選挙は「仁義なき戦い」。東京8区・石原伸晃候補への田中良・杉並区長の応援演説

選挙は「仁義なき戦い」だ。

戦っているのは候補者だけではない。応援弁士も自分の応援する候補者を当選させるために必死だ。この動画からはそのことがよくわかる。

この演説は10月27日、東京8区にある阿佐ヶ谷駅南口で、田中良・杉並区帳が石原伸晃候補(自由民主党)への応援演説として行ったものだ。

田中区長は石原候補の対立候補である吉田晴美候補(立憲民主党)との「縁」について語った。

応援演説の内容は下記の通り。

おそらく多くの人は対立候補の演説を聞いていない。そこでどんなことが語られているのかを知らない。対立候補が自分の応援する候補をどうみているかというのは投票の際に非常に参考になる。参考にならないまでも、多様な見方があることを教えてくれる。

多くの方に参考になると思うので、その内容を記録しておく。

司会:続きましては、日頃より杉並区民の福祉向上に全力を尽くしておられます、田中良杉並区長より、石原候補に向けた激励のご挨拶を頂戴いたします。よろしくお願いいたします。


田中良区長:皆さん、こんばんは。区長の田中良でございます。
私は杉並区という自治体を預かっている立場でお話をさせていただきたいと思います。
私が区長として政策を進めていく上では、議会で予算や条例を議決してもらわなければ執行権を行使する事はできない。
杉並の区議会、自民党さんだけでは過半数足りないんです。公明党さんと自民党さんでも過半数に足りないんです。
ですから杉並の区議会は自民党公明党さんに加えて、私はもともと都議会の時には民主党にいました。
民主党系の人たちや、あるいは生活ネットの人たちに、区政、区民のために、大事なことは政党の立場を超えて一緒にやっていこうよということで進めてきているんです。
実はそれを踏まえた上で、石原伸晃さんの対立候補の方、ちょっと私も縁がある。
どういう縁かというと、二期目の区長選挙の時に、実は参議院の副議長をやっている小川敏夫さんから「自分のところの秘書を勉強に出したいんで、スタッフで使ってやってくれ」。
そういうふうに言われました。
それで2期目の私の区長選挙の時に、応援に事務所の中に入ってくれていたのが、実はこの対立候補の彼女なんです。
ところがそれから、どうも調子が良くない。どうなっちゃったかというと、いつの間にか、民主党の次の衆議院選挙の候補者になった。
私も全くそれを聞いていなかった。まあ、そこまでは党の考えることだから、私が口を挟むことでもないんですけど。
実は私の前回の区長選挙、3期目の区長選挙。その時に彼女はなんと区議会の人たちがみんな反対するにも関わらず、共産党の候補者の応援に行ったんです。
私には何の説明もありませんでした。
私はね、いくらなんでも、何がしかの説明があってしかるべきだと。
それは人としてです。人として何がしかの説明があってしかるべきだというふうに私は思いました。
それと同時に、いくらいろんな、国がああだこうだ、こうあるべきだっていうことを言っても、耳障りのいいことを言っても、最後は結局、自分の都合で全部ひっくり返しちゃう人なんだなって思ったんです。
私は今回もし石原さんが負けたらどうなるかと想像すると、今度は自治体レベルでも共産党と共闘ということをたぶん言い出してくるだろうと思います。
そうすると私たちの身近な教育や福祉や、さまざまなことが全部ごちゃごちゃになるんですね。
私は石原伸晃さん。石原伸晃さんは、この間、ずっと、私とちゃんと人として私をリスペクトしてお付き合いをいただきました。
私はそういうことを踏まえてこのステージに立たせていただいています。
なんとしても石原さんには勝ち抜いていただきたいし、みなさんには押し上げていただきたい。
伏して田中良よりお願い申し上げまして私の応援とさせていただけます。よろしくお願いします。

司会:田中良区長、公務ご多忙の中、ありがとうございました。

以上

次の取材につなげたいと思います。よろしくお願いいたします。