nostalgia
鬱蒼とした世の中からようやく一筋の明るい光が差し込んできた。
心の蟠りが落ちて、何をしようか、と感じたときはもう雨のにおいが鼻につく時期だった。どうもhatkvaです。
大分余裕ができたので今回は今までの私を作り上げてきたゲームを紹介しようと思う。といっても、幼い頃の自分は有名どころのゲームは全然やってきたことが無く、誰も知らないような海外のゲームを黙々とやるような子だったのでこれから出てくる作品は一般では全く知られていないものであろう。
小さい頃の話である。確か5才くらいだった。私はよく父の部屋にあったパソコンを触らせてもらっていた。といってもかなり幼かったので別に大して変なものは見ていなかったと思う。
ある日、父のパソコンで英語版のPCゲームプラットフォームのようなものを突然見つけ、父にダウンロードしてもらった。今でいうsteamのような感じで、60分という時間制限付きのデモ版がプレイできるというものだった。そのプラットフォームを最近になって探しているのだが、かなり昔のことなので名前をなかなか思い出せない。
今でも不思議なのだが、全て英語で書かれていたのに5才の私は全く動じず、むしろ初めてやるゲームというものに興味深々だった。確か、父は私が初めて興味を示したゲームのデモをダウンロードしてくれて、父の傍でゲームをやっていたような気がする。その初めてやったゲームがこれだ。
dynomite deluxeというゲームである。いわゆるパズルゲームでありスリングショットのようなもので同じ色の卵に当てて消していくというものだ。クリアするにつれて大型恐竜の化石の破片が現れ、それをすべて揃えるようなものだったはず。私は初めてパソコンがフルスクリーンになってゲームを映し出した姿と独特のサイケデリックな洋ゲーの音楽に釘付けになっていた。初めてやったゲームがこんなもんだから、もしこれじゃなくて初のゲームがGBAのポケモンであったら、私の嗜好とかクリエイティビティは全く違う方向に向かっていただろう。要するに、五才の自分はよくわからない洋ゲーに触れるという同年代の人達とは異なるかなり刺激的な経験をディスプレイ上でしていた。
このゲームはpop cap games というアメリカの会社が制作したものである。マウス操作のみの誰でもハマるゲームを作るのが得意な会社で、幼少期の私はpop capのゲームの虜になっていた。pop capのゲームで特にハマったのはこのゲームである。
insaniquarium deluxe というゲームである。日本語訳すれば気違い水槽というなんともイカれたゲームだ。基本は水槽にいるグッピーにクリックで餌を与えていくゲームで、そのグッピーが成長するとコインを落とす。そのコインを拾っていくことで資金を貯めていき最終的に目的の卵を買える金額になるとクリアになる。水槽の魚に餌をやるのは分かるが、魚が金を落とすという意味が分からないシステムが存在する上に、途中で出てくるエイリアンを連打で倒していくという狂った演出がある。上の画像で言えば、真ん中あたりの赤い髪した黄色くてデカいやつがエイリアンである。よくわからない要素がふんだんに盛られたこのゲームだが、かなりハマった。マイナーなゲームだが、youtube上に外国人がプレイしている動画がかなり上がっているあたり中毒性が高いのだと思う。金を効率よく貯めることとグッピーが死なないように気を付けさえすれば連打で済むのだが、私はこのゲームを一日四時間か三時間このゲームに費やしてしまう位ハマった。ちょうどプレイしていた小学2,3年のときは友達に知るはずもないこのゲームのことを一方的に喋るというようなことをしていた。だが、今思えば日本のゲームにはない単純さと自由さが当時の自分にピッタリと合致していたのだと思う。
もう一つやりこんでいたのが heavy weapon deluxeである。
たった一輌の戦車がソ連軍を模した軍隊に立ち向かうというストーリーの横スクロールアクションのゲームである。空から飛んでくる爆撃機やらミサイルやらをレーザーみたいな砲弾で撃ち落としていくのが爽快で、かつサクサク進められる程度の難易度設定がかなり上手く調節されているゲームであった。ギミックや色彩の感じといいpop cap は丁寧にゲームを作る会社である。最近の課金制スマホゲームのようなイライラする要素が全く無い。ただ、やっていた当時はソ連をボコすというコンセプトを知らずにプレイしていたので、作中のところどころにソ連を揶揄する場面があることを最近知ってしまった。
今回は自分を構成してきた三作を紹介した。まだまだ他にもやったゲームが存在するが、読んでる側が混乱してくる気がするので今回はpop cap gamesのものだけに留めておく。
pop cap games は手軽に遊べるゲームを作るのが本当に上手くデザインも好きだったが、実は2011年にEAに買収されている。小さいながらも独自のゲームを展開していた会社が大手に買収されるのは何とも残念である。
そうは言っても、今はsteamでpop capが過去に販売していたゲームを楽しむことができる。もちろん今回紹介した三作も購入することができる。リンクを貼っておくので余裕がある人は是非やってほしい。https://store.steampowered.com/developer/PopCap
私は今年steam上で幼い頃やっていたゲーム達と再び出会いノスタルジアに浸っていたが、windows10をアップデートしたあたりから何故かできなくなってしまった。私の幼少期はOS更新という些細なことで消滅してしまった。
こんな感じで誰も知らないようなゲームを勝手に見つけてやりこむような子であったので、周りからはあまり理解されていなかったように思う。だが、私はゲームは直感的に惹かれたものをやったらいいと思うし、無理に流行りのものに乗っかる必要も無いとも思っている。自分がやっているものが周りに理解されないことなど、この大量生産大量廃棄の資本主義社会にとっては些細な悩み事に過ぎないからだ。
また、steamで変わったゲームなどを紹介していきたいと思う。
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