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前立腺ガン生検の体験記 第1話

春に風邪をひくとアレルギーのせいで梅雨まで咳が取れない体質。5月のGW明けの9日、同級生でゴルフ友達のかかりつけ医の処に咳止めの薬を貰いに。「咳がひどいから点滴と血液検査やっとこ」って、言われるままに。

その医院に「月一の高血圧の薬」を貰いに行ったのが5月26日。
そこで血液検査の結果を聞いて、流石に何かの間違い?って思った。
気を利かせてPSAの検査もやっててくれたのだ。

もともと年齢の基準より高いPSA値。去年が4.6でちょっとヤバイなと思っていたけど、聞いた数値が「18」で唖然となった。かかりつけ医も同じよう。

その場で近畿大学附属病院に6月2日の予約を取ってくれた。
ここから、私の前立腺がん生検までと退院後までが動き始めた。

◼️6月2日 近大病院泌尿器科

実は、7年ほど前に泌尿器科で前立腺肥大の内視鏡検査済み。
その時、「前立腺削る手術やるかい」って言われだけど、会社の
経営状況悪い時期やし、入院で現場を10日も離れられへんし~。
だったな。

この日は、尿検査、再血液検査。あと、MRIの日程を決めてくれた。
MRIは、14日で再診は16日に決まった。

◼️6月14日

気持ちはまだ他人事のよう。
以前CTは2度受けてたので、MRIは音がうるさいだけと思って受診。

みなさん、頭から機械の中に入れられるんだけど下半身から入った。顔は機械の入り口ちょっと入ったあたりまで。前立腺を撮るんだからこうなる。
ちょっとラッキー。音はやはり結構うるさかったけど、
うつらうつら出来た。

◼️6月16日

検査結果発表の日。
血液検査のPSA 値、ちょっと下がって「12」。MRI には前立腺上部に怪しいモノ写ってた。
担当医曰く、「どうする?生検受ける?」
私曰く、「どうすればいいんでしょうね?」「家族が心配するから生検受けた方がいいんでしょうかね」

担当医は、「前立腺触ってみるわ。ベッドにあお向けでパンツ脱いで達磨のように膝抱えて丸くなって」って肛門から指突っ込んだ。

「ぽくないけどなぁ」

結局、前立腺がん生検を受けることとなる。近大病院で受けるとなると、
1ヶ月以上先になるので連携してる他の中堅病院を手配してくれた。
この病院に近大病院の手術担当の先生が行く日を選んで。

◼️7月8日

前立腺がん生検で入院の日。息子に送ってもらって8時15分ごろに病院着。受け付け後、抗原検査。

前にいたお爺ちゃん、陽性で院外に隔離された。

9時半ごろ診察室に呼ばれ、家内と息子同席で生検の説明と今日明日のスケジュールを聞いた。

初めての入院だったので個室。後に、20年ぐらい前に喉が腫れ、口が開けられなくなって緊急入院したことを思い出した。

午前中は、いきなり点滴から始まる。そして浣腸。

昼ごはん抜き。聞いてなかったけど朝ごはんは7時までと言うことで薄々感じてた。

◼️7月8日 午後1時半ごろ

とうとう生検の時間。かかりつけ医や担当医から簡単な手術やと聞いていたけどちょっとドキドキ感あった。

手術室に連れて行かれ、スッポンポンで手術台に乗る。
手術室、めっちゃ寒い。本格的な手術じゃん。
下半身麻酔。硬膜外麻酔なのか脊髄くも膜下麻酔か知らないけど
背骨に麻酔射たれる。

4~5回射たれたけど、液が入るたびに下半身麻痺になるんじゃないかと思うぐらい、怖いゾワゾワとした鈍痛みたいな嫌な違和感があった。

でも、下半身は麻酔がかかってる様子ではない。

すると、「今から麻酔射ちますよ」って、言われてあっという間に下半身は感覚がなくなった。

肛門に超音波プローブとやらを差し込んで前立腺の位置を確認して、針で20ヵ所も組織を取られた。

通常は16ヵ所ぐらいらしい。

 ■ 7月8日 午後2時半ごろ

術後すぐに、チンチンの先からバルーンカテーテルを入れられて
いっちょあがりてな感じで病室まで運ばれた。

手術の痛みは術後もなかった。バルーンカテーテルの違和感と術後は
「頭を上げちゃいかん」がすごく苦痛。

頭を上げると背中に射った麻酔の穴から髄液が漏れだして大変な頭痛になると脅かされていた。

晩ごはんは、普通に食べさせてもらえた。

ベッドを起き上がらせて座るんだけど初めてのカテーテルなので、痛くならないか恐々だった。

この日は翌朝まで本当に辛かった。

 ■ 7月9日 静かに悲劇が始まる

カテーテルのせいで膀胱がずっと満タンのような気持ちの悪い違和感でほぼ眠れず朝の回診まで長~い苦痛の時間を過ごした。それでも朝ごはんは食べましたよ。晩ごはんが結構少なかったので。

カテーテルにつながってる尿バッグ、2リッターぐらい血尿溜まってた。点滴は水分補給も兼ねて尿をたくさん出させるため。

8時半ぐらいに先生が来て、カテーテルを抜いてくれた時は仏様のようだった。抜かれる時、痛いかなと思ってたけどスポンって抜けた感じ。

紙コップを渡され、1時間後に尿を入れるよう言われた。

それまでの間は退院の準備をするようにと。パンツを見たら前も後ろも血だらけ。履き替えたけど、真っ白のズボンを履いてきたのは失敗だと思った。

1時間後(実際には、もよおさなかったので1時間20分後)にナースコールして先生に来てもらった。

薄目の血尿が2センチほどしか出ず、先生も首を傾げていたけど
「まっ、いいでしょう」と云うことで退院となった。

第2話につづく。

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