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あなたが夜中に起きたら…ケーキを焼いてた彼女。

○本編
【部屋のドアを開く音】
ん…あれ!?

ふふ、君も起きちゃったの?

え、あたしがベッドにいなかったから?
あー…なるほどね。

そー、なんか今日は寝れなかったんだよねえ。
しばらく横になってたんだけど。

ふふ、違うよ、君のいびきがうるさかったとか
じゃないから。笑
今日はそういう日ってだけ。

え、それで何してるか?

ふふーん。
なんと今からね、ケーキを焼きます!

そう、こんな深夜から作ります。

ふふ、大丈夫だよ。
食べ切らなくてもさ、明日に取って置けるから。

だから太りません。笑
ふふふ。

そう、あたしたまに作ってるでしょー。
気づいたら冷蔵庫にあるのはね、あたしがこうやって夜な夜な作ってたから。笑

でもお菓子作り結構楽しいんだよ。
ぼーっとできるしー。
余計なこと考えなくて済むしー。
そして何より美味しいし。

ん、君も見てる?

ふふ、いいよー。
でもなんか、ごめんね?

ほら、起こしちゃったみたいだし。

そう?
ならいいんだけど。

ふふ、ありがと。
じゃあ気にしないことにする。

でね、今日はガトーショコラを作ります。
と言っても、もう後は型に生地を流し込むだけどね。

ふふ、それでも眺めとくの?
いいよー、綺麗に流し込むとこ見といて。笑


あ、やば。
ね、ちょっとあたしの袖まくってくれない?
チョコ付きそう。

【彼女の服の袖を捲ってあげる】
ふふ、ありがと。
もう君がいてくれてよかったよ。

あはは、どうもどうも。

ほいっ。
ね、どう?見て!
綺麗にできた。
ふふっ。

ね、ちょっと残った生地舐めてみる?
そのままでも、美味しいよ?
ちょっとドロっとしてるけど。

はい、どうぞ。
これ、舐めて?

ふふ、戸惑ってる。

いいよ、あたしは気にしないから。


ふふ、くすぐったい。笑

ううん、大丈夫…。
ね、美味しいでしょ?

でもこれね。
バターと砂糖入ってないんだよ。
全部チョコが代わりになってるの。

ね、すごいでしょ。
だから、ヘルシーです!ってわけじゃないけどね。
ふふふ。

ま、後はオーブンに入れて待つだけ。
うん、すっごく簡単なの。

じゃ、とりあえずオーブンに入れて…
はい、15分後に出来上がります。

さて。
じゃああたし、洗い物して
紅茶でも飲みながら待とうかなーって
思ってるけど。

ふふ、そうだよ、優雅に待つの。
でも君も飲むでしょ?

あ、君が作ってくれる?

ありがと。
じゃああたしもその間に洗い物するね。
先に君、ソファで待っててよ。

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