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年ぶりのYOSAKOIソーランと二つの「ご縁」に関する益体もない話(後編)

そんなわけで後編

第31回YOSAKOIソーラン祭り(以下本祭)、私はまったく異なる二つの「ご縁」をいただきお祭りに参加をいたしました。
今回はその後編として、土日の二日間にわたりお手伝いをさせていただいたAceさん(宮城県多賀城市)のお話しをしてみようと思います。
なお、前編はこちらになりますのでよろしければご一読ください。

3年ぶりのYOSAKOIソーランと二つの「ご縁」に関する益体もない話
(前編)

https://note.com/hatanoid/n/n09cb0d005e67

”想定外”だったご縁~Aceさん

Aceさんは宮城県多賀城市を中心としたユニット型YOSAKOIチームさんです。常設のチームというよりは参加するイベント等にあわせて柔軟にメンバーを募集・結成してイベントに参加するという形式をとっていらっしゃるチームさんです(そういう形態のチームさんだと認識しています)
・・という書き方からもわかる通り、私自身YOSAKOIソーラン祭り参加のお話をきっかけにはじめて知りご縁をいただチームさんでした。
そもそも、これまでお手伝いをさせてさせていただいたチームさんは顔見知りや仲介の方を通じてリアルにやり取りのある道内チームさんでしたがAceさんは「道外からネットを通じてお声がけが来る」という「想定外」の形でお話が来たチームさんでしたので、2020年の朝、身支度をしてた時に飛び込んできた最初のお誘いのメッセージには非常に驚いたのを今も覚えています。
伺えば、2020年の本祭に参加を予定しているがチームの旗士さんが仕事の都合で来られないため私にチームの旗をやってもらいたいとのこと。
当初は驚きましたし、道外のチームさんで自分が務まるかの迷いもありましたが、どうしてもアウェイとなる海を越えての遠征の大変さは少しはわかるつもりだったので、「少しでもお役にたつのであれば」とお受けさせていただいたのですが・・・。

かくも長き助走

その後ご時世のことは皆さんご存知のとおりです。
2020年、そして翌2021年も本祭は中止を余儀なくされました。世界から文字通り祭りが消え道内チームもほぼ活動休止に追い込まれ、当然、2020年のAceさんとのお話も一旦白紙に戻りました。実は翌2021年も再びAceさんからお話をいただき「今度こそは!」とお受けして準備が進んでいたのですがこれもなくなりました。
結局2年の間、私も「うちの子」らと河原で遊び暮らす日々をおくります。この間、Aceさんからいただいていた音源や動画をみて(作品が自分好みだったので)「うちの子」と本祭ごっこなどしてすごしてました。
とはいえ、「さすがに今度はチームさんの旗士さんも帯同するだろうし、自分に声がかかることはないだろう」と思いっていた2022年春、3回目のお声がけをいただきました。
見ず知らずの「旗や」に3年連続でお声がけをいただいた。この時点で私にお話を受けない理由は全くありませんでした。

その「美しさ」長い「旗尻」

こうして2022年の本祭にむけて世の中が動き、開催も間近に迫った頃、一足早くAceさんの大旗(とお借りする衣装)が手元にやってきました。
試しに広げてみると青空に太陽、鳳凰が映えるとても素敵なデザインが目にも爽やか。そしてあげてみると「軽くてとても素直で振りやすい」
青空にあがるとその映え方は素晴らしいとかんじました。
一方で「想像していたよりも旗尻(旗の後端部分)が長い」事が分かりました。
旗尻の長い旗というのは風に乗ってよくなびき、旗の動きが流麗で美しい分、気をつけないと布が竿に絡みやすかったり撤収の回収時、布が下に垂れて足をとられるなどのおそれがあります(布が下に垂れるのは”旗あるある”なのですが、旗尻が長いとその傾向が顕著になります)ですので、取り扱いに留意しないと思わぬ事故を起こす場合があるため、その長さについては留意しておく必要があります。
ちなみにAceさんの旗が手元に着てからこっち、いつもの河原は天気はともかく風が最悪でロクに旗とコミュニケーションがとれず、いかに旗とコミュニケーションをする場をつくるかが個人的に非常に悩むところでした。また、旗を片付けようとしてる時間帯に河原の風速が7mを越えて一人では旗がたためなくて途方に暮れたのも今となっては良い思い出(?)・・・いや、二度とごめんかな(;^ω^)

実際見てみると感じますが、写真より旗尻が長い子でした


おいでませ!札幌!

そうこうしているうちに本祭を迎え、この時はじめてチームのメンバーさんにお目にかかりご挨拶をさせていただきました。
3年越しの本祭参加を果たされたAceさんは少数精鋭。審査の大通パレードもアンダー40の審査もないため、大規模編成でファイナルを目指しているチームさんとはだいぶ雰囲気が異なっていました。
初見のどこの馬の骨とも知れない「旗や」をあたたかく迎えてくださり、私自身、久々の本祭を心から喜び楽しむことができました。
本祭期間中は不意の雨に悩まされたり(旗布ぬらさないよう右往左往したり)、あまりの強風時には旗を揚げるのをあきらめようと思った場面もありましたが、チームの皆さんのご支援、ご協力をいただきながら(ヘマややらかしをしながらも)何とか務めることができました。

Aceの皆さん(と手伝ってくれた知人様)、本当にありがとうございました!
審査はありませんでしたが合同パレードで大通りを練り歩きました


空に躍るは「雲外蒼天」

Aceさんの作品「雲外蒼天(うんがいそうてん)」には「困難を努力して乗り越える事でその先には青い空が待っている」という意味が込められており、当初は東京五輪を応援するために作られた作品とのことでしたが、2年がたち、この世界を覆う禍を吹き払い、そのために奮闘するお祭りを応援する作品に昇華したのではないかと感じました。そして作品を象徴するのであろう蒼天の旗を振る機会を与えられたことは私にとって非常な喜びでした。
はるばる海を越えて北海道までいらしてくださったこと、旗で演舞のお手伝いをさせていただいたこと、そのご助力やご厚意をいただけたことに心から感謝を申し上げたいです。

本当に美しい旗でした

終わって雑感

今回の本祭、古くからの親交のあるチームさん、思いもかけなかった一期一会のご縁をいただいたチームさん、両方の視点で3年ぶりの本祭、復活する祭りを迎えられたこと、その中での経験、感じた思いは確実に自分の血肉になったとおもいます。何より、「お祭りって本っっ当に楽しいもの、大切なものだったんだ」とあらためて思いました。
そしてチームの規模や形は違えど、自分が旗を務めるにあたっては本当にたくさんの人のお力添えをいただきました(Aceさんの時には私の知人が日替わりで旗を手伝ってくれました)。

「旗は一人では振られない。多くの人達の助けがあるからはじめて自分が旗を握って舞台の上に立てる」

ということをあらためて強く認識するお祭りでした。
あらためて「旗や」に本祭参加の機会を与えてくださった両チームの皆様、旗を揚げるためにお力添えをいただいた皆様に深く感謝申し上げ、この長い駄文をしめようと思います。

ありがとうございました!


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