。」
工藤有佑:「違う。俺がお前を殺そうとしたんだ。……代償、払ったんだろ…どうしてだ…」
和達銀治:「殺そうとした?その割には安心しきった顔してたな」
工藤有佑:「……」
和達銀治:「殺す気なんてなかったくせに」
工藤有佑:「……違う」
工藤有佑:「…殺す気だった。俺は、そういう人間だ…」
和達銀治:「…お前はいっつもそうだよ、俺はそういうやつだからってすぐ離れようとするくせに、人のために怒る」
和達銀治:「自分のことだって何も話そうとしない」
和達銀治:「人とかかわるのは面倒か?そのくせ人のことは忘れもしないで覚えてるんだな」
工藤有佑:「……………。……っ」
工藤有佑:「…………大事に、できない…から……仕方、無いだろ……」
工藤有佑:「……できないんだ。だから、お前が、止めてくれて……、俺は…」花を吐きます
和達銀治:「…できないんじゃない」
工藤有佑:「……放っておいてくれ……、、しい、…んだ」花を吐く…
和達銀治:「  だ」
和達銀治:「どうせ俺の言うことなんて聞いてくれないんだ、誰がお前の言うことなんて聞くか」
和達銀治:「どれだけ距離を置かれても」
和達銀治:「放っておけって言われても」
和達銀治:「お前が俺を っても」
和達銀治:「絶対に一人になんかしてやらない」
工藤有佑:「…………」
工藤有佑:「……相手を間違えるなよ……」首を横に振る
工藤有佑:「……和達、」
和達銀治:「…」
工藤有佑:「そんな顔をするな…」
和達銀治:「   」
工藤有佑:「……」和達の口から出た花を手で受け止める
和達銀治:「    」
工藤有佑:「……泣かないでくれ」
和達銀治:「   」首を横に振ります
工藤有佑:「…もう、何も言わなくていい…」
和達銀治:「…。」
工藤有佑:「……」涙を拭います…
工藤有佑:「…優し過ぎるな」
和達銀治:首を横に振ります
工藤有佑:「……殺させないでくれて、ありがとう……」
和達銀治:「……っ」
工藤有佑:「……」立ち上がって扉に向かう
工藤有佑:「あと一つだ」
和達銀治:「…………」
和達銀治:立ち上がります…
工藤有佑:「…きっと帰れる」扉を開けて、和達が出るのを待つ
和達銀治:「…っ」出ます

KP:扉から出ると、いつの間にか水かさが増えている。
また、先程あった花の壁も消えており、上へと進めるようになっている。
階段の下の方は既に沈んでしまい、もう戻る事は出来ない。また上に進むほかないのだろう。
KP:階段を登り続けると、階段の途中に花の壁が出来て先へ進めなくなっている。その横にはまた扉があり、『全てが眠る寂しい世界』と書かれている。

工藤有佑:「…開けるぞ」
和達銀治:「…あぁ」
工藤有佑:開けます

KP:扉を開けると、そこは、まるで雪が降り積もったように白い部屋だった。よく見ると、その中でも梅やカトレア、アネモネなどが咲いているのが見える。とても静かで、とても寂しいと思うだろう。その部屋の中央には年老いた老婆が佇んでいた。

老婆:「ここに来るまで、苦しくて辛い思いをして来たのでしょう」
老婆:「理不尽に巻き込まれたり、死にそうになったり。そんな過去を超えて、今があるのね」

KP:老婆は両手を貴方たちに伸ばす。そしてその手を交差させる。
KP:和達の隣には、自分がいる。自分の視線がいつもより低く感じる。声を出すと、その声はいつもの自分の声ではなかった。先ほどまで隣にいた相手のものだ。
KP:そして貴方たちは気づくだろう、お互いの精神が入れ替わってしまったことに。SANC0/1D3

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=65 SANC
Cthulhu : (1D100<=65) → 59 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス
和達銀治:ccb<=84 SANC
Cthulhu : (1D100<=84) → 45 → 成功
工藤有佑:「……は?」
和達銀治:「……なに…」
工藤有佑:「……何だ?」

KP:老婆は困惑する貴方たちに、液体の入った瓶を一つ差し出す。

老婆:「これを飲み干す事が試練。死ぬほど苦しいけど死んだりはしないわ」
老婆:「飲んだ瞬間苦しいのは自分だけど、戻った時に辛いのは相手」
老婆:「一瞬凄く苦しむか、長く少し辛いか。それだけの事よ」
老婆:「さぁ、どちらが飲むかしら。それと、自分だけで答えが出せるようにその耳は塞いでしまおうね」

KP:そうして老婆が手をかざすと、貴方たちの耳は音を捉えられなくなる。お互いの声は聞こえない。

工藤有佑:和達をちらっとみて、瓶に手を伸ばす。
工藤有佑:止められなければ飲みます
和達銀治:止めないです。長く苦しい方がきついと思うので

KP:和達の姿の工藤は瓶をとり、薬を飲む。喉が焼けるように熱くなり、すぐに全身に激痛が走り、立っていられなくなる。死を覚悟するほどの苦しみにより1/1d3のSANチェック

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=65 SANC
Cthulhu : (1D100<=65) → 26 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス
工藤有佑:膝をつく

KP:毒に侵された体は、CONとSTRが-1d3される。

工藤有佑:1D3
Cthulhu : (1D3) → 2
和達銀治:倒れる前に支えてあげます
工藤有佑:「~~…!」

KP:そうしていると、いつの間にか二人は元の体に戻る。2人の耳も聞こえるようになる。

工藤有佑:「…すまない、少し待っててくれ」老婆を睨む

KP:老婆は工藤に向かい、静かに囁く。

老婆:「もしも貴方が代償を支払うのであれば、その子を苦しみから解放してあげましょう」
工藤有佑:「…そういうと思ってた」
和達銀治:「っっ…」
工藤有佑:「…代償は払う」
工藤有佑:「早く終わりにしてくれ」
老婆:「わかりました」

KP:老婆が和達に手をかざすと、和達の体の不調が無くなる。能力値のマイナスも取れます。
KP ->工藤有佑:貴方は、ふと思うだろう。この塔に入るまでの記憶が一切思い出せないのだ。しかし、隣にいる彼のことだけはなぜか覚えている。SANC0/1D3

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=64 SANC
Cthulhu : (1D100<=64) → 53 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス
和達銀治:「っ…はっ…」
工藤有佑:「………」額を押さえる
老婆:「代償はいただきました。試練は終わりです。さあ、登りなさい、最上階まで」

KP:一瞬視界が白くなり、次の瞬間、部屋に老婆の姿はない。

和達銀治:「……工藤…。」
工藤有佑:「…くどう?」
和達銀治:「……は?」
和達銀治:「…どう…した」
工藤有佑:「…なんでもない」
工藤有佑:「上に行けばいいんだろ…」歩き出す
和達銀治:「……おまえ…何を支払ってるんだ…?」
工藤有佑:「……」
和達銀治:「…答えろよ…」
工藤有佑:「……わからない」
和達銀治:「なんだそれ…」
工藤有佑:「和達、お前は…俺の何を知ってるんだ?」
工藤有佑:「…俺は、、誰だ…?」
和達銀治:「……」
和達銀治:「冗談…だろ」
工藤有佑:「……知らないならいい」
和達銀治:「…」
和達銀治:「記憶を…無くしてるのか…?」
工藤有佑:「……そのようだな」
和達銀治:「…また、俺のせいなんだな」
工藤有佑:「…お前のことは覚えてるよ」
和達銀治:「……行こう、まだ希望はある…絶対思い出させる。」
工藤有佑:「……」
工藤有佑:「……知らないんだな」ぼそっと言って扉にむかう
和達銀治:「……」扉に向きます

KP:扉を出ると、階段をふさいでいた花の壁はなくなっている。頭上にはどこまでも螺旋階段が続いている。水は足元まで来ており、二人が歩くたびに水音を立てる。

和達銀治:登っていく…
工藤有佑:ぼんやり足元の水を見ながら登っていく

ゆっくり、ゆっくり……貴方たちは階段を登っていく。
高く、高く………
天を目指した古き人は、何を思っていたのだろうか。あまりに長い、長い。天まで続く階段を登り続けた。
どれだけ、歩いただろうか?やっと、最上階に辿り着く。とは言っても、そこは想像していたような塔の真上では無い。
いつの間にか迫って来ていた水は貴方達の足元を沈め、塔の端から下の方まで水が落ちて行っている事が分かる。それは下へ下へと落ちて行き、果ては遠く見えない。そして、空を見上げると自分達の良く知るあの空ではない事が分かる。
まるで、水中から光輝く空を見上げるように、空には魚が泳ぎ、花が揺蕩っている。大きな影が通り過ぎたのは、くじらだろうか?世界が水に沈んだなら、こんな風になるのだろうか。想像を超える、美しく幻想的な風景が広がっていた。

工藤有佑:「 、だ…」花を吐く
工藤有佑:「?」
和達銀治:「…そうだな」
和達銀治:「水族館、行ったよな」
工藤有佑:「……水族館?」
和達銀治:「あぁ、俺が行きたいって言ったんだ」
工藤有佑:「…和達は、シャチが好きなんだろ」
和達銀治:「あぁ、シャチって海のなかだとさ、早くて…強くて…でも優しいんだ」
工藤有佑:「…そうか」
和達銀治:「だから、工藤に似てるなって思った。」
工藤有佑:「……その工藤っていうのは、誰か知らないが」
和達銀治:「お前だよ」
和達銀治:「お前は工藤有佑だ」
工藤有佑:「…俺?」
工藤有佑:「工藤、有佑…そういう名前か」
工藤有佑:「………」
工藤有佑:「…ごめんな。覚えてなくて…」
工藤有佑:周囲を見回す
和達銀治:「…。」

KP:塔の中央には崩れた螺旋階段が残っていて、もっと高みへと進んでいく為の階段は壊されたのだと知る。そして、階段の下に、誰かが倒れているのが分かる。よく見ると、人だ。まだ微かに動いていて、生きているのかと思う。

工藤有佑:「…!」
和達銀治:「…誰か…いるな」
工藤有佑:「人だ…」
和達銀治:近寄ります

KP:近づこうとした瞬間、それに変化が現れる。
その体を喰い破り、花が咲いた。
…あぁ、人が死んで花になると言う事はこう言う事だったのかと貴方達は思い知るだろう。
美しく咲き誇るそれは、あまりに残酷で狂気を孕んでいてまるで、人そのもののようであり、世界そのもののようであった。
人は、遥か昔。犯してはならぬ罪を犯した。その原罪は、今を生きる我々の魂にも刻み付けられているのだろうか?
人は、誰かを想って、何かを犠牲にする。
そうして語られなかった想いが、死してなお狂い咲く花なのかもしれない……
KP:罪と狂気を孕んだ、人の体を裂き咲く花を見た貴方達は、1/1d10でSANチェック

どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=64 SANC
Cthulhu : (1D100<=64) → 58 → 成功
工藤有佑:シークレットダイス
和達銀治:ccb<=84 SANC
Cthulhu : (1D100<=84) → 21 → 成功
和達銀治:「!!」
工藤有佑:「…っ!」

肥大したその花は、貴方達の命を刈り取ろうと蔓を振りかぶる。そしていとも簡単に、貴方達の体を弾き飛ばした。
何の囲いも無いこの最上階でそれが何を意味するか。痛みに侵された思考でそれに思い当たる頃にはもう遅く、空中を漂い、ただただ、その体は落ちていく。まるで、バベルの塔が崩壊するかのようだった。
落ちる、堕ちる、遠い落下の中で強い衝撃と水の息苦しさを感じて、
……貴方の意識はふっと途絶えた。

――――――――――

―――和達は、ふと気が付くと、大きな湖のような場所の浅瀬で倒れていた。幸いにも、溺れてしまう事は無い。辺りを見渡すと、とても広く果ての見えない湖だ。
暗い宙には発光している不思議な蝶々が飛び交っている。水面には色とりどりの花が、どこか哀しそうに漂っている。
人は死を迎え花となり、水へ土へと還るのだろうかあの蝶は死神だろうか、或いは人の魂だろうか?
そんな事を思ってしまうほどに、哀しく美しい世界だった。

和達銀治:「…ここは」起き上がります
和達銀治:工藤を探します

KP:湖の中央には白い花を咲かせた樹が生えている。その麓では工藤が眠っているように水中に浮かんでいた。

和達銀治:近寄ります

KP:寝ているようだと、思うだろう。いや、ただそれだけで。そうであって欲しいと願う。しかし、運命は残酷だ。貴方は知る、理解してしまう。
もう、彼は生きていないのだと。

和達銀治:「工藤」
和達銀治:「起きろ」
和達銀治:「…そんなことしてる場合じゃないだろ…」
和達銀治:「工藤!」

KP:和達の声には何も返ってこない。ただ静寂の中に自分の声が響くだけだ。

和達銀治:「…」
和達銀治:「…どこから間違ったんだろうな」
和達銀治:「…頼む、話してくれ…。」
和達銀治:「代償でもなんでもいい…お前が生きてればそれでよかったんだ」

KP:和達の頬を伝う涙が、水面に零れ落ちて水面を揺らす。…どれくらい経っただろうか。いつの間にか、和達の傍に目を閉じた1人の少女が立っていた。

少女:「運命は残酷だと、お嘆きですか?」
和達銀治:「…」
少女:「見たくないですよね。大事な人を失ってしまう未来なんて」
少女:「ですが・・・まだ、完全に死んだわけではないとしたら?」
少女:「貴方が代償を支払うのであれば、もう一度その手を掴ませてあげましょう」
少女:「貴方は大切な者の為に大切な物を犠牲に出来ますか?」
和達銀治:「いいぞ」
和達銀治:「なんでもやる」
和達銀治:「…生き返らせて…くれるなら」

KP:少女は静かに頷く。

少女:「貴方の願いは聞き入れました。では、代償を頂きます」
少女:「貴方にとって自分自身とも言えるその才能、能力と」
少女:「大事な人に忘れられてしまうと言う代償を」

KP:工藤は薄く目を開ける。

少女:「生きると言う事はそれだけで罪なのかもしれないと思いませんか?」
少女:「人は何かを犠牲に生きていきます」
少女:「これも運命だと言うのでしょう。さぁ、頑張って足掻いてくださいね。もちろん諦めても結構ですけど」
少女:「それと、お帰りの際は振り返らない事をお勧めしておきますね。・・・ふふ」
少女:「それでは御機嫌よう」

KP:少女はそう言い残し、花弁となって姿を消す。
KP:代償に、和達は全ての技能に-20の補正がかかる。

工藤有佑:「……ん」起き上がります
和達銀治:「…」
工藤有佑:「……?」
工藤有佑:「…、誰ですか」
和達銀治:「…!」
和達銀治:「…。」
和達銀治:「…はじめましてだな」
和達銀治:「和達銀治だよろしくな」
工藤有佑:「……俺は工藤です」
工藤有佑:「…あなたも塔の上から落ちてこんなところに?」
和達銀治:「…そう、だな」
工藤有佑:「そうですか。…ここでじっとしていても時間の無駄ですし、出口を探しましょう」
工藤有佑:起き上がって歩き出す
和達銀治:「…」
和達銀治:「帰る場所はわかるか?自分の家は?歳は」
工藤有佑:「…わかりますよ」
和達銀治:「…そうか」
工藤有佑:「…何ですか?」
和達銀治:「じゃあ…何か思い出せないことはあるか?」
工藤有佑:「思い出せないことが思い出せたらそれは、覚えているということでは?」
和達銀治:「ふは…そうだな」
工藤有佑:「?」
和達銀治:「うん、よかった。」
和達銀治:「…よかった」
和達銀治:「…」
工藤有佑:「……」
工藤有佑:じっと見ている
工藤有佑:「…俺のことをなにかご存知なんですか?」
和達銀治:「……ごめん」
和達銀治:「……俺は、忘れられるのは…慣れてる。」
和達銀治:「別にいいよ忘れられたって、生まれ変わったって何回だって、初めましてって言うし自己紹介だってする」
工藤有佑:「…何の話、ですか……?」
和達銀治:「…そのはずだったんだ、大丈夫だったんだ今までは」
和達銀治:「…ごめんな、急にこんなこと言われても困るよな」
和達銀治:「でも……今お前が、俺のことを何一つ覚えてないのに…無性に腹が立つ」
和達銀治:「 で で仕方ない。」
工藤有佑:「……」額に手を当てる
どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=25 アイデア-50
Cthulhu : (1D100<=25) → 60 → 失敗
工藤有佑:シークレットダイス
工藤有佑:「…すみません」
工藤有佑:「…あなたに何か、しましたか…?」
和達銀治:「本当は思ってた。俺がいない方が幸せかもしれないな、会わなかった方がよかったのかもしれないって…」
和達銀治:「…でも、うれしかったんだ。ビルで会えたときも、飲みに行った時も、水族館も全部。」
和達銀治:「だから忘れてほしくない…ほんとはもう一人でどこかに行ってほしくない…。」
和達銀治:「…だから」
和達銀治:「悪いが、思い出させてもらう」
和達銀治:工藤の胸倉をがってつかんでキスします
工藤有佑:「……俺が?誰かと水族館…??…っ!?」
どどんとふ:シークレットダイス
SCCB<=85 回避
Cthulhu : (1D100<=85) → 86 → 失敗
工藤有佑:シークレットダイス

KP:和達はPOW*5+30%でロールどうぞ

和達銀治:ccb<=90 POW5+30
Cthulhu : (1D100<=90) → 86 → 成功

KP:突然の口付けを避けることもできず、工藤は和達の唇を受け止める。
KP:ゆっくり唇を離すと、工藤は唖然とした顔で和達を見ている。
KP -> 工藤有佑:貴方は和達銀治に関する記憶を取り戻しました。そのとき、耳元で少女の声がする。「この花を食べさせなさい。そうすればその子の失った代償を全て取り戻せるでしょう。運命を打ち破ったあなたへのご褒美です。」いつの間にか、貴方の手には白い花が握られていた。

工藤有佑:「………和達」
工藤有佑:「…もっと、他の方法はなかったのかよ……」溜息
和達銀治:「…」
和達銀治:「…工藤?」
工藤有佑:「……あー…クソ………」
工藤有佑:「…思い出した……」
工藤有佑:「和達銀治」
和達銀治:「……そうだぞ」
工藤有佑:「……覚えてる」
和達銀治:「誕生日は」
工藤有佑:「9月13日。煙草の銘柄は赤マル。水族館に一緒に行ってくれる人が好き…」
工藤有佑:「……違うか?」
和達銀治:「…最後のは余計だ…」
工藤有佑:「…そうかよ」
工藤有佑:「……悪かった。忘れて‥‥」
和達銀治:「…うそだ、あってる」
和達銀治:「…」
工藤有佑:「……」目を丸くする
工藤有佑:「…そう…か」
和達銀治:「あと、覚えとけ…」
和達銀治:「置いていかれるのは嫌いだ」
工藤有佑:「……悪かった」
工藤有佑:「…わかった、忘れない」
和達銀治:「ほんとに思ってるのか」
工藤有佑:「……泣くな」
和達銀治:「っ、泣いてない…」
工藤有佑:「……和達、これを」

KP:そう言って、工藤は樹に生えた白い花を和達に差し出す。

和達銀治:「…?」
和達銀治:受け取る
工藤有佑:「…それを食べれば、和達の無くしたものは戻ってくる」
和達銀治:「またお前になにかあるんじゃないのか…」
工藤有佑:「…そんなに心配か?」
工藤有佑:「だったら一緒に食べてやる」
和達銀治:「……わかった。」
工藤有佑:もう一つ花を取って自分の口にもって行く
和達銀治:食べます…
工藤有佑:食べます

KP:幸運どうぞ

工藤有佑:CCB<=60 幸運
Cthulhu : (1D100<=60) → 80 → 失敗
和達銀治:ccb<=60 幸運
Cthulhu : (1D100<=60) → 89 → 失敗

KP:その花を食べると、貴方の中で失われていたものが全て戻ってくる感覚がする。それと同時に、口から花が零れ出る事も無くなる。
飲み込んだ時に、一瞬ほんの少しだけ胸に痛みが走るだろう。

工藤有佑:「…どうだ?」
和達銀治:「うん…大丈夫だ」
工藤有佑:「…よかった」
工藤有佑:「…出口探すか」手をさし出します
和達銀治:手を取ります
和達銀治:「そうだな…」
工藤有佑:歩き出します

そのまま先に進んでいくと、段々暗くなり、最後には完全に真っ暗になる。
お互いの姿すら見えなくなり、前へ進んでいるのかどうかすらあやふやになる。
いつの間にか、繋いでいた手もはぐれてしまう。暗くて何もないはずの孤独な世界なのに、ふと、視界に映るのは、ふと、耳に届けられるのは、人々の怨嗟、後悔、慨嘆、慟哭、慄然、絶望、嘆き、そんな、罪に塗れた醜い世界。
何処へ行こうとも、その声は、顔は、離れない。
足元の水が重い。まるで、逃がさないとでも言うかのように大量の手が自分の足を掴んでいると幻視してしまうほど。
・・・どれだけ、逃げ続けただろうか。
暗闇に光が差すように、大事な人が呼びかける声が聞こえた。貴方は、振り向く事だろう。振りむいて、しまう事だろう。
だって、孤独な世界で唯一安心出来る存在の声がしたのだから。
そこには背の高い男性が立っていた。
驚くほどに背が高く見上げてしまう。彼は、胴の辺りに大きな黒く輝く鏡を付けていた。じっと見つめなくても分かる、分かってしまう。
水面が合わせ鏡となり、様々な物を映し出してしまうのだから…見たくないものを、聞きたくないものを、言いたくないものを鏡は全てを映し出す。
その鏡の中は狂気に満ちていて、奇妙で奇怪な混沌とした世界が渦巻き、そして理解し難い存在が蠢き犇めいて、自分や大事な存在が見るも無残に狂い裂き、花のように儚く命を散らして逝く光景が映っていると。幸いにして、まだその混沌とした鏡の本質を知る事は無い。

KP:煙る鏡、テスカトリポカを見た探索者は1/1d6+1でSANチェック

工藤有佑:CCB<=63 SANC
Cthulhu : (1D100<=63) → 23 → 成功
和達銀治:ccb<=83 SANC
Cthulhu : (1D100<=83) → 83 → 成功

そして、不気味に笑いながらそれは闇の中へ姿を消す。まだ狂気に支配される和達の手を誰かが強く引いた。
それは先ほどまで一緒にいた人の温かな手。2人は強く手を握る。そうして、今度は離れてしまわない様に手を引いていく。
温かな手が、孤独な世界から貴方の心を救ってくれる事だろう。
そうしているうちに、見覚えのある3つの像が見える。そこを通り過ぎる時、頭に声が響いた。

???:『世界の裏側なんて見ないで、混沌の声なんて聞かないで、非日常の事なんて言わない方が良い』
???:『けれども、貴方達はこれからもこれまでも、それに関わっていくのでしょう』
???:『それもまた運命。貴方達の運命に幸あらん事を祈っています』

―――――
KP:そのままずっと歩いていけば、光が見えてくる。トンネルの向こうでは雨は止んでいた。
KP:晴れ渡った空には、虹がかかっている。

工藤有佑:「……帰ってこられたか」
工藤有佑:手は繋いだまま虹を見てます
和達銀治:「…みたいだな」
工藤有佑:「…疲れた。もう帰るか」
和達銀治:「……」
和達銀治:手を強く握ります
工藤有佑:「……!」
工藤有佑:「…」握り返します
工藤有佑:「どうした?」
和達銀治:「…ちゃんと居るなと思って」
工藤有佑:「……安心しろ」
工藤有佑:「…ちゃんと居る」
和達銀治:「……じゃあ、安心だな…」
工藤有佑:家に帰るまえにバス停まで和達を送る

KP:手をつないだまま、2人はバス停へと向かう。バス停に着くと丁度よく夕方のバスが到着するだろう。

工藤有佑:「…またな」
和達銀治:「また…」
和達銀治:「…またな」

―――そうして、貴方達は日常に帰っていく。きっとこれからも、隣に立つその人と色々な日々を過ごしていくんだろう。
あの時、大事な存在を失わなくて良かったと。心の底から安堵することだろう。
例え罪と呼ばれようとも、人は立ち向かい歩いて行けるのだから。
人よ、散る事を知りながらも、咲く事を恐れないで。
咎送りを続けよう、生きている限り。徒花の様に、儚い人の身だとしても。

KP:「咎送りの徒花」シナリオエンドです
KP:お疲れ様でした!
【ED】アイネクライネ
銀月さんに卓絵をいただいたのでここに掲載…いつもありがとうございます


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