【CoClog】Empty your love.
シナリオ制作者:糾イチカ様
PC:碧川 剣志(25歳・医者/ヤクザ) PL:いる
PC:石窯 紅蓮(28歳・ピザ屋) PL:ハト
KP:ハト
――――――――――
KP:それでは【Empty your love.】はじめます
【蝉の声】
KP:夏。厭になるほど暑い、照りつける日差し。わんわんと鳴り響くアブラゼミの合唱の中に、ぶくぶくと水泡が上がっては小さな手は宙を掻く。水面の向こう側で風鈴が鳴っていた。
――――――――――
KP:夢。きっと夢だったんだろうと思う。ぼやけた視界、泡立つ水面をまだ鮮明に覚えている。焼けそうに熱いアスファルトの上に寝転がっていることに気付いた。泣いている声が聞こえて、そこでやっと傍に居る誰かが居たことも知った。
KP:大泣きする誰かは、俺が触れても顔を上げることはなく、ただずっと泣いている。その声がやけに耳にこびり付くので、永遠にこの光景を忘れることは無いのだろうと思う。
KP:そうして、目眩がするほど遠く高い青空を見上げていたと思ったら、目の前に庭が広がっている。透き通る風鈴の音が頭上から聞こえた。
【風鈴】
KP:生ぬるい風の吹く縁側、木陰の揺らめく真夏の午後。あなたはそこに居ました。行動開始してください。
碧川剣志:ふあ
碧川剣志:「なんだ、ここ……」
碧川剣志:周り目星します
KP:どうぞ
碧川剣志:CCB<=59 目星
Cthulhu : (1D100<=59) → 43 → 成功
KP:夏の庭。青々と茂る芝生の匂いが鼻を突く。生垣が先を遮るせいで、外を窺い知ることは出来なかった。日焼けしたブランコと、芝生には白いボールが転がっている。
碧川剣志:広いおうちだ
碧川剣志:暑いし中にお邪魔します
碧川剣志:日焼けしちゃうし
KP:家は木造の古い家で縁側がついている。畳の上には空になった酒瓶が転がっている。無造作に放られたリモコン、散らばった錠剤。
碧川剣志:なんか家庭環境やばそうですね
碧川剣志:「……」
碧川剣志:「おじゃまします…」そろそろ
KP:部屋の奥には、台所へ向かう少し薄暗い廊下が見える。
碧川剣志:台所とかお母さん的な人がいそうなので行ってみます
碧川剣志:あ、なんか人の気配ないか聞き耳とかできますか?
KP:廊下に足を踏み入れると、軋む木板の感触が古めかしい。通り道には半開きになった風呂場の扉が存在を主張しているように邪魔をしている。
KP:聞き耳どうぞ
碧川剣志:CCB<=66 聞き耳
Cthulhu : (1D100<=66) → 53 → 成功
KP:ではあなたは、ぽたり、ぽたりと蛇口から落ちる雫。そして重なるように響く、水没した何かに打ち寄せる微かな漣が風呂場の方から聞こえた気がする。
碧川剣志:「蛇口閉まってないな…」閉めに行ってあげます
碧川剣志:お風呂場
KP:風呂場はタイル張りの濡れた床、深い浴槽があった。その浴槽のフチから小さな腕が、ぶらりと力なく垂れ下がっている。
碧川剣志:え
碧川剣志:死体ですか
碧川剣志:「!?」駆け寄ります
KP:浴槽を覗くと、黒い髪が湯船に柔らかく、ふわりと藻のように広がっている。生きているのか死んでいるのか分からない。幼く、顔色の悪い、5、6歳くらいの少年だった。透明な水の底には真っ赤な船の模型が沈んでいる。
碧川剣志:「!」
碧川剣志:浴槽から男の子取り出します、なんだ、なんだ、応急か医学ふれますか
KP:医学・応急手当、振れます
碧川剣志:AED
碧川剣志:ふります
碧川剣志:CCB<=70 医学
Cthulhu : (1D100<=70) → 51 → 成功
KP:冷え切った身体に処置を施すと、小さな咳と共に口から溢れ出した水道水が胸元を濡らした。虚ろな目の焦点がゆっくりと碧川に交わる。
碧川剣志:(よかった生きてる…)
碧川剣志:「大丈夫…?」
???:「・・・・・」
???:「ーーー」
碧川剣志:「…?」
KP:小さな口元は確かに言葉を紡いでいる。でも私の耳にその声は届かない。あなたは相手の声が聞こえないことに気付くだろう。
KP:目星またはアイデアが振れます
碧川剣志:「え、なんて言ったの…」
碧川剣志:あいであします
碧川剣志:CCB<=85 アイデア
Cthulhu : (1D100<=85) → 35 → 成功
KP:では、「大丈夫」「ありがとう」ということを言っているのが分かる。
碧川剣志:「よかった」
碧川剣志:私はこの少年心当たりあるんですけど、このPCは心当たりあるんでしょうか
碧川剣志:随とかで会ってませんか
碧川剣志:なんか痛い痛い言ってませんか
KP:あなたは間の前の人物なんて知らない。顔を見たこともなければ、記憶にもない。あなたの目の前に居るのは知らない人物です。
碧川剣志:えん…
碧川剣志:「ここ、君の家かな?」
???:「ーーー」
KP:少年は頷き、そして浴槽に沈んでいる赤い船を指さす。
碧川剣志:「聞こえないな…」呟く
碧川剣志:「? これ、取るといいのかな」
???:こくこく
碧川剣志:じゃ、取ります
KP:碧川が持ち上げた船の模型は水を吐き出す。船底にマジックペンで書かれた不器用な文字、誰かの名前だった。
碧川剣志:だれだろう…
碧川剣志:文字読めますか?
KP:しかしあなたはその文字をなぜか読むことができない。発音しようとしても出来ないだろう。
碧川剣志:うううえええん
碧川剣志:「…きみの?」
KP:少年は頷く。
碧川剣志:「…風呂で遊ぶときは気を付けるんだよ」返します
碧川剣志:筆記用具がほしい…
KP:少年は頷き、そしてあなたの服を引っ張ってどこかに連れて行きたそうにしている。
碧川剣志:「???」ついて行きますね
碧川剣志:異世界で会った子供は優しくしないと死ぬ
KP:少年は適当に服を着替えて、自分の部屋らしい部屋に碧川を連れて行くだろう。
そこは子供部屋。おもちゃ箱や本棚、カラーボックスがある。
少年は本棚の中からスケッチブックを取り出し、クレヨンで何か書きはじめる。
碧川剣志:なんだろう、覗きますね
???:『ありがとう』
KP:と書かれている。今後、筆談をすることで相手の発する「言葉」を正しく認識することが可能です。
碧川剣志:「?? どういたしまして」
碧川剣志:わあああい
碧川剣志:「部屋見ても大丈夫?」
???:こくこく
碧川剣志:じゃ見ます
碧川剣志:本棚見ますね
KP:本棚にはひらがなの本、動物図鑑や絵本などが並んでいる。
碧川剣志:子どもの本だ…
碧川剣志:カラーボックスみます
KP:カラーボックスには、図画工作、貯金箱やよく分からない置物が飾られている。
碧川剣志:ここで本棚に魔導書あったらそりゃ黒だよなあ・・・普通に子供でよかった
碧川剣志:ああ子供だ・・・
碧川剣志:ほ・・・
碧川剣志:おもちゃ箱もみます
KP:おもちゃ箱には小さな人形、積み木、トランプ、どこかで拾ってきたような色とりどりの石。埋もれるようにして紛れる小瓶が一つだけある。
碧川剣志:石だ~
碧川剣志:「石きれいだね」
???:「ーーー!」
碧川剣志:「???」
KP:何か言っているが聞こえない。
碧川剣志:「ええと…俺、言葉わからないみたいだから、さっきみたいに書いてくれると嬉しいな…」
KP:少年ははっとしてスケッチブックに下手な文字を書く
???:『ぼくがひろったいし』
碧川剣志:「そっか…」
碧川剣志:小瓶みます
KP:小瓶には花の種のようなものが一つだけ入っている。持ち上げると、それがカラカラと音を立てた。黒い小さな種の中心には白いハートの模様がある。
KP:知識・博物学・生物学が振れます
碧川剣志:知識ふります
碧川剣志:CCB<=75 知識
Cthulhu : (1D100<=75) → 76 → 失敗
碧川剣志:ふふ
碧川剣志:はっはくぶつがく
碧川剣志:CCB<=10 博物学
Cthulhu : (1D100<=10) → 93 → 失敗
碧川剣志:んんn
碧川剣志:「これ何の種かな…?」男の子に聞こう
???:『ひろった きれい』
碧川剣志:「……」
碧川剣志:「…そうだねきれいだね」
???:『あげる』
碧川剣志:え
KP:そう書いて、少年はにこにこ笑う
碧川剣志:「きみが持ってた方がいいんじゃないかな、綺麗な物集めてるみたいだし」
???:『たすけてくれた』
碧川剣志:これ遠まわしに要らないって言ってる大人だ
碧川剣志:「……助けたというか、体が勝手に動いてたから…お礼なんていいんだよ」
KP:少年は首を振り、小瓶を押し付けるようにあなたに持たせる。
碧川剣志:うううこれは断れない
碧川剣志:「…ありがとう」苦笑して受け取ります
KP:少年は満足げに頷く。
碧川剣志:お部屋出て、外に行きます
KP:あなたが部屋を出ると、後ろからスケッチブックを持った少年が付いてくる。
碧川剣志:(ついて来てるな…)
碧川剣志:気にしないで行きます
KP:一生懸命何か書いている。
碧川剣志:なに??なに???
碧川剣志:「……」もー、何?って感じに見ます
???:『おそといきたい』
碧川剣志:「……」
碧川剣志:「これから行くよ、行く?」
KP:少年は覗きこんだあなたを見上げて、袖を引っ張る。
碧川剣志:「わ、」引っ張られる
???:「ーーー」
碧川剣志:「????」
KP:そのまま少年に引っ張られて、外に出る
KP:シンと静まり返った路地に人影はなく、蝉の声がいつまでも聞こえているのみだった。夏の匂いがする。
【+++】
KP:蜃気楼の揺れそうなアスファルトの道を2人でひた進んだ。すれ違う人は誰も居なくて、ただ蝉の声だけが聞こえていたような気がした。
けれど、それに紛れて聞こえる花火と笛の音が、いつしか路地から外れて迷い込んでいた、森の奥から聞こえてくる。
【森の入り口】
KP:通りには露店が広がり、豆電球の灯る大きな看板が見える。街中には居なかったはずの人々がごった返している。
KP:見る人見る人、全ての顔にモザイクがかかったように窺えなかった。ここに居るのは誰でもないし、見たこともない人たちでしか無かった。奇妙な文字列の看板がそこには掲げられている。
KP:聞き耳をどうぞ
碧川剣志:こわい
碧川剣志:CCB<=66 聞き耳
Cthulhu : (1D100<=66) → 93 → 失敗
KP:特に何も聞こえない
碧川剣志:男の子は普通な感じですか?
KP:少年は露店を見てはしゃいでいる様子で、走って露店のほうに行ってしまう。
碧川剣志:もーーーーー
碧川剣志:追いかけます
KP:露店には見たことも無い不思議なものが並べられている。
碧川剣志:めぼします
碧川剣志:CCB<=59 目星
Cthulhu : (1D100<=59) → 19 → 成功
KP:金の万華鏡。望遠鏡のような形をした、不可思議な万華鏡。
星屑。トゲトゲしたそれは、淡い光を放つ星屑のような物体。
宇宙のネックレス。宇宙を閉じ込めた不思議なネックレス。半球系の硝子で出来ている。中心に煌くのはブラックオパール。
機械仕掛けの蝶。キコキコと音を立てて飛ぶ。歯車の翅、針金で出来た触覚と脚。
雫の髪飾り。雨露のような丸い宝石を囲む青い小さな宝石が九つ、葉脈にも似た筋を浮かばせるヒラヒラした半透明のレースに縁どられた髪飾り。などが置かれている。
KP:少年は食い入るようなまなざしで星屑を眺めている。
碧川剣志:「……ほしいの?」
???:「ーーー!」
碧川剣志:でもお金もってるのかな
KP:少年は頷く。
碧川剣志:「すみません、これいくらですか?」お店の人に聞きます
KP:店主に尋ねると、早回しのビデオを聞いているようで、耳障りな玩具の立てる不快な音色のようで、それは言葉ですら無かった。品物を手に取ると、店主は手を差し出してくる。
碧川剣志:「……」どうしよう
???:「?」
碧川剣志:choice[500,1000,100,150]
Cthulhu : (CHOICE[500,1000,100,150]) → 100
碧川剣志:え
碧川剣志:ひゃ、百円渡します
碧川剣志:「……」店主の顔をうかがいながら
KP:店主は出された100円を受け取ると、星屑ともう一つ、おまけにネックレスを手渡してくれた。それは宇宙を閉じ込めたような半球形をしていた。
碧川剣志:ん?
碧川剣志:ここの物価はどうなってるんだ
KP:星屑に限り購入した際に、あなたはなぜかそのアイテムの使用方法が分かるだろう。
【星屑】トゲトゲしたそれは、淡い光を放つ星屑のような物体。地面に向けて叩きつけると30秒だけ時間を止めることが出来る。
碧川剣志:大事にとっておきます
碧川剣志:そうだ買ってあげたんだwwww
碧川剣志:うそうそwww
碧川剣志:手渡します
碧川剣志:「はい」
???:「!!」
KP:少年は嬉しそうに星屑を受け取ると、スケッチブックに『ありがとう』と書く。
碧川剣志:「どういたしまして」
KP:そして思い出したようにまた何か文字を書きはじめる。
???:『おにいさん なまえ』
碧川剣志:「そういえば言ってなかった」
碧川剣志:(言わなくていいかと思ってたけど言っておくか…)
碧川剣志:「剣志。碧川剣志」
???:『かいて』とスケッチブックとクレヨンを渡す
碧川剣志:かくのか
碧川剣志:書きます、ひらがなかな…
碧川剣志:けんし
???:「ーー!」
KP:少年の声は聞こえないが名前を言ったのだろうと思うだろう。
碧川剣志:ふふ
碧川剣志:この子の名前は読めないんだなあ…
KP:少年はスケッチブックのページをめくり、また文字を書く。
???:『〇▲×』
碧川剣志:「…?」
KP:少年は自分を指さしている。
碧川剣志:あの船のおもちゃの字と同じ感じですか…
KP:そうですね
KP:おそらく自分の名前を書いたのだろうと思うだろう。
碧川剣志:やっぱ読めない…
碧川剣志:「ごめん…読めない」
碧川剣志:読唇術…
???:「ーー?」
KP:少年は周りをきょろきょろと見回し、何か見つけたのかまたどこかに走っていく。
碧川剣志:えんえん
碧川剣志:「またどっかに行く…」追いかけます
KP:あなたは少年を追う。道行く人が話す言葉を何一つ理解できなかった。早回しのビデオを聞いているようで、耳障りな玩具の立てる不快な音色のようで、それは言葉ですら無かった。
碧川剣志:うううこわい
KP:少年はドーム状の大きな建物に入っていく。
碧川剣志:建物に勝手に入っちゃダメでしょ…追いかけよう
碧川剣志:ダッ
KP:ドームの中はサーカスが行われているようだ。観客席はいっぱいで座れず、少年は立ち見席の1番後ろでなんとか見ようと背伸びをしている。
碧川剣志:「……」どこか行かれると困るし、近くにいます
KP:その時、スポットライトがステージの上に当たった。
早回しのビデオ音声。煌びやかな衣装を纏ったピエロは優雅に一礼してみせると、獰猛なライオンが舞台袖から現れて紅蓮に燃えるの火の輪を潜った。
碧川剣志:ポチだ
KP:その咆哮が会場を揺らし、ピエロはシャボン玉を吹く。虹色に煌く無数のシャボン玉は放射線状に、あるいは不規則に広がって、あっという間に会場を包み込む。2人の前にもシャボン玉がふわふわと浮いている。
???:「ーー!!」
碧川剣志:ライオンみてます
碧川剣志:男の子みつつ
KP:少年はシャボン玉に触りたそうにしているが、手が届かないようだ。
碧川剣志:「……」
碧川剣志:んんん
碧川剣志:抱っこできますか
KP:できます。
碧川剣志:じゃあ抱っこしてあげます、よいしょ
???:「ーー!」
KP:少年は嬉しそうにシャボン玉に手を伸ばし、それに触れる。
――――――――――
【蝉の声】
KP:気付くとそこにピエロは居なかった。
無人の舞台を照らすスポットライトが不意にあなたの頭上に降り注ぐ。あなたはシャボン玉に触れた瞬間、飛び散る赤、泣き叫ぶ声を思い出す。アブラゼミの大合唱に掻き消され、蜃気楼に揺れるアスファルトにぶちまけられたあの真っ赤な色が、脳裏に蘇る。
「あなたの、名前は」
鼓膜を直接震わすように、甲高い急ブレーキの音のあと、確かに俺はそう言った。
――――――――――
碧川剣志:もうやだいやなよかんしかしないんですけど
KP:永遠とも言えるような時間の静止。ここがどこなのか、目を開けてからすぐに分からなかった。ゆらゆらと不規則に揺れる木目の天井と床。キコキコと羽ばたく機械仕掛けの蝶がヒラヒラと目の前を通り過ぎていった。
【海の上】
碧川剣志:とりあえず男の子いますか
KP:周りを見ると、ここはどうやら船の上のようだとわかる。今にも愚図りそうな空の下、淡くかかった霧の向こう、大きな実験施設が見える。船の中には2本のオールが並べて置いてあった。少年は手すりにつかまり、海を眺めている。
碧川剣志:「…落ちないでね…」
KP:こつん、と屋根に何かが当たった音がする。ころころした丸い小さな球はコロコロと転がってきて、次々に屋根に当たっては船の中に落ちてくる。
碧川剣志:なんだ?何落ちてきたかみます
KP:拾い上げると、それは色とりどりの飴玉だった。飴の雨がふっているようだ。
碧川剣志:かわいい・・・
碧川剣志:「飴?・・俺疲れてるのかな…」
KP:少年は頭を押さえて屋根の下にやってくる。
???:「ーーー!」
碧川剣志:「? なに?」
KP:外を指さして何か伝えたそうにしている。
KP:そしてどこから持ってきたのか、透明な瓶をあなたに差し出す。
碧川剣志:「はあ」相槌です
碧川剣志:「入れろと」
KP:少年は頷いて、スケッチブックに文字を書く。
???:『けんし すきな いろ』
碧川剣志:「好きな色…これに入れるといいの?」
KP:少年は頷く。
碧川剣志:「…わかった」
KP:飴玉の色は、赤、青、紫、緑、黄、橙、白、黒。敏には8つ入ります。
碧川剣志:赤と黒と青、橙はちょっとだけ入れます
碧川剣志:橙1 赤3 黒2 青2
KP:あなたと少年は夢中になって飴玉を集めていた。しばらくしてちゃぷんと打ち寄せる波、目の前に広がる岸部。
KP:薄らと視界を覆う霧の中、そびえ立つ実験施設がある。
碧川剣志:飴まだふってますか?
KP:もう止んだようです。霧が出ています。
碧川剣志:よかった
碧川剣志:「飴もう落ちてこないし…船おりようか」
???:こくこく
碧川剣志:おります~
KP:あなたは船を下りて施設へと向かう。てっきり少年がついてきているかと思えば、うしろには誰も居なかった。
碧川剣志:ん?
碧川剣志:「え…どこ行った」
KP:引き換えし、船に戻ると、少年は船の床に突っ伏して、眠っているように見えた。
???:すや・・・
碧川剣志:「……」
碧川剣志:ちょっとほっとする
碧川剣志:連れ出した責任があるし…
碧川剣志:船が波にさらわれちゃうと大変なのでおんぶかな…おんぶして行きます
KP:少年に力はなく、だらんとした身体は見た目より少し重かった。呑気そうな寝息が首筋に当たる。
碧川剣志:「子供って意外と重いんだな…」
KP:再びあなたは施設に向かう。踏みつける地面は苔で覆われているようでが水っぽい。入り口の大きな鉄扉は見上げていると首が痛くなる。
しばらくそこで待つと、建物の奥からコツコツと響く足音がする。左右に開いた自動ドアの向こう側に、白衣の女性が立っている。
碧川剣志:「?」
KP:女性は何かを悟ったのか、頷いて中へ入れてくれるだろう。
碧川剣志:「……なんだ…?」ついていこう
【実験施設】
KP:微かな冷気の立ち込める白い廊下。
並ぶ無数の檻の中には鷲の羽、ヘラ鹿の角の生えた少女。たくさんの動物たちの混ぜられた少女たちが整然と閉じ込められている。
その誰もが虚ろにどこかを見つめるばかりでこちらに顔を向けることは無かった。ここまでに、一体何度角を曲がったか忘れてしまった。
やがて女性は1番奥のスライド扉の前に立って、おぶった少年をこちらに渡すように促すジェスチャーをする。
碧川剣志:いやいやいや
碧川剣志:「…? どうして渡さなければいけないかわかりません」
碧川剣志:「通り道の子たちを見たら渡せるわけないじゃないですか」
KP:女性は困ったように首をかしげ、再度、渡すようにジェスチャーをする。
碧川剣志:「嫌です」首を振ります
KP:女性は困ったように苦笑して、指を鳴らす。すると、スライド扉の置くからジャラジャラと何かを引きずりながら、トナカイの角、ライオンのタテガミを揺らして、毛むくじゃらの蹄の脚でリノリウムの床を叩く少女が歩み出てくる。異様に変形し無数に枝を伸ばす大樹のように巨大なツノが、少女のシルエットを3倍にも4倍にも大きく見せていた。SANCです。
碧川剣志:CCB<=71 SAN
Cthulhu : (1D100<=71) → 7 → スペシャル
KP:減少無しです
碧川剣志:「……」身構えます
KP:戦闘ラウンドに入ります。
碧川剣志:ううう
KP:行動順は、キメラ→碧川
KP:ですが、最初のターンのみ碧川の先制行動ができる。
碧川剣志:逃げます
KP:ではDEX18との対抗ロールです。
碧川剣志:RES(16-18) 逃走
Cthulhu : (1d100<=40) → 6 → スペシャル
KP:あなたは踵を返し、その場から逃走する。
何度も角を曲がり、分厚い鉄扉に向かって走った。左右に開いた扉から差し込む眩い白に飛び込んだ瞬間、浮遊感に襲われた。
KP:あなたの前には黒衣をゆったりとはためかせる人影がある。黒衣の人影は灰色の包帯に覆われた顔を上げ、あなたに手を差し出す。
碧川剣志:ほねみえてますよ・・・
KP:そこに握られた淡く光る星屑は、確かあの奇妙なサーカスで買ったもので、耳鳴りのような頭痛になって、急速になくなった記憶の大きさを照らすだろう。
KP:受け取りますか?
碧川剣志:うけとります、、
KP:星屑を受け取ると、黒衣の人影の手の中には淡く輝く炎もまた閉じ込められていることに気付く。それは瓶の中に揺らめく光で、見ていると不安になるだろう。
碧川剣志:「それ、なんですか」びんのなか
黒衣の者:「………」
KP:黒衣の人影は答えない。けれどあなたは理解するだろう。それは人の魂の半分だと。
黒衣の人影はいつの間にかそこに居た少年手を握り、ゆっくりとあなたに背を向ける。
碧川剣志:え
碧川剣志:まって
???:「ーーー?」
碧川剣志:「え、待ってください、」
碧川剣志:「どうして連れていくんですか」
KP:あなたが引き止めると、立ち去ろうとした黒衣の人影は振り返る。
石窯紅蓮:「………」
黒衣の者:「……」
KP:黒衣の人物ゆっくりとあなたを指差す。あなたの心臓を。
碧川剣志:「…交換ですか?」
KP:黒衣の人物はゆっくりと頷く。
碧川剣志:ちょっと話し合いしてきます
碧川剣志:あいであします・・・
KP:アイデアどうぞ
碧川剣志:CCB<=85 アイデア
Cthulhu : (1D100<=85) → 67 → 成功
KP:万物は等価交換で成り立っている。もしあなたがその少年、そしてその瓶の中身の半分の魂を返して欲しいと願うならあなたはそれに見合うもの、自分の魂の半分を差し出さなければならないのだろう、と思う。
碧川剣志:半分くらいならいいかなーと碧川剣志は思う
碧川剣志:医学で子供助けられたことないから思い入れはある
碧川剣志:「…わかりました。せっかく助けたのに、こんなところでまた死なせるのは僕は嫌です」
KP:あなたが承諾すると、黒衣の人影はゆっくりとあなたの胸元に手を伸ばす。ずぐり、と青白い細い手が胸に沈む。冷たい指先が体内を探っている。
生理的な嫌悪感か、それとも原始的な恐怖か、身体が芯から冷えてゆく。
指先から吸い取られた生気が、やがて引き抜かれた時、黒衣の人影の手には瓶の中身と同じ青白い炎が揺れていた。
自分自身の魂を目撃したことによりsanチェック1/1D3
碧川剣志:CCB<=71 SAN
Cthulhu : (1D100<=71) → 45 → 成功
KP:黒衣の人影は瓶の蓋を開け、それを入れると、また栓をしてかき混ぜるように上下に振った。すると半分ずつだった魂は1つになり、黒衣の人影はそれをあなたに差し出す。
碧川剣志:「あ、ありがとう、ございます」
碧川剣志:うけとります
――――――――――
KP:それを受け取った瞬間、真夏の青空だった。無音の世界から突然蘇ってきた騒音の嵐に翻弄される。蝉の声が雨のように五月蝿かった。
KP:アスファルトの上に、少年と手をつないで並んでいる。少年は立ち尽くすあなたを見上げて不思議そうな顔をしている。
手にしていたはずの瓶はなく、手の中にあるのはあの星屑だけだった。
聞き耳をしてください。
碧川剣志:星屑だけになっちゃった
碧川剣志:CCB<=66 聞き耳
Cthulhu : (1D100<=66) → 49 → 成功
KP:背後から、アスファルトを通して響く振動と微かな轟音が近づいて来る。
碧川剣志:え、振り返ります
KP:振り返ると、大型トラックが。それが、交差点を抜けて物凄い勢いでこちらに迫ってくるから。そうしてそのまま、こちらへ突っ込んで来ようとしているから。あの子だけを、轢き殺そうとしているから。俺は。そう、あなたは、どうしますか?
碧川剣志:いやいやいや、だめ、だめだ、庇う
碧川剣志:あれだ
碧川剣志:星屑
碧川剣志:星屑でザ・ワールドして、できるなら2人で逃げたいけど、
碧川剣志:不可能なら突き飛ばして庇うかな…
KP:あなたは星屑を地面に放る。叩きつけた星屑は無数の破片を散らしてキラキラと真夏の空の下で煌き、辺りを一瞬にして青白く包み込む。
蝉の声が止んだ。
トラックの轟音も、何もかも、静止した世界。そこで息をして動いているのは自分だけ、あなたはこれから、30秒間好きな行動を取ることが出来ます。
星屑が壊れた瞬間、あなたは、忘れていた目の前の人物の記憶全てを一挙に取り戻し、空白が埋まっていくのを感じます。
【蝉の声】
KP:叩きつけられた、と思う暇は、果たしてあっただろうか。
身体の半分が猛烈な勢いで打ち付けられて、アスファルトの地面に転がる刹那。その上を無慈悲に通り過ぎる大型トラックが、そこを一瞬にして真っ赤な血の海に変えた。飛び散る赤、むき出しの骨。
―――夏。厭になるほど暑い、熱い日差し。わんわんと鳴り響くアブラゼミの合唱の中に、ぶくぶくと水泡が上がっては小さな手は宙を掻く。水面の向こう側で風鈴が鳴っている。
夢?これは夢じゃない。
ただ、俺の夢でもなくて、これはあの人の夢だったんだと、今頃気がついた。俺は焼けそうに熱いアスファルトの上に寝転がっている。泣いている声が聞こえて、そこでやっと傍に居る誰かを思い出す。大泣きする誰かは、もう動かなくなった俺を見て、ただずっと泣いている。その声がやけに耳にこびり付くので、永遠にこの光景を忘れることは無いのだろうと思う。
???:「ーーーー!!」
――――――――――
KP:夏の日差しは蝉と、大泣きするあの声に遮られて、だんだんと白んでいった。まるで真夏の、蜃気楼みたいだった。
目を覚ました時、妙な胸騒ぎがして、あの熱い日差しの余韻の中、まだ早朝の部屋の空気が嫌な予感を喉に流し込んでくる。思わず身体を起こし、あの人に電話をかける。
KP:長いコールが永遠にすら感じる。しばらくして通話が繋がったような音。消えそうな声で、電話の向こうの相手はあなたの名前を呼ぶ。
石窯紅蓮:「剣志……?」
KP:RPどうぞ
碧川剣志:あっはい
碧川剣志:「あ…紅蓮さん…よ、かった…」
碧川剣志:「よかった…」
KP:あなたの声を聞くと、石窯は突然泣きだしてしまう。
石窯紅蓮:「……剣志……」
碧川剣志:「!? え、どう、したんですか…」
石窯紅蓮:「会いたい………。会いたい……いますぐに…」
碧川剣志:「こんな時間に電話して、すみません」
碧川剣志:「!」
碧川剣志:「俺も…俺もです」
石窯紅蓮:「剣志に…あいたい……」
碧川剣志:「行っても、いいですか…」
石窯紅蓮:「……うん、うん…」
碧川剣志:「よかった……」
KP:あなたは石窯に会いに行く。ポケットには飴の入った瓶と、その中に混ざって少年からもらった植物の種が入っていることに気付くだろう。
碧川剣志:持って行ってみよう
KP:石窯の魂はまだ半分が奪われた状態です。やや感情が希薄だったり、反応が薄かったりしますが、後日、を種植え花の匂いを嗅ぐことで魂の半分も取り戻すことが出来ます。
KP:これにてクトゥルフ神話TRPG『Empty your love.』を終了とします。お疲れ様でした。
碧川剣志:おつかれさまです…
碧川剣志:おみやげに植木鉢買って行ってあげよう・・・
碧川剣志:ピザ屋さんに植木鉢置いてね…
KP:以降アフターとなります。
KP:あなたが石窯の店に入ると、石窯はぐったりと椅子に腰掛けている。
碧川剣志:(ぐったりしてる…)
碧川剣志:「あ、の、紅蓮さん」
KP:あなたの声に気がつくと、石窯は駆け寄ってあなたに寄りかかるように抱きつく。髪は濡れているのか湿っており、体はとても冷たかった。
碧川剣志:「! どうしたんですか、すごく・・冷たいですけど…」ぎゅっと抱きしめ返します
石窯紅蓮:「……剣志…ありがとう、きてくれて……」
碧川剣志:「っ、」
碧川剣志:「このままだと…風邪ひきますよ…ドライヤーとかないですか」
石窯紅蓮:「……ううっ…うう…」泣いている
碧川剣志:「……」
石窯紅蓮:「おもい、だして、俺……昔、剣志に会ったこと……忘れてた…」
碧川剣志:「え?」
石窯紅蓮:「……ゆめ、で……」
石窯紅蓮:「会って、それで………たすけてくれた」
石窯紅蓮:「ずっと、忘れてた……」
碧川剣志:「……僕も、今朝夢を見たんですよ」
石窯紅蓮:「・・・・・・」
碧川剣志:「小さい子が風呂で溺れてて、それを助けて。走り回るから追いかけるのが大変で」
碧川剣志:「空からお菓子の飴が降ってきたり、へんな屋台を見たり」
石窯紅蓮:「…うう…っうう」えんえん
石窯紅蓮:「…………死なないで」
碧川剣志:「死にませんよ」
碧川剣志:「あなたを置いてどこかに行きません」
石窯紅蓮:「……死なないで……代わりになんて、ならなくていいよ…」
碧川剣志:「……どうしてですか」
石窯紅蓮:「ううっ…ど、しても…だめだ……やめてくれ……」
石窯紅蓮:「失いたくない……」顔をうずめる
碧川剣志:「すみません、それはやめれません…」
碧川剣志:「僕もそうだから、あなたの代わりになるんですよ」
石窯紅蓮:「いやだ…いやだ……そんなのいやだ…」
碧川剣志:「……」
石窯紅蓮:「たまには俺の願いだって…聞いてくれたっていいだろ……」
碧川剣志:「……もし逆の立場だったら、紅蓮さんははいって言えるんですか」
石窯紅蓮:「……」首を横に振る
石窯紅蓮:泣いてる
碧川剣志:「……俺の気持ちもわかってください。代わりになるななんて、言わないでください」
碧川剣志:「大切な人を見捨てるなんてこと、させないでください…」
石窯紅蓮:「……うううう」
碧川剣志:泣くのはがまんしてるけど声は泣いてる
碧川剣志:私は泣いてる
石窯紅蓮:「だって……俺、いつも何もできない………からっ」
石窯紅蓮:「いつも、迷惑かけてる、から……」
石窯紅蓮:「だから、もういいよ……俺のことはもういいから……」
石窯紅蓮:「自分の事、もっと大事にしてくれ……」
石窯紅蓮:「…来てくれて、ありがとう」
碧川剣志:「……」
碧川剣志:「いつもいつも迷惑迷惑ってあんた何なんだよ」
碧川剣志:「何もできないってなんだよ」
碧川剣志:「自分のこと大事にしろってそれ自分に言えよ」
石窯紅蓮:「………俺は、ほんとのこと、言ってるだけだ…」
碧川剣志:「っ、あなたは」
碧川剣志:「あなたは…人を笑顔にできるし、いろんな人と仲良くできる。誰にでも優しいし面倒見もいいから信頼もされるし……俺だって、あなたといると安心する」
碧川剣志:「迷惑なんて、何も迷惑かけない人がいるのがおかしい話ですよ」
碧川剣志:「俺だって、あなたに迷惑かけてます。その自覚はあります」
碧川剣志:「俺のことはもういいからって、僕がいると迷惑だからですか?」
碧川剣志:「僕があなたを好きでいて迷惑なら離れます」
石窯紅蓮:「……俺は、剣志が生きててくれれば…笑ってくれれば、何よりも嬉しい……。こうやって、触れると、幸せで、好きって言われると、今まで生きてて良かったって思えるから…だから、こんなに大切に思える人を、俺はもう、自分のせいで、失いたくない…………失うのが怖い」
石窯紅蓮:「…離れたくない」
石窯紅蓮:「……いつだって、会いたいのに……」
碧川剣志:「……」
碧川剣志:「同じ気持ちなんです……わかってください」
石窯紅蓮:「……くるしい」
碧川剣志:「…え…どこか具合でも悪いんですか…?」
石窯紅蓮:「……わからない、けど……、くるしい…」えんえん
碧川剣志:「………」オロオロします
碧川剣志:医学…?
KP:医学どうぞ
碧川剣志:CCB<=70 医学
Cthulhu : (1D100<=70) → 69 → 成功
碧川剣志:あぶないなあ・・・
KP:医学的にはどこも悪くないように思う
碧川剣志:ううう
碧川剣志:わかる
石窯紅蓮:「今日は……いつ、かえるの」
碧川剣志:「……」
碧川剣志:「迷惑じゃ、ないなら…」
碧川剣志:「なんだか、今のあなたは1人にさせると…不安だから…」
碧川剣志:「……」
石窯紅蓮:「……?」
碧川剣志:「……今日帰らないで、そばにいてもいいですか」
石窯紅蓮:「……い、いのか?‥…」ホアァ…
碧川剣志:「だめですか…?」
石窯紅蓮:「仕事とか……あるんじゃ…ないのか?」
石窯紅蓮:「お、おれは、嬉しい……すごく、嬉しいけど…」ぎゅ
碧川剣志:「仕事と大切な人って天秤にかけるものなんでしょうか」
石窯紅蓮:「……」むずかしいことはわからない…
碧川剣志:わかれよ!!!!!!!!!!
石窯紅蓮:だって、お医者さんだよ…人の命かかってるんだよ…
石窯紅蓮:引き止めるのも気が引けるよ……
碧川剣志:そうだ石窯くんには医者としか言ってない
碧川剣志:「……俺はそばにいたいです。今日、帰ったら…なんだか紅蓮さんが消えちゃいそうで」
碧川剣志:「不安なんです…」
石窯紅蓮:「……ぐずっ…居て…そばに…いて……」
石窯紅蓮:「…帰らないで……」
碧川剣志:「帰りませんよ。帰らないから…」
石窯紅蓮:「…っううう…ううっ…」嬉しさと申し訳なさで言葉が出ない
碧川剣志:コミュ力お化けの石窯くんが
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