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明け方のベランダで、別れ話。

○本編
【同棲してる部屋にて】
【ベランダの窓を開ける】
え。
ビックリしたー…。
どうしたの。

あはは。
あたしがいなかったから探したの。

ふふ、ごめんごめん。
なんか目、覚めちゃって。

それで君起こすのも悪いからさ、
ベランダに出てちょっとぼーっとしてた。

うん、それだけ。
まだこの時間ってみんな寝てるから、だーれも外にいないこの感じがいいなぁって…。

なんか気持ちわかる?

ふふ、そっか。
あとは…景色が良ければ最高なんだけどね。

あはは。
だって、ここ2階だからあんまり遠くは見えないもん。

次はもっと高いところに住む?

ふふ、いいねぇ。
いっその事…バーンと高層マンションとか住んでみたいよねぇ。

あはは、難しい顔してる。
ま、それは冗談。

うん。
別に無理して、景色良いとこじゃなくてさ。
でもさ、ちょっと広いとことかならいいかもね。

んー…今住んでるところもいいけど。
このアパート、壁も薄いし…もう少し生活水準上げたいよね…。

そうよ。
ほら、一応2人とも社会人なんだし。
そのために頑張んないと。

はぁ…でも今日も仕事かぁ…。

ふふ、楽しくないのって。

まぁ…楽しくはないよね。
理不尽だなぁとか思うこともたくさんあるし。
でも、そういうものかなとか思っちゃうから。
我慢してる。

ね、君はさ。
ないの?不満とか。
やだなーとか思うこととか。

ふふ、え、あるんだ。

いや、意外というか。
帰ってきても普段通りな顔してるから。
勝手にそういうことないのかなって思ってた。

それに君の方が要領いいからさ。

ふふ、別にひがんでるわけじゃないけど。
うーん…でも。

いや、実はさ。
最近、君の方が上手くいくことに不安になってきちゃった。

ふふ、こんなのどうしようもないんだけど。
あたしはよく会社で失敗するし怒られるし、それで帰ったらよく君に愚痴って…たまに当たったりもしちゃう時もあるから。

でもそれなのに君は優しくてさ。
ちゃんと話、聞いてくれるし。
それに、会社も上手く行ってそうだから。

君との距離が段々離れてきて…いつか。
見捨てられちゃうのかなぁ…とか思っちゃう。

ふふ、君がする訳ないのは知ってるよ。
でも。
あたしにはもったいない気がしてきた。

なんか…最近。
君といるのさ。
しんどい。

…ごめん。
こんなこと言って。

でも君が悪いわけじゃないし。
気にしないでほしい。

うん…。
あと実は、今日ね。
あたし、会社お休みにしてるんだ。

だから今日、ひと通りまとめて。
この部屋、出て行こうと思って。

ふふ、言わないつもりだったんだけど。
だからその前に、今日が最後だなぁと思って
ベランダで眺めてたんだ。

そうしたら、君が来てほんとにびっくりしちゃった。

うん、ほんとに出て行く。
少し前から決めてたんだ。

…ごめん。
わがままで。

ふふ、君は謝らなくていいよ。
全部あたしが悪いんだから。

ほんとに…ごめん。
いい彼女になれなくて。

でも、君の幸せを願ってるからさ。
今まで、ありがとう。

君の彼女になれて楽しかった。

終わり

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